住宅のプロのお家訪問!家づくりのコツを解説

2023年2月3日

「夢のマイホームは素敵な家にしたいけれど、快適な間取りや収納ってどういうもの?」

そんなお悩み、抱えていませんか。

今回は、住宅会社勤務の夫婦が建てた住宅をご紹介。住まいのプロならではの目線から作られた間取りや外構、収納術をチェックしていきましょう!

 

今回紹介する動画はコチラ

1.子どもの帰宅時や買い物帰りに効果的な動線 

間取りを決めるうえで大切な動線設計。家事をより楽にできる家事動線や、衛生面を意識した衛生動線、お客さんが通る来客動線など数種類あり、動線を工夫することによって住まいの快適さが格段に上がります。

衛生動線と家事動線を取り入れたポイントをご紹介します。

 

庭からそのまま脱衣所へ 

急な大雨で全身びしょぬれだったり、子どもが家に帰ってきたら外遊びや部活動で泥だらけだったり…。直接玄関から家に入りたくない時に役立つのが、庭からそのまま脱衣所に行ける動線。LDK(リビング・ダイニング・キッチン)を汚すことなく家に入り、そのままお風呂にも行けます。 

また現在、新型コロナウイルス感染症の影響で衛生動線が見直されています。帰宅後すぐに手を洗ってそのままリビングに行けるので、衛生面においてもおすすめです。

 

パントリーから外へ出られるラクラク導線 

キッチンの隣に設ける収納スペース、パントリー。食料品や調味料類をストックでき、キッチン周りをすっきり見せるのに欠かせない空間となっています。パントリー付近に勝手口を設けることで、さらに家事が楽になります。

たとえば買い物から帰った時、両手にどっさりと買い物袋を抱えて玄関からリビング、そしてキッチンへと歩いていくのは意外と大変。こんな時、パントリー付近の勝手口から入ることですぐにキッチンや収納スペースに行けるのです。

買ったものを玄関から運ぶ手間がなくなるので、家事の負担軽減につながります。

 

2.ポイントは「魅せる」収納 

家づくり、そして家が建ったあとの生活でも悩むポイントになるのが収納です。ここではプロ目線での収納術をご紹介します。

 

お気に入りの調理器具や服を見える位置に 

まず、片付ける・しまう収納ではなく、「魅せたいものしか置かない」収納を意識しましょう。たとえばキッチンではお気に入りの調理器具を棚に乗せたり壁に立てかけたりし、小さな食器類などごちゃごちゃしたものは棚の中にしまいます。

自分が何を出して何を片付けたいのかを明確化できるため、片付ける際にどこにしまうべきか迷うことがありません。また好きなものに囲まれているとテンションも上がりますよね。

 

キャリーケースも服の収納に活用 

クローゼットも同じく「魅せる」収納を意識しましょう。季節物の使わない洋服はキャリーケースに入れておくのがおすすめです。

キャリーケースは旅行の時にしか使わないですし、場所もとってしまいますよね。うまく活用して、魅せる服としまう服、メリハリをつけていきましょう。 

 

魅せる収納の注意点 

さて、スタイリッシュに片付けられる「魅せる」収納術ですが、注意すべき点はホコリです。棚やタンスなどにしまわず出しっぱなしにしていると、どうしてもホコリが付きやすくなってしまいます。キッチン用具などは使う前にさっと水洗いして、自分のお気に入りを⾧く楽しく使っていきましょう。 

 

3.キーワードは三角形!奥行きのある庭にするには 

マイホームの楽しみの一つに、ガーデニングを挙げる方も多いのではないでしょうか。ここでは、限られたスペースで広く奥行きのある庭にするワザをお教えします。

 

三角形を意識して植栽を配置 

庭に奥行きがあるように見せるには、株立ちと呼ばれる木を庭の入り口に配置するのをおすすめします。株立ちとは一本の木の根元から複数の幹が生えている樹形のことで、庭木として広く利用されています。株立ちを手前に設置し、そこから奥に2つ、三角形を描くように庭木を設置することで、広く奥行きのある空間を演出できるのです。

 

4.1階と2階でイメチェン!部屋ごとにテーマを 

リビングは家族みんなでくつろげるあたたかいイメージで、寝室は趣味を生かした部屋、書斎は落ち着いた雰囲気に…など、部屋ごとにテーマを変えてみるのもおすすめ。ここでは1階と2階でイメージを変えつつ、家の統一感を出す方法をご紹介します。

 

家のベースカラーを決める

まずは家のベースカラーを決めましょう。例えばこの家の場合、シルバー・黒・木目調の 3種類をベースカラーにしています。ベースカラーを決めることによって家具を置いてもバランスを取ることができ、統一感のある空間に仕上がります。

 

1 階のリビングは木目調であたたかく 

では、ベースカラーを守りながら部屋のイメージチェンジをするにはどうすればよいのでしょうか。この家を参考に見ていきましょう。

まず 1 階のリビングは、木目調であたたかいイメージ。床にはトラフ模様と呼ばれる、角度によって見え方が変わる木目調の床材を使用しています。

また、畳スペースはリビングの隣に付いていることが多いのですが、ここではキッチンの隣に設置。リビング全体に奥行きが広がるよう工夫しています。

 

2階はシックに

続いて 2 階を見てみましょう。天井はグレーの木目調、階段は手すりを黒くして、1 階とは打って変わってシックな印象に仕上げています。また主寝室の壁にはパーティクルボードと呼ばれる木質ボードを張って趣味のギターを飾り、かっこいいイメージに。

ギターは収納すると場所をとってしまいがちですが、魅せる収納術を活用することで素敵な空間に早変わり。このように1階と2階でイメージはガラッと変わりますが、ベースカラーの三色を使うことにより統一感のある家になります。

 

窓付階段を活用

光が2階からリビングまで届くように窓付きの階段にし、部屋全体が明るくなるよう工夫するのもおすすめ。この家では南向きの階段を活用し、リビングがよりあたたかい印象になるよう工夫されています。

階段の窓のそばには本棚を設置した小さな図書館スペースも。日光が差し込む昼下がり、窓際で読書を楽しむ…そんな素敵な空間に仕上がっています。

 

5.玄関にひと手間加えて家事負担を軽減 

外にいちばん近い玄関は、汚れた靴や雨天時に使用した傘などを置くため掃除が大変なスペースの一つ。しかし、家を建てる際のちょっとしたひと手間で、掃除の負担が軽減されます。 

 

床はウレタン塗装で掃除しやすく

玄関の内側、靴を脱ぐ部分はモルタル仕上げにウレタン塗装をすることでテカテカした手触りになり、ほうきで掃くだけで汚れが取れます。

また注意点として、滑りやすくなるため玄関の外側は塗装をしないこともポイント。 ちょっとしたひと工夫で、建築後も暮らしやすさが続く住宅に仕上がります。

 

6.まとめ 

今回は、住宅のプロ夫婦の家づくり術をご紹介しました。家事動線や衛生動線、ウレタン塗装など家づくりの段階で実践するものから、魅せる収納術など家を建てた後も取り入れられるテクニックまで幅広くありましたね。

家は一生の買い物です。後悔のないよう、どんな家にしたいかをしっかりイメージしていきましょう!