30坪の家の解体費用、相場は?費用を安く抑える5つのポイント
家の解体費用は建物の規模や構造によって変わってきます。解体費用を少しでも安く抑えたい場合は、解体費用の相場と内訳を知り、対策を取ることが大事です。この記事では、30坪の家の解体費用について、相場や内訳、費用を安く抑えるポイントをご紹介します。
30坪の家の解体費用の相場は60万〜180万円
家の解体費用は建物の構造や規模、付帯工事など、さまざまな要因によって変化します。しかし、おおよその解体費用は、解体費用の坪単価×延べ床面積で算出可能です。
以下は、30坪の家の解体費用相場です。
- ・木造(坪単価2万〜4万円):60万~120万円
- ・鉄骨造(坪単価3万〜4万円):90万~120万円
- ・鉄筋コンクリート(RC)造(坪単価4万〜6万円):120万~180万円
出典:30坪の一軒家の解体費用の相場とは?内訳やコスト削減するためのポイントを解説!/解体の窓口
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30坪の家はどんな感じ?おすすめの間取り7選もご紹介! – リブタイムズ
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【内訳】30坪の家の解体費用
建物の解体費用には、家本体の解体に加えて廃棄物の処分や建物の調査など、さまざまな費用が含まれています。納得感を持って家の解体を進めるためにも、解体費用の内訳について知っておきましょう。
仮設工事費
仮設工事費は解体作業を行ううえで必要な仮設設備や施設を準備するための費用を指します。具体的には、解体現場での安全確保のために必要な仮設フェンスや足場、安全ネットなどの設置費用です。仮設工事費は解体費用全体の約1〜2割を占めています。
解体工事費
解体工事費は家の取り壊しにかかる費用で、家の構造や解体業者によって異なります。また、解体作業に使用する機械や重機(クレーン、ショベルなど)の使用料やレンタル費用も含まれます。家の解体費用全体のおよそ3〜4割を占める費用で、相場は60万〜180万円です。
廃棄物処分費
家の解体作業によって発生する廃棄物(建材や廃材など)を処理する費用のことです。木材、コンクリート、金属、プラスチックなど、廃材の種類によって処分費用は異なります。解体工事で発生する廃棄物は家庭ごみに分類される一般廃棄物とは異なり、「産業廃棄物」として処分費用が高くなります。
廃棄物処分費は解体費用全体の約4〜5割を占めるため、コストカットが重要な費用項目です。
整地費用窓
家の解体作業完了後に敷地を整えるために必要な費用です。地中にコンクリートや廃材が埋まっていると、それを撤去する費用が追加でかかります。また土地に大きな凸凹があったり、地盤改良が必要だったりする場合は費用が高額になる可能性があるため注意が必要です。整地費用は解体費用全体の約1割を占めます。
諸経費
家の解体における諸経費は、解体作業に関連するさまざまな追加費用や必要経費を指します。具体的には、地方自治体や関連機関に対して解体の許可申請を行う際に必要な手数料や費用、解体計画書の作成や関連資料の提出に伴う費用、建物の調査費用などです。諸経費は解体費用の約1割を占めます。
30坪の家の解体費用が高くなる原因
家の解体で見積もりを出した際に、相場から大きく外れてしまうケースは珍しくありません。解体費用が高額になる原因は主に5つあります。原因を知っておくことで解体費用を安く抑えるための対策が立てられるため、ここでご紹介する家の解体費用が高くなる原因を押さえておきましょう。
付帯工事が必要
付帯工事は主にカーポートやブロック塀、倉庫などの撤去費用です。撤去する物によって付帯工事の費用は異なるため、見積もりの際に金額の目安を聞いておくとよいでしょう。目安として、カーポート1台分の撤去には6万円程度、門扉の撤去に2万円程度かかります。
残置物の撤去
解体作業後に残された家具や家電などの撤去や処理が必要になる場合、追加の費用が発生します。特に冷暖房機器や給湯設備、配管、電気設備などの撤去には専門的な知識や技術が必要となり、撤去作業に伴う費用が高くなる場合もあります。また有害物質の適切な処理やリサイクル、再利用などが必要となる場合も追加の費用がかかるでしょう。
アスベストの撤去
アスベストはかつて建築材料として広く使用されていましたが、その後の研究で健康へのリスクが判明し、適切な処理が求められるようになりました。アスベストが使用されている住宅の解体には、アスベストの調査費用、除去費用などが発生します。アスベストの処理面積に応じて費用は前後するため、場合によっては費用が高額になることもあるでしょう。
立地が悪い
解体現場へのアクセスが困難な場合、建材や機材の搬入や撤去が困難になります。たとえば、狭い道路や建物の密集した地域、交通規制のある場所などはアクセスが制限される可能性があります。そのため、特殊な機材や作業手法が必要となり、追加の費用がかかるケースも少なくありません。
地中埋設物がある
地中埋設物が見つかった場合も、その撤去費用が追加でかかる場合があります。地中埋設物は主に地中に埋まっている廃棄物やそのほかの物を指しますが、中には井戸や浄化槽が見つかることもあります。また地下室のある住宅の場合も解体費用が高くなるため注意が必要です。
30坪の家の解体費用を安く抑える5つのポイント
家の解体費用は高額になりやすいですが、安く抑えるポイントがあります。家を解体して新たに住宅を建てる場合は、ポイントを押さえて解体費用を節約し、住宅取得後の設備や家具などの購入にお金を充てるとよいでしょう。
1.補助金制度を利用する
自治体によっては、空き家の解体に補助金制度を設けている場合があります。たとえば、茨城県笠間市の補助金制度では、建物の解体費用の2分の1かつ補助金上限額の50万円を補助しています。
自治体の補助金制度には要件がありますが、利用できれば大幅に解体費用を節約できるため、解体する住宅が所在する自治体のHPを調べてみてください。
2.複数の業者から見積もりを取る
家の解体費用は業者によっても異なります。少しでも解体費用の安い業者を選ぶためには、複数の業者から見積もりを取るのがおすすめです。また金額の安さを判断する以外にも、丁寧に対応してくれるか、スムーズに作業が終わりそうかなども見極めるとよいでしょう。
3.廃材を処分しておく
家の解体で発生する不要な家具や家電などは、できる限り自分たちで処分するのがおすすめです。解体業者による処分は一般的な廃棄物処理よりも高くなります。またリサイクルできる物があれば、リサイクル施設に持ち込むことで処分費用を削減することも可能です。
4.建物滅失登記を自分で行う
建物を解体する際に必要となる手続きが建物滅失登記です。この手続きは専門家に依頼するのが一般的ですが、自分で手続きすれば依頼料を節約できます。専門家への依頼料はおよそ3万〜5万円ですが、自分で手続きすれば1,000円程度で済みます。
建物滅失登記の申請はそれほど難しいものではないため、時間のある方は一度申請方法を調べてみて判断するとよいでしょう。
5.解体業者へ直接依頼する
家の解体をハウスメーカーや工務店、不動産会社に依頼すると、解体業者への仲介料や手数料が発生します。そのため自分で解体業者を選んで直接依頼すれば、中間マージンが発生せず、工事費用の2〜3割程度費用を抑えられる場合があります。とはいえ、自分で解体業者を選ぶ必要があるため手間がかかる点はデメリットです。
少しでも解体費用を抑えて住宅取得後の費用に充てよう
30坪の家の解体費用は60万〜180万円程度かかります。加えて付帯工事や残置物の撤去など、状況によって発生する費用もあるため注意しましょう。解体費用は補助金制度を利用したり自分で解体業者を選んだりすれば、安く抑えられます。住宅を取得する場合は解体費用を少しでも節約し、住宅取得後の設備や家具の費用に充ててみてください。