住宅ローンを組むには?銀行の審査が通るポイントも解説!

2023年5月20日

住宅ローンとは、銀行などの各金融機関が提供している家を建てるためのローンを指します。住宅ローンを組むには、銀行の審査に通る必要があります。

今回は、住宅ローンを組む際に欠かせない!銀行の審査が通るポイントについて徹底解説。住宅ローンの種類や基礎知識についてもご紹介します。

 

銀行が提供する住宅ローンの種類

銀行が提供する住宅ローンの種類は主に3種類あり、それぞれに特色があります。ローンの種類について簡単にご説明しましょう。

 

変動金利型住宅ローン

変動金利とは、借入期間中に適用される金利が市場の動向に合わせて変動するものです。しかし、市場金利が変化したからといってすぐに適用金利が変わるわけではありません。

変動金利では急激な金利上昇で返済負担が重くなるのを避けるため、主に「5年ルール」、「125%ルール」が設けられています。5年ルールとは、借入時から5年間は一定の金利となるよものを指し、125%ルールとは、借入時から金利が変動して総返済額が125%を超える場合も125%内に収められるというものです。

変動金利型住宅ローンを選んだとしても、上記のようなセーフティネットが敷かれているため市場金利の影響をすぐに受けるわけではありません。

 

固定金利型住宅ローン

固定金利とは借入時の金利が借入期間を通じて変わらないタイプのこと。固定金利のメリットは借入後に市場金利が上昇しても借入時の金利は一定となる点です。金利が一定となるため、総返済額も始めに決めたものから変わることはありません。

金利変動のリスクがない分、変動金利よりも適用金利は高く設定されています。市場金利が上昇した場合は金利が上がらないため固定金利ならではの恩恵を受けられますが、市場金利が低下しても固定金利の金利は一定となります。

 

固定金利期間選択型住宅ローン

固定金利選択型とは、借入時から2年・5年・10年・15年など、一定期間のみ固定金利となる金利タイプのこと。指定した期間が過ぎると自動的に変動金利へと切り替わるため、借り入れ当初から一定期間、支出を安定させたい方に向いています。

固定金利と変動金利のハイブリッド型となる固定金利選択型の住宅ローンですが、変動金利型住宅ローンで適用されていた「5年ルール」が設けられていません。金利上昇リスクがあるため注意しましょう。

 

銀行の住宅ローン審査はどんな流れ?

銀行の住宅ローン審査はどのような流れになるのでしょうか。審査の方法や具体的な流れを押さえることで、住宅ローン審査をスムーズに行えます。

住宅ローン審査の流れを確認していきましょう。

 

審査の流れ①複数の銀行に審査を申し込む

融資を受けたい複数の銀行に事前審査の申し込みを行います。事前審査が合格したら本審査になります。本審査に合格すれば、住宅ローンを組めるという仕組みです。

住宅ローンを申し込む銀行は、大きく分けてメガバンク、地方銀行、ネット銀行の3種類があります。ネット銀行は手数料がほかの銀行よりも少なく済むメリットがある一方、審査に通りにくいというデメリットがあります。審査の通りやすさという面で考えると、メガバンクや地方銀行のほうが向いているでしょう。

 

審査の流れ②事前審査を受ける

住宅ローンの審査は主に「事前審査」と「本審査」の2種類。事前審査では、主に住宅ローンを借りる方個人についてのざっくりとした審査を行います。

事前審査を1種類の銀行にしておくと、審査に落ちてしまった場合にもう一度銀行の選び直しから始まります。あらかじめ複数の銀行に申し込んでおくと、スムーズに事前審査を受けられるでしょう。

 

審査の流れ③本審査を受ける銀行は?金利や保証料などを見極める

事前審査が通ったら、どの銀行に本審査を申し込むか検討します。事前審査後に金利や保証料などの条件が金融機関ごとに提示されるため、それぞれの条件を見極めてから本審査に進む金融機関を決めるとよいでしょう。

 

審査の流れ④本審査を受ける

本審査では事前審査と違い、住宅ローンを借りる個人だけでなく不動産の担保価値なども審査の対象となります。本審査を通過できれば、住宅ローンの融資を受けることが可能です。

 

【事前審査編】住宅ローン審査で見られるポイント

審査の流れをご紹介しました。事前審査と本審査に分け、住宅ローン審査で見られるポイントについて解説します。

 

完済時の年齢

各銀行で細かな年齢条件は変わりますが、完済時の年齢は大体80歳前後といわれています。そのため35年のローンを組むのであれば45歳からローンを組むなど、決められている完済時の年齢から逆算して住宅ローン審査を組む必要があります。

 

健康状態

健康状態も、住宅ローン審査において銀行が見ている指標です。契約者が体調を崩して働けなくなると住宅ローンを返済できず、銀行の負債となります。

住宅ローン審査をする際、団体信用生命保険(通称団信)の加入を義務付けている銀行も多く存在します。団信とは住宅ローン返済中に契約者が亡くなった際、住宅ローン残高が0になる保険のこと。万が一ローンが払えなくなった際の救済措置として設けられています。

 

信用情報

「住宅ローンを問題なく返済できるか」という観点から、契約者の信用情報もチェックされます。チェックの対象は、主に運転免許証と健康保険証の2つです。

 

運転免許証で見られるポイント

運転免許証は、何回再発行したか?が見られます。運転免許証の下部に12桁の数字が書いてあり、免許証の再発行回数を示す末尾の番号が再発行の回数です。再発行の回数が3回以上の場合、理由を問われたり、審査をしないといった銀行もあります。

運転免許証の再発行回数で見ているのは、管理能力です。単に免許更新を忘れた場合でも、「だらしがない人」と銀行から判断されかねません。また運転免許の偽造が疑われることもあるため、銀行によってはマイナスポイントとなってしまいます。日ごろから注意しておくことが大切です。

 

健康保険証で見られるポイント

健康保険には法人会社員の方が加入する「社会保険」と自営業の方が加入する「国民健康保険」の2種類があり、それぞれで見られるポイントが異なります。

社会保険の場合は勤続年数が重視されるのに対し、国民健康保険は有効期限が見られます。

 

勤続年数が見られる場合、勤続年数が必ず〇年以上必要というわけではありません。勤続年数の基準は銀行ごとに異なるため、自分のケースに合った銀行を選ぶとよいでしょう。

 

国民健康保険の有効期限は、税金を滞納していないかという観点から見られます。税金の滞納があると有効期限は短くなり、通常は1年以上の有効期限があります。半年・3か月など有効期限が短い場合は、税金の滞納を疑われるため注意が必要です。

 

【本審査編】住宅ローン審査で見られるポイント

住宅ローンの本審査で見られるポイントについて解説します。事前審査を通過できても、過度に気を抜かないよう注意しましょう。

 

担保価値も含めた総合的な審査となる

住宅ローンの事前審査は契約者個人が審査されるのに対し、本審査は建物の条件なども合わせて総合的に見られます。窓口のある銀行や信用金庫の場合、住宅ローンの事前審査が通ればかなりの確率で本審査も通過できるでしょう。一方でネット銀行やフラット35で住宅ローンを組む場合は、本審査で不合格となるケースも多いといわれています。銀行ごとに特徴は大きく異なるため注意しましょう。

 

事前審査後の返済遅れや食い違いがないか

住宅ローンの事前審査が終わってから本審査に入るまでの期間、何らかの返済遅れが出たり、明らかに事前審査と条件が違う場合は本審査に通過できない確率が上がります。

事前審査と本審査で借入金額を変更する場合、もう一度事前審査からやり直しになることも。借入金額はライフイベントを加味してあらかじめ決めておきましょう。

 

まとめ

今回は、住宅ローンを組む際の流れや注意点について解説しました。審査で見られるポイントや流れを押さえながら、後悔のない家づくり計画をしていきましょう!