ヌックスペースでありがちな失敗例とは?効果的な取り入れ方を解説
家族が集まるLDKは、落ち着いていろいろな過ごし方ができる間取りにしたいものですよね。今回は、近年人気が高まっているこぢんまりとした「ヌックスペース」について解説!おすすめの設置場所や失敗例もご紹介します。
ヌックスペースとは
ヌックとは「こぢんまりとした」空間のこと。近年人気になっている間取りの一つで、ヌックスペースを取り入れる住宅も増えています。これから家を建てる段階でも、「ヌックスペースを取り入れたい」と希望する方が多いのではないでしょうか。
ヌックスペースを取り入れることで簡単に空間を仕切ることが可能なため、比較的容易におしゃれな空間を実現できます。
まずは、ヌックスペースのメリット・デメリットについて整理していきましょう。
ヌックスペースを設置するメリット
まずはヌックスペースを設置する際のメリットについてご紹介します。ヌックスペースを取り入れた際に得られる暮らしのメリットについても注目しながら考えていきましょう。
空間にメリハリが生まれる
ヌックスペースをダイニングやリビングに設置することで、空間にメリハリが生まれます。LDK(リビング・ダイニング・キッチン)などの大きな空間は、デザインや小物などを工夫しないとのっぺりとした印象になりがち。
しかし間取りを工夫してヌックスペースを取り付けることで、空間に動きが生まれます。ヌックスペースにしか出せない差別化で、唯一無二の空間を実現できるでしょう。
家族で思い思いの過ごし方ができる
ヌックスペースはゆるやかに空間を区切るため、家族それぞれの過ごし方に合わせられる点もポイントです。リビングのソファでテレビを楽しむ傍ら、ヌックスペースでゆったりと読書にふける…といったように、同じ空間にいながらも様々な過ごし方を提供できるのです。
ヌックスペースを設置する際のデメリット
ヌックスペースはメリットも多いほか、やはりデメリットも。確認していきましょう。
バリアフリーではないため足が悪い方やお年寄りには不向き
ヌックスペースは段差を取りつけて設置していることが主になるため、足の悪い方やお年寄りには向かないことも多いです。そのため、リビング共有の二世帯住宅などを検討している方にはおすすめできないこともあるでしょう。
スペースが十分にない場合はLDKが狭くなってしまうことも
ヌックスペースをLDKに設置する場合、十分にスペースがないとLDKが狭くなってしまうことも。「ヌックを取り付けたら思ったより居住空間が狭まってしまった…」ということもあるため、ヌックを導入してもLDKに十分スペースが余るのかどうかは検討してみましょう。
間取り作成の際に設計士に相談することで、プロの目から適切な間取り配置が作成されます。
狭い場所が苦手な方には不向き
ヌックは人1人が入れるほどの狭い場所となるため、閉所恐怖症の方や狭い場所が苦手な方には不向きでしょう。自分にとっての思い切りくつろげる空間はどこか、考えながら間取りを構想することが大切です。
ヌックスペースを取り入れた実例はこちら
ヌックスペース、どこに取り入れる?アイデアをご紹介
ヌックスペースはこぢんまりとした空間で比較的どの場所にも取り入れやすいといわれています。しかし、取り入れる場所によっては使い勝手が悪く、「せっかくつくったのに活用できていない…」というケースもあるでしょう。
ヌックスペースを取り入れるアイデアについてまとめてみました。
LDK
ヌックスペースを取り入れる場所として最もオーソドックスなのが、LDKです。家の中でもとくに広い空間となっており、スペースを気にせず導入できるため人気な場所となっています。
リビングやダイニングなどは、ソファや椅子などに座るタイプも多いですが、ヌックなど床に腰を落ち着けられる空間にすることで過ごし方の幅が広がります。小さな子どもがいる場合はちょっとしたお昼寝スペースにもなるため便利ですよ。
寝室
寝室に、書斎スペースのような使い方としてヌックスペースを取り付けるのもおすすめです。寝室はプライベートな空間で、ゆったりと過ごしたい…という方も多いのではないでしょうか。本を読む書斎スペースや、ゲームや漫画などを楽しむ趣味のスペースなどとして活用すると、空間全体にメリハリもつくためおすすめです。
階段下スペース
階段下の空間をヌックスペースに活用すると、ヌックスペースのために空間を割くことなく効率的に設置できるためおすすめです。ヌックスペースを取り付けたいけれどスペースがない…という悩みを持つ方にうってつけの設置場所となっています。
「意外と使わない…」ヌックスペースでありがちな失敗例
ヌックスペースでありがちな失敗例についても解説しておきましょう。失敗例についてあらかじめ知っておくことで、間取りから「意外と使わなかった」ケースを防ぐことができます。
冷暖房が効きにくい・効かない場所に設置した
エアコンがそもそも設置されていない廊下やファミリークロークの中などにヌックスペースを設けると、夏や冬には全く使わない空間になってしまいます。とくに廊下の階段下スペースをヌックスペースにする場合は、冷暖房が効かないため結局使わなかったというケースも。空調についてしっかり確認するようにしましょう。
壁や扉で仕切りすぎてしまい、圧迫感がある
壁や扉で仕切ると圧迫感を与えてしまい、ヌックスペース全体に閉塞感があることも、ヌックスペースを使わなくなる失敗例のひとつです。ヌックスペースはこぢんまりとした空間が特徴である一方、仕切りすぎることでどこか落ち着けない空間に仕上がってしまいます。
反対に広くしすぎて居心地が悪い
狭すぎて圧迫感があるのも良くないのですが、反対に広くしすぎることでも居心地の悪い空間に仕上がってしまいます。居心地の良さ/悪さは人それぞれ。どのくらいの大きさであれば自分に合っているのかは家族と相談するのがおすすめです。
まとめ
今回は、ヌックスペースのメリット・デメリットやよくある失敗例について解説しました!ヌックスペースは適切に設ければ使い勝手のよい空間に仕上がる一方、過ごしやすさや使い勝手などを考えずにつくると結局使わない無駄な空間にもなってしまいます。
家族でヌックスペースの具体的な使い道についても話し合いながら、適切な間取りづくりを行いましょう!