住宅ローンの変動金利と固定金利はどっちがおすすめ?ポイントも解説!

2023年4月21日

住宅ローンを組む際、固定金利か変動金利、また固定金利選択型のどれを選ぶか迷う方も多いのでは。今回は住宅ローンの各金利タイプにおけるメリットやデメリット、選び方や向いているタイプについてご紹介!住宅ローンをどう組むか迷っている方はぜひ参考にしてみてください。

 

住宅ローン金利は主に3種類

住宅ローンの金利は、主に変動金利・固定金利・固定金利選択型の3種類に分かれています。住宅ローンの変動金利とそれぞれの金利タイプについて見ていきましょう。

 

変動金利

変動金利とは、借入期間中に適用される金利が市場の動向に合わせて変動するというものです。例えば借入時0.3%の金利が0.5%に引き上げられた場合、変動金利であれば適用金利が0.5%に引き上げられます。

変動金利では急激な金利上昇で返済負担が重くなるのを避けるため、主に「5年ルール」、「125%ルール」が設けられています。5年ルールとは、借入時から5年間は一定の金利となるよう定められているルールのこと。125%ルールとは、借入時から金利が変動して総返済額が125%を超える場合も125%内に収められるというものです。

よって変動金利を選んだとしても、すぐに金利変動が反映されるわけではありません。

 

固定金利

固定金利とは借入時の金利が借入期間を通じて変わらないタイプのことを指します。固定金利のメリットは借入後に市場金利が上昇しても借入時の金利は一定となる点です。金利が一定となるため総返済額も初めに決めたものから変わることはありません。

金利変動のリスクがない分、変動金利よりも適用金利は高く設定されています。まあ借入時に市場金利が低下しても返済額は変わらないというのもデメリットといえるでしょう。

 

固定金利選択型

固定金利選択型とは、借入時から2年・5年・10年・15年など、ある一定期間のみ固定金利となる金利タイプのこと。指定した期間が過ぎると自動的に変動金利へと切り替わります。固定金利と変動金利のハイブリッド型と考えて差し支えないでしょう。

 

住宅ローンの変動金利と固定金利の違いとは

変動金利、固定金利、固定金利選択型の金利タイプについて、概要をご紹介しました。次に、それぞれの金利タイプのメリットデメリットを解説します。

 

変動金利のメリット・デメリット

 

変動金利のメリット①金利を低く抑えられる

変動金利のメリットは、借入時の金利が固定金利よりも低く抑えられることです。変動金利は現在、約0.3%から0.5%あたりを推移している一方、固定金利は1%を超えています。

ネット銀行の場合、地方銀行や大手の銀行よりも金利は低く設定されていることが多いといわれています。住宅購入後の支払いを抑えたいという方は、ネット銀行で変動金利を組むのがよいでしょう。

 

変動金利のメリット②借入期間中に金利が下がると返済額も下がる

借入期間中に金利が下がると返済額も下がるというのも大きなメリットです。変動金利は市場の金利に影響される金融商品であるため、金利が上がると総返済額も上昇します。反対に市場の金利が下がると金利は低く設定されるため、総返済額を減らせるのです。変動金利の場合、金利が下がった場合に総返済額も減らせるというのは大きなメリットです。

 

変動金利のデメリット①金利上昇リスクがある

変動金利のデメリットは金利が上昇した際に返済額が悪影響を受けてしまうことです。変動金利で住宅ローンを組む際は、金利上昇リスクがあるということも把握しておきましょう。

 

変動金利のデメリット②将来の見通しは立てにくい

変動金利は固定金利と比べて金利が一定ではないため、借入時から返済額を確定できません。将来の見通しを立てにくく、家族のライフイベントと照らし合わせながらどのくらい総返済額が必要なのか、見当をつけておく必要があります。

 

固定金利のメリット・デメリット

続いて固定金利のメリット・デメリットをご紹介します。

 

固定金利のメリット・デメリット

 

固定金利のメリット①確定した総返済額を把握できる

固定金利の一番のメリットは、総返済額を確定できる点です。金利変動リスクがないため借入時から総返済額を算出でき、毎月必要なローンを計算できます。確定した返済額となるため将来の支出と照らし合わせながらライフイベントを考えることが可能です。

 

固定金利のデメリット①金利負担が大きい

固定金利は返済額が変わらないというメリットがある一方、金利負担が変動金利よりも大きいというデメリットがあります。金利変動のリスクがない分、金利が高く設定されているのです。

変動金利は大体0.3~0.5%ほどを推移している一方、現在の固定金利は1%を超えて推移しています。2022年は固定金利が少々上昇しており、今後も金利は上がる可能性もあります。

 

固定金利選択型のメリット・デメリット

 

固定金利選択型のメリット①借り入れから一定期間、固定金利に設定できる

固定金利選択型のメリットとして、一定期間は固定金利を選べることが挙げられます。固定金利の期間であれば返済額が上下することはないため、金利変動のリスクを心配する必要はないでしょう。

返済当初に何か別のライフイベントが重なる可能性のある方(子どもの入学など)は、固定金利選択型を選ぶのもひとつの手です。

 

固定金利選択型のメリット②全期間固定金利よりも低金利

固定金利選択型の場合は、全期間固定金利よりも低金利になるのも大きなメリットです。全期間固定金利であれば返済当初からずっと高い金利のままで変わりませんが、固定金利選択型であれば固定金利の期間が終了すると、比較的低金利の変動金利に切り替わります。

 

固定金利選択型のデメリット①固定金利期間終了後に金利が急上昇する恐れも

固定金利選択型のデメリットは、固定金利の期間終了後に金利が急上昇するリスクもあること。固定金利選択型では、通常の変動金利に設けられている「5年ルール」、「125%ルール」が適用されないためです。

金利は年に2回見直されていますが、5年間は金利変動があったとしても適用される金利は変わりません。5年ルールによって借り入れ当初から5年間は金利が一定になりますが、固定金利選択型では適用されません。

また125%ルールとは、金利上昇が起きて返済総額が125%を超えた場合でも、返済総額は125%内に収めるというルールのこと。125%ルールによって、金利が大きく上昇して返済総額が増えたとしても、125%以上は増えなくなります。この125%ルールも、固定金利選択型では適用されません。

 

金利タイプ別!向いている人は?

上記3点の金利タイプについて、メリットとデメリットを解説しました。それぞれの金利タイプにはどのような方が向いているのでしょうか。

 

変動金利に向いているタイプ

2021年に住宅金融支援機構が行なった住宅ローン調査によると、変動金利は68.1%の方が選択しています。

変動金利は金利が低く設定されているため、金利負担を抑えたい方に有効です。借入期間は短い人のほうが金利変動の影響を受けにくいため、比較的少額の融資で借入期間は短い方のほうがおすすめです。

 

固定金利に向いているタイプ

2021年に住宅金融支援機構が行なった住宅ローン調査によると、固定金利は20.7%の方が選択しています。

固定金利は、金利上昇リスクを避けたい方に向いています。固定金利は返済額が一定になるため、計画的に返済をしたい方、また比較的若く、長期にわたってライフイベントが予想される世帯におすすめです。

 

固定金利選択型に向いているタイプ

2021年に住宅金融支援機構が行なった住宅ローン調査によると、固定金利選択型は11.2%の方が選択しています。

固定金利選択型に向いているのは、借り入れ当初に大きなライフイベントが控えているケースです。子どもの出産や入学など家族における大きなライフイベントが予想される場合、返済額は確定させておきたいものですよね。固定金利選択型にすることで、ある程度金利負担を抑えつつ当面の返済額をしっかりと把握できます。

 

まとめ

今回は、住宅ローン金利における3つのタイプについてご紹介しました!住宅ローンは、選ぶ金利タイプによって返済額が大きく異なります。

自分に合った金利タイプを選択し、しっかりと返済計画を立てていきましょう!