
狭小住宅にするメリットやデメリット|後悔しない間取りをご紹介!
「狭小住宅は家が窮屈で友人や会社の人を呼ぶのに抵抗がある」
「見た目が小さくて、近所の家と比較されそう」
『狭小住宅』と聞くとそんなネガティブなイメージを持っていませんか。しかし、狭小住宅でも間取り次第で自慢の家にできます。この記事では狭小住宅のメリットや後悔しない間取りをご紹介します
狭小住宅とは
狭小住宅とは具体的にどのような家なのか気になりますよね。ここでは、狭小住宅についてくわしく説明します。
狭小住宅の広さ
狭小住宅とは、狭い土地に建てられた住宅のことです。土地の広さに法的な定義はありませんが、一般的に20坪以下の土地に建てられた住宅を「狭小住宅」と呼びます。
2022年度フラット35利用者調査によると、首都圏の土地付注文住宅の平均敷地面積は149.9㎡です。149.9㎡を坪数で表すと約45.3坪。狭小住宅の面積は20坪以下なので、平均よりも大幅に狭い土地で建てられる住宅だとわかりますね。
狭小住宅が人気を集める理由
今の時代、ライフスタイルの変化により狭小住宅の人気が高まっています。未婚者が増加したり、子どもが巣立って夫婦2人だけの生活になったりして、コンパクトな住宅への注目が集まっているのです。
狭小住宅は、終の棲家を求めている方やミニマルな暮らしを目指している方に、ぴったりの住まいだといえるでしょう。
狭小住宅のメリット
ここでは狭小住宅のメリットを解説します。狭小住宅に人気が集まる理由がわかりますよ。
立地がいい場所でも土地代を抑えられる
利便性のいい場所は土地代が高くなりがちです。しかし、狭小住宅のような20坪以下の土地なら、首都圏の駅近くであっても比較的安価で購入できます。家の広さより住宅の周辺環境を重視する方に、狭小住宅はおすすめです。
土地代を安く抑えれば、その分の予算を家電製品やインテリアにまわせるので、満足度も高く保てますよ。
固定資産税や都市計画税が安くなる
毎年の固定資産税や都市計画税の支払いが不安に感じる方も多いのではないでしょうか。狭小住宅なら、住宅にかかる税金が安くなります。
住宅に関する税金は、土地の広さに応じた金額で決められます。つまり、土地が広ければ税金は高くなるのです。狭小住宅の場合、土地面積が狭いので税金は安くなる傾向にあります。住宅にかかる税金を安く抑えたい方は、狭小住宅を検討してみてはいかがでしょうか。
狭小住宅は狭い土地を最大限活用するために、間取りを工夫する必要があります。デッドスペースを活用したり収納場所を工夫したりするだけで、おしゃれな間取りになるのです。
「狭小住宅は狭い」と決めつけずに、スペースを有効活用する方法を考えてみましょう。工夫をこらして建てた住宅は、より愛着を持てるようになりますよ。
生活費の節約になる
床面積が小さいので光熱費を抑えられるのも、狭小住宅のメリットです。
また、利便性のいい場所なら、車を所有しなくても生活するのに困りません。今や車は贅沢品です。車にかかる費用がなくなれば、生活費を大幅に節約できるでしょう。
狭小住宅のデメリット
ここでは狭小住宅のデメリットを解説します。狭小住宅を建てたあとに後悔しないためにもデメリットはしっかり把握しておきましょう。
建設費が高額になりやすい
狭小住宅の場合、家の前の道路が狭くて大型トラックが通れず、建築資材などを搬入しにくいケースが多々あります。搬入のために人手が多く必要になったり、工期が長くなったりして人件費や運搬費が一般の住宅より高額になりやすいのです。
狭小住宅を建てる際は建設費を高めに見積もっておきましょう。
プライバシーの確保に悩む方も
狭小住宅は家が小さいので、どうしても部屋数が限られてしまいます。キッチンやトイレなど必ず必要な間取りを除くと、個人の部屋をつくるスペースはあまりありません。そのため、家族ひとりひとりの居場所をつくるのは難しいです。限られた空間で間取りを工夫して、プライバシーに配慮した家づくりをする必要があります。
窮屈に感じる
土地が狭いので、家の中はどうしても窮屈になってしまいます。家具や家電製品を配置すれば、さらにスペースの余裕はなくなるでしょう。
家の中が窮屈だと、リラックスできませんよね。落ち着いた空間づくりのためにも、スペースを最大限に活用するのがポイントです。
狭小住宅の後悔しない間取り5選
ここでは狭小住宅のおすすめの間取りをご紹介します。間取りがよければ、狭小住宅のデメリットも気にならなくなるかもしれませんよ。
シューズクロークやパントリー、WICで収納スペース確保
もともと家が小さい狭小住宅の場合、部屋や玄関が少し散らかるだけで、空間はより窮屈になってしまいます。狭小住宅だからこそ、収納スペースをしっかり確保しましょう。
シューズクロークは玄関周りをすっきりさせるのにとても便利です。靴だけでなく、アウトドア用品や子どものおもちゃなど、屋外で使う物をまとめて収納できます。
パントリーやウォークインクローゼットを取り入れると、部屋の中が乱雑に見えないのでおすすめですよ。
日当たりは天窓や吹き抜けを活用
狭小住宅は隣家との距離が近く、窓からの採光が難しい場合があります。特に1階部分の採光は困難で、部屋の中が暗くなりがちです。
天窓や吹き抜けを採用すれば、天井からの採光で部屋が明るくなります。天井が抜けるので、部屋の解放感も感じられて一石二鳥です。窓からの採光が困難な場合は、天窓や吹き抜けをぜひ検討してみてください。
動線にもこだわる
生活動線や家事動線をコンパクトにすれば、窮屈さは感じにくくなります。
たとえば、浴室やトイレ、洗面所などの水回りを1か所にまとめると、動線はコンパクトになり、空間のまとまりを感じられるのです。空間のまとまりを感じられれば、家全体の窮屈さを解消できるでしょう。
家を建てるときは、ぜひ動線を重視した家づくりを意識してみてください。
スキップフロアで機能性とデザイン性を両立
狭小住宅とスキップフロアは相性抜群です。
スキップフロアのメリットは
-
- ・視覚的な広がりを感じさせられる
- ・デッドスペースに収納できる
- ・おしゃれな間取りになる
- ・部屋数を増やせる
- などが挙げられます。
狭小住宅を建てる場合は、スキップフロアを取り入れて限りあるスペースを有効に活用しましょう
ガラスや勾配天井で「抜け感」を演出
壁や扉をガラスに変えると、向こう側が見えるようになり、空間が広く感じられます。ガラス素材は高級感もあるため、おすすめの素材です。
コンパクトな家には部屋全体の開放感を高められる、勾配天井も効果的ではないでしょうか。天井を高くするだけで、部屋の圧迫感は解消され、広々とした印象になるでしょう。
まとめ:狭小住宅は間取り次第で自慢のお家に!
この記事では狭小住宅のメリットやデメリット、おすすめの間取りを解説しました。狭小住宅と聞くだけで「恥ずかしい」と感じる方がいるかも知れませんが、決してそんなことはありません。たとえ、20坪以下のミニマルな住宅であっても、間取りを工夫すればとてもおしゃれで開放的な家になります。むしろ、世間の価値観に流されない、とても合理的な判断ではないでしょうか。
住宅を建てる理由は千差万別です。ぜひご自身のライフスタイルに合った素敵な住宅を建ててくださいね。価格や間取りについて気になる点があれば、ハウスメーカーに相談するのもおすすめです。