北欧風リビングのつくり方|色使いや家具・照明の使い方を解説

2023年10月16日

北欧風のリビングの魅力は、何といってもその居心地のよさにあります。そのため、家族や友人が集うリビングは北欧風にしたいと考えている人も多いのではないでしょうか。

この記事では、リビングを北欧風にするためのポイントや方法を、「色使い」「家具の選び方」「照明の使い方」の3点に絞って具体的に解説します。

北欧風のリビングに憧れているけれど、どうすれば北欧風にできるか悩んでいる人は、ぜひ最後までチェックしてみてください。

 

リビングにおすすめの北欧テイストとは?

北欧テイストとは?

北欧テイストとは、主にスウェーデン、ノルウェー、フィンランド、デンマークといったヨーロッパ北部の風土やライフスタイルの中で育まれた インテリアのスタイルです。

北欧では厳しい寒さと日照時間の少なさから自宅で過ごす時間が長いため、少しでも快適で明るく過ごせるよう、居心地のいい空間づくりが追求されてきました。その過程で生み出されたさまざまなアイデアやデザインが世界中に広まり、日本でも人気の高いインテリアスタイルとして定着しています。

 

北欧テイストとナチュラルテイストとの違い

北欧テイストとナチュラルテイストには自然を基調としていることやシンプルさといった共通点が多いですが、違いもあります。

ナチュラルテイストが自然そのものの風合いを活かしているのに対し、北欧テイストは自然の暖かさや明るさを人工的に補える色使いやデザインが特徴的です。

森や湖など自然にインスピレーションを受けたテキスタイルやデザイン家具が多いのも、北欧テイストの大きな特徴といえるでしょう。

 

北欧テイストのバリエーション

北欧テイストはほかのインテリアテイストとも相性がよく、さまざまなバリエーションにアレンジが可能です。

代表的なものにはナチュラルテイスト寄りの北欧ナチュラル、都会的でシャープな要素を取り入れた北欧モダン、1950~70年代の雰囲気やデザイン家具が特徴的な北欧ヴィンテージなどがあります。

また、明るく元気が出るビビッドカラーやデザインを取り入れた北欧ポップなインテリアや、落ち着いた色使いやデザインで大人の雰囲気が漂う北欧シックなインテリアも人気が高いです。

 

北欧リビングのつくり方①色使い

北欧風リビングをつくるにあたり、まずはインテリアの印象を大きく左右する色選びや配色について押さえましょう。

インテリアにおける色使いの黄金比とは、最も面積の大きいベースカラー、次に面積を占めるメインカラー、ワンポイントとなるアクセントカラーの割合が70%:25%:5%になるような配色のことです。

色の黄金比に基づいて、おしゃれな北欧風リビングのつくり方を解説します。

 

ベースカラーは白が基本 

ベースカラーとは、具体的には壁紙や天井、床など広い面積に使用される色のことです。

北欧風リビングのベースカラーは白を基本とし、薄いグレーなど落ち着きを感じさせるホワイトベースの寒色系が選ばれます。北欧ブルーと呼ばれるグレーがかったブルーも人気の高いカラーです。

床材や家具に使用される木材には、ブラウン系よりも白っぽく明るい色味の樹種を選ぶと、北欧風のムードが高まります。

 

メインカラーはやさしい色味で統一

メインカラーとはアソートカラーとも呼ばれ、ベースカラーを引き立てる色のことです。具体的にはカーテンやソファ、ラグなどに使用されます。

北欧リビングのメインカラーは、ベースカラーとなじみのよい淡い色や、スモーキーなくすみカラーなど、やさしい色味で統一感を出すのがおすすめです。

 

北欧風のアクセントカラーでメリハリを

アクセントカラーとは空間を引き締めるポイントとなる色のことです。北欧リビングのアクセントカラーには、好みのテイストに合う北欧カラーを選びましょう。

北欧カラーにはいくつかのパターンがあり、北欧デザインのテキスタイルに見られるようなビビッドな色柄や、灰色がかった淡いくすみカラーなどが代表的です。

また、アクセントカラーにはメインカラーの補色を選ぶのもおすすめです。補色とは反対色ともいわれ、北欧インテリアではブルーとイエロー、グリーンとオレンジの組み合わせがよく使われます。

たとえば淡いブルー基調とした部屋のクッションカバーや雑貨に補色であるイエローを選ぶと、北欧らしいメリハリの利いたリビングを演出できるでしょう。

 

北欧リビングのつくり方②北欧テイストの家具選び

北欧といえば、世界的に有名な名作家具を思い浮かべる人も多いでしょう。

ここでは北欧テイストのリビングに似合う家具選びのポイントを解説します。

 

温もりを感じる木製家具

温もりを感じさせる木製家具は、北欧テイストのリビングダイニングに欠かせないアイテムです。北欧テイストの木製家具は、機能性や実用性を兼ね備えた飽きのこないデザインで、今や世界中で愛用されています。

木製家具は素材によって色味や風合いが異なるため、北欧テイストに似合う樹種を選ぶことが大切です。北欧風リビングダイニングには、ビーチ材やチーク材、タモ材など、淡い色味や明るい色味のテーブルや椅子がマッチします。床材と家具の樹種や色味を合わせると、統一感が出て落ち着いた雰囲気を演出できるでしょう。

 

重心は低めに

人が集う居心地のよい北欧風リビングを計画するには、ソファや椅子に座ってくつろいでいるときの目線を基準に、重心が低めの家具を選ぶのがおすすめです。家具の重心を低く抑えることで圧迫感を軽減し、狭い空間にもゆとりや広がりを感じさせる効果が高まります。

植物やアートなどの装飾品も低めに配置すると、座ってくつろいでいるときに目に留まりやすくなるでしょう。

目線の高さを基準にした北欧リビングの実例やポイントは、こちらの動画からご覧いただけます。

【外からの視線は●●でカット!】【目線から考えた北欧風のリビング作り】見学会のお家をご紹介!第192回【間取りでは見えない視線テク】【ルームツアー】

 

曲線×直線

北欧デザイン家具には、丸みを帯びたデザインや曲木を使った椅子など、自然素材に曲線を組み合わせた名作がたくさんあります。リビングに北欧風のテイスト感をプラスしたい場合は、直線的なデザインにやわらかい曲線的なデザインを組み合わせた家具を取り入れるとよいでしょう。

直線的なデザインに曲線を取り入れたデザインは、北欧ナチュラルにも北欧モダンにも合わせやすく、おすすめです。

 

木製×ファブリック

北欧リビングのリラックスムードを高めてくれるソファや1人掛けチェアは、素材感が部屋全体の雰囲気を大きく左右します。

ナチュラルで軽やかな北欧リビングには、光沢のある革製やアイアンレッグよりも、木製フレームとファブリックの組み合わせがおすすめです。やさしい色味の木製フレームに、ほっこりと暖かみのある北欧カラーや北欧柄のファブリックがよく映えます。

 

脚付きの家具

床暖房を使う北欧では収納家具の中身が熱の影響を受けにくい脚付き家具が多く、現在では北欧らしさを象徴するデザインとして定着しています。

北欧風リビングに置くチェストやリビングボードといった収納家具を選ぶときは、適度に抜け感があり、圧迫感のない脚付きがおすすめです。

脚は先端に行くほど細くなるテーパードレッグにすると、より北欧らしいムードを演出できるでしょう。

 

北欧リビングのつくり方③照明の使い方

北欧からは、有名デザイナーによる印象的な照明器具がたくさん生み出されています。このことからも、北欧インテリアにとって照明が重要な要素であることがイメージできるでしょう。

北欧風リビングダイニングづくりの仕上げに、北欧ムードが高まる照明の使い方を解説します。

 

複数の照明器具で一室多灯スタイルをつくる

日本のような1つの光源で部屋全体を照らす文化とは異なり、北欧では人が集まるスポットごとに照らす一室多灯スタイルが基本です。そのため、空間にぼんやりした灯りの陰影が生まれ、北欧独特の落ち着いたムードが醸し出されます。

コツは、ダイニングテーブルの上にはペンダントライト、読書コーナーにはスタンドライトや、間接照明や補助照明には壁面に取りつけるブラケットライトというように、さまざまなタイプの照明器具を組み合わせることです。場所や目的に合う照明を選んで、北欧風の灯りを演出しましょう。

 

光色は暖かみのある電球色を選ぶ

インテリアテイストによって、光色の好みや人気色もさまざまです。

ナチュラルテイストが自然光に近い昼白色を好むのに対し、北欧テイストでは暖炉の火を思わせるような暖かみのある電球色が選ばれます。

灯りの色味や広がり方はシェードの素材や形状によって変化するため、光色とともに照明器具のデザインにもこだわってみましょう。

 

まとめ:ポイントを押さえておしゃれな北欧風リビングをつくろう

厳しい風土の中で居心地のよさを追求して生まれた北欧テイストは、家族や友人が集うリビングのインテリアにぴったりです。

この記事では北欧テイストの特徴や、北欧風リビングのつくり方を解説しました。北欧風のリビングは、北欧らしい「色使い」「家具の選び方や使い方」「照明の使い方」を意識することで、再現しやすくなります。

北欧テイストの基本やポイントを押さえて、おしゃれで居心地のよい北欧風リビングをつくってくださいね。