吹き抜けのある間取りが知りたい!メリット・デメリットを解説

2023年4月22日

2階建て住宅を建てる際、1階リビングの天井高が低いため開放感を出したい…と思う方も多いのではないでしょうか。開放感を演出する間取りに欠かせない吹き抜けは、簡単におしゃれな間取りになるなどのメリットがある一方、空調面などのデメリットもあります。

今回は、吹き抜けを設置するメリットやデメリット、吹き抜けを設置した間取り実例についてご紹介!吹き抜けの間取りを検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。

 

吹き抜けのある暮らしって?

吹き抜けとはどのような間取りを指すのでしょうか。平屋の場合も含めて解説します。

 

吹き抜けとは

吹き抜けとは、複数階を横断する連続した空間のこと。1階と2階の空間が吹き抜けを通してつながっている間取りを指します。吹き抜けは簡単に開放感を演出できるため、リビングなどに設置するパターンが多いといわれています。

 

平屋で吹き抜けを設置したい場合は、勾配天井に

原則、吹き抜けは2階建て以上の住宅を建てる際に使われる間取りです。平屋を建てる際は吹き抜けを設置できませんが、似たような開放感を演出する「勾配天井」という施工が可能です。

勾配天井は、リビングなどの天井が坂のように奥まっている天井のこと。勾配天井を設置するのも開放感を出すにはよい方法といえるでしょう。

 

吹き抜けを設置するメリット

吹き抜けを設置するメリットについて解説します。

 

開放感がある

先述した通り、吹き抜けを設置するメリットはなんといっても開放感。1階と2階の空間が連続してつながることで、縦に長い印象を与えられます。

家族が集まるリビングやダイニングは、閉塞感のない空間にしたいもの。2階までつづく開放的な空間にすることで、おしゃれかつ機能的なリビングに仕上がります。

 

2階とのつながりが生まれる

2階建て住宅で注意したいのが、家族のコミュニケーションが不足すること。2階に子ども部屋を設けると、子どもが帰宅後すぐに2階の自室へ上がってしまう…というケースが多いためです。

吹き抜けで2階との空間をつなげると、コミュニケーション不足のおそれもある程度解消できます。1階リビングと2階の廊下を吹き抜けでつなぐと、ちょっと用がある際に2階にいる子どもを1階から呼んだり、お互いの生活音を聞きながら生活することも可能です。

 

自然光を多く取り入れられる

自然光を多く取り入れられるのも、吹き抜けならではのメリット。吹き抜け上部に、開閉型でない「FIX窓」を設置することで、採光の効率はよくなります。方角も南側に設置するなど工夫することで、より明るいリビングに仕上がるでしょう。

 

吹き抜けを設置するデメリット

開放感を演出できる吹き抜けだからこそのデメリットも。1つずつ確認していきましょう。

 

2階のスペースが狭くなる

吹き抜けを設置すると、どうしても2階部分の空間は狭くなります。1階の天井から2階の一部分をくり抜くように吹き抜けを設置するため、2階のスペースは狭くなりがちです。2階に多くの部屋を設置したい、2階部分も広いスペースを確保したいという場合には不向きな間取りといえるでしょう。

 

空調効率が悪くなる

吹き抜けは開放感があるゆえに、空調効率が悪くなるのも見逃せないポイントです。特に夏場は吹き抜けの窓から自然光がさんさんと部屋に降り注ぐため、エアコンがなかなか効かない蒸し暑い空間となることも考えられます。

夏暑く、冬寒い空間とならないために大切なのは断熱性と気密性です。断熱材を使用して家づくりをするほか、窓は気密性の高いFIX窓を選ぶといった工夫が必要でしょう。夏場の暑さ対策には、シーリングファンを取り付けるのがおすすめです。

 

臭いが2階にまで上がることも

1階と2階がつながっているため、1階のキッチンで食べたものや料理の臭いなどが2階に上がってしまうことも。2階のホールや窓に換気扇を取り付けることで、臭いを分散するよう心がけるとよいでしょう。

 

音が2階にまで届くことも

1階と2階それぞれの生活音が届くため、家族の気配を感じられるというメリットがある一方、生活音がうるさいと感じるときもあるでしょう。とくに体調が悪く自室で寝ているときなどは、音をシャットアウトしたいものですよね。

生活音は、2階のホールに内窓を取り付けるだけでもかなり軽減できます。後付けで取り入れたい際は、ロールスクリーンを設置するのもおすすめです。

 

吹き抜けにおすすめの設備は?

吹き抜けの間取りにおすすめの設備や建材についてご紹介します。吹き抜けにプラスする形で検討してみましょう。

 

シーリングファン

シーリングファンは、吹き抜けをよりおしゃれに見せるだけでなく空調効率もよくする便利アイテム。夏場は蒸し暑い空気を循環させる機能があり、デメリットとされがちな空調効率をよくする意味でも取り入れるとよいでしょう。

 

FIX窓

気密性のあるFIX窓も、断熱性能を高めてくれます。FIX窓は曇りガラスにすることで、汚れを目立ちにくくするのもおすすめです。

吹き抜けに設置する窓は、設置する位置によっては簡単に手が届かずメンテナンスが大変というケースも考えられます。曇りガラスにして汚れをある程度目立ちにくくすることで、メンテナンスの頻度を抑えられるでしょう。

 

吹き抜けに梁を設置することで、モダンな印象に。梁の側面にダウンライトを設けると、採光も確保できるおしゃれなリビングに仕上がります。

 

吹き抜けの間取りはどのようにつくる?実例をご紹介

吹き抜けの間取りは具体的にどのようにつくるのがよいのでしょうか。実例を解説します。

 

吹き抜け×勾配天井の合わせ技がかっこいいリビング

吹き抜けと中庭につながる大きな窓を設置して開放感を演出。自然と家族が集まれるようなあたたかいリビングとなっています。

奥に行くにつれて天井を高くしており、空間をより広く見せている点も見逃せないポイントです。

 

スケルトン階段で光を多く取り入れるリビング

2階につながる階段をスケルトン階段にすることで、より広々とした印象に。自然光も多く取り入れられます。

大胆に見せ梁を設置することで、ワンランク上のおしゃれな空間に仕上がっていますね。

 

吹き抜け+ダウンライトがおしゃれなリビング

吹き抜けにシーリングライトを設置しておしゃれなリビングに仕上げた実例。天窓としてFIX窓を活用することで、自然光を多く取り入れられる住宅となっています。

 

まとめ

今回は、吹き抜けの間取りに関するメリット・デメリットや実例について解説しました!吹き抜けの間取りはメリットがたくさんある一方、やはりデメリットも。

特徴を把握しながら、おしゃれで使い勝手のよいリビングをつくっていきましょう!