人工芝と天然芝のメリット・デメリットとは?実例も交えてご紹介!

2024年1月8日

新築で庭をつくるにあたり、芝生を敷きたいと考えている方もいるでしょう。芝生には人工芝と天然芝の2種類があります。それぞれにメリットとデメリットがあるので、特徴を理解した上で我が家の庭に合った芝を選ぶことが大切です。

そこで今回は、人工芝と天然芝のメリット・デメリットや芝生の選び方、実例をご紹介します。人工芝と天然芝のどちらを敷くか悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。

 

人工芝と天然芝の違いとは?メリット・デメリットを解説

天然芝は、本物の植物からつくられている芝生です。1種類の草だけでつくられる芝生もあれば、複数の草をミックスしてつくられている芝生もあります。それに対して、ポリエチレンやウレタンなどの合成樹脂によって芝生に似せてつくられているのが人工芝です。

人工芝と天然芝は、素材以外にどのような違いがあるのでしょうか?違いを比べるために、それぞれのメリット・デメリットをご紹介します。

 

人工芝のメリット

人工芝は合成樹脂でできているので、青々とした芝生が1年中保たれます。芝草が伸びることがなく、適度な耐久性もあるので基本的にメンテナンスは不要です。そのため、ランニングコストがかからないことが大きなメリットになります。

また、虫がわきにくいので、虫が苦手な人も安心です。下地を選ばないので、庭以外の場所にも敷くことができます。

 

人工芝のデメリット

人工芝は季節によって芝草の色味が変わることはないので、四季の移ろいは感じにくいでしょう。メンテナンスフリーとはいえ葉の部分が寝てしまったり、劣化によって変色が起きたりしていれば交換しなければなりません。耐用年数は10年が目安なので、それに合わせて新しい人工芝への交換も必要になるでしょう。

人工芝の価格相場は1平米あたり500~6,000円が目安で、価格帯は幅広くなっています。材料費は天然芝の方が安いため、施工費用が高くなってしまうこともデメリットです。

 

天然芝のメリット

天然芝の大きなメリットは、本物の芝草を庭に敷けることです。生きた芝草でつくられているため、敷いたあとも成長していきます。そのため、草一つひとつの長さや太さが異なり、それが天然芝ならではの味わいを醸し出してくれるでしょう。

庭に植えられた花や植木と同じように、季節によって色味が少し変わるため、四季の移ろいを感じられるのも魅力です。ほかにも、材料費の平均が人工芝の10分の1程度なので施工費用が安く、メンテナンスをすれば数十年は持つといったメリットもあります。

 

天然芝のデメリット

天然芝は生きた芝草を使用しているため、生え方にムラがあったり、手入れに手間がかかったりすることがデメリットです。すぐに伸びてしまうので、2~4週間に1回を目安に手入れが必要になります。手入れを怠ると景観が悪くなり、芝生の寿命も短くなってしまうので注意しましょう。

また、人工芝と比べて虫がわきやすい点もデメリットになります。芝生や庭の植物を食い荒らされる可能性があるので、害虫対策が必要です。施工費用が安い反面、こまめなお手入れが必要になることからランニングコストがかかりやすいことも念頭に置いておきましょう。

 

人工芝か天然芝か?おすすめな芝生の選び方

新築に芝生を取り入れる際、人工芝と天然芝のどちらを選ぶべきか、誰しも迷うことでしょう。それぞれどのようなケースに適しているのか知ることで、我が家に合った芝生を選びやすくなります。人工芝と天然芝が適しているケースを見ていきましょう。

 

人工芝が適している場合

人工芝は季節を問わず、青々とした芝生のある暮らしを楽しみたい人におすすめです。天然芝は秋や冬になると青々しさがなくなり、寂しい印象になってしまいます。しかし、人工芝であれば、秋や冬も華やかな庭を保つことが可能です。

また、人工芝は成長しないので、日当たりが悪い場所にも敷くことができます。どんな下地でも敷くことが可能なので、ベランダやバルコニーなどに敷きたいときにもおすすめです。

 

天然芝が適している場合

天然芝は、天然にこだわりがある人におすすめです。本物の芝草なので、季節の移ろいをしっかり感じられる庭づくりがしたいときに適しています。

庭でBBQや花火をしたいという人も天然芝の方がよいでしょう。人工芝は耐熱性が低いものもあるので、基本的に芝生の上でBBQや花火はできません。天然芝も火の取り扱いには十分な注意が必要ですが、枯れていない芝生でなければ燃えにくいので、BBQや花火は可能です。

 

どちらを選ぶか迷ったら「お手入れできるか」で決める

悩んで選べないという人は、「芝生のお手入れができるか」という点で決めてみましょう。天然芝はこまめなお手入れが必要となります。芝草が生えてきたら、芝刈り機を使って自ら整えるか、業者に依頼して手入れをしてもらわなければなりません。

自分でやるにしても、業者に依頼するにしてもメンテナンスに手間とコストがかかります。芝生のお手入れ自体も楽しめるのであれば、天然芝を選んでも後悔はしないでしょう。しかし、こまめに手入れをする時間が取れない、面倒くさいと感じているのであればメンテナンスフリーの人工芝が選択肢になります。

 

人工芝・天然芝の実例をご紹介!

人工芝と天然芝のどちらを選ぶにしても、芝生を敷くのであれば、あらかじめどんな庭をつくりたいのかイメージを持つことが大切です。ここで、芝生を取り入れた庭の実例をご紹介します。

 

間引いた木で立体感を生み出した美しい庭

こちらはまるで芝生がメインともいえるような、洗練された美しさがある庭です。あえて間隔を大きく開けて木を植えることで、立体感を生み出しています。その立体感によって庭を広く見せることも可能です。

美しい庭に仕上げるためには、家の中から見たときの景色だけではなく、庭から家を見たときの景色も考慮して木や花壇の配置を考えることがポイントです。また、家の外観や屋根の形状も庭の景色と合うように計画しましょう。

 

ペットが遊べるスペースにも駐車場にもできる庭

大きな庭をつくる余裕がない狭小地でも駐車場の一部に芝生を敷くことで、小さな庭としても使えるようになります。たとえ小さな庭でも、小さい子どもやペットが遊ぶ分には十分でしょう。

普段は駐車場として使うため、道路に面する側はオープンな状態になってしまいます。子どもや犬などのペットが遊んでいるときに脱走してしまう可能性があるので、対策が必要です。たとえば、引き込み式のフェンスやサイドオーニングなどを活用し、入り口を防げる状態にすれば脱走対策になります。

 

アプローチに芝生の濃い緑が映えるプロヴァンス風の庭

玄関アプローチと庭が一体化し、異国の雰囲気が漂う庭です。明るい色のタイル調の外壁アプローチによって芝生の緑が際立ち、南フランスのプロヴァンスを連想させるようなテイストになっています。

玄関の近くに庭があるので、家に出入りするたびに美しい庭の景色を楽しむことが可能です。住む家族はもちろん、来客者の目を奪う魅力的な住宅にすることができるでしょう。

 

まとめ:庭づくりにかける時間やコストも考慮して人工芝・天然芝を選ぼう

今回は、人工芝と天然芝のメリット・デメリットや実例をご紹介しました。人工芝は初期費用が高くなってしまいますが、メンテナンスフリーなのでお手入れにかかる手間やコストを省けます。反対に天然芝はお手入れが大変ですが、天然にこだわった庭づくりが可能です。

それぞれメリット・デメリットがあるので、人工芝と天然芝のどちらがよいかは、人によって異なります。庭づくりにかける時間やコスト、完成した後のお手入れの手間などさまざまな部分から比較して、自分に合った芝生を選ぶことが大切です。

どんな庭にしたいのか具体的なイメージを描いた上で、人工芝と天然芝のどちらにするか考えてみましょう。