家を建てる流れやスケジュールを解説!

2022年4月8日

家づくりを始める際は、「家を建てる流れや期間を知りたい」と思う方も多いのではないでしょうか。家を建てる流れやスケジュール感を把握しておくことで、家づくりの計画や見通しが立てやすくなります。

この記事では、家を建てる流れや期間、また家を建てる費用についてもご紹介します!

 

家を建てる流れとは?

家を建てる行程として、①事前準備、②土地契約、③プランの確定、④着工~完成までの4種類があります。家を建てる際は、それぞれの行程ごとにどれくらいの期間がかかるのか、把握しておくことが大切です。

家を建てる行程やスケジュールについて、以下の表をもとにひとつずつご紹介します!

 

①家を建てるための事前準備(2~6か月程度)

家を建てる前に行うべき事前準備には、依頼する不動産会社や住宅会社を見つけることや土地を決めることなど、さまざまな項目があります。

家を建てる際の準備期間は人によって異なりますが、目安として2〜8ヶ月程度かかるといわれています。家を建てる前に準備する内容について、くわしく解説します。

 

家を建てる予算や建物のイメージを決める

家を建てる際は、予算や建物のイメージを明確にしておくことが大切です。「マンションか一軒家か」「建売か注文住宅か」「どのような間取りがいいのか」など、家の具体的な内容について家族で話し合い、イメージを固めましょう。

また、家を建てる際の予算を決めておくことで、「最寄り駅からの距離は妥協しよう」「この建材は予算オーバーになるからやめておこう」といった具体的なイメージが湧いてきます。このように、家を建てるのに割ける予算と大まかな家のイメージを決めておけば、今後の家を建てる流れがスムーズになります。

家を建てる予算を決める際はファイナンシャルプランナーに相談し、ライフプランに沿って費用の試算を行ってもらうとよいでしょう。資金計画をしっかり組んでから家を建てることで、家を建てた後も不安なく過ごすことができます。

 

依頼する不動産会社や住宅会社を検討する

家を建てる際は、信頼できる不動産会社や住宅会社を探しておくことも重要です。深く考えずに依頼してしまうと、理想通りの家が建てられずに後悔してしまうこともあります。

信頼できる会社を探すには、モデルルームやホームギャラリーを回りながら検討するのがおすすめです。直に家を見ることでその会社が得意とするイメージがつかめるほか、スタッフの対応を見て信頼できる会社かどうか判断することもできます。

依頼したい会社が見つかったら、その会社の実績をホームページなどで確認しておくようにしましょう。

 

②土地の契約(1か月程度)

土地探しは、家を建てる過程において大切なポイント。人によっては理想の土地が見つからずに長い期間がかかってしまうこともあるため、土地探しは余裕をもって期間を設けておくことが大切です。

家を建てる際の、土地探しに関するポイントをご紹介します。

 

土地ポータルサイトを見ながら、選択肢を広くして探す

依頼する不動産会社や住宅会社を探しながら、並行して家を建てる土地も探していきます。家を建てる場所が悪いと生活がしにくく、家を建ててから「失敗した」という事態になりかねません。

家を建てる土地を探すには、土地ポータルサイトを見ながら探すのがおすすめです。また土地探しをする際は、あまり選択肢を狭めすぎないことがポイント。通勤にかかる時間や周辺環境、日当たりのよさなど、数多くの項目を見比べながらも広い視野を持って比較・検討を重ねましょう。理想の土地が見つかるまで時間はかかりますが、一生その場所で生活する可能性があるため慎重に探しましょう。

家を建てる際の土地探しは、依頼を検討している不動産会社や住宅会社に希望エリアを伝えて協力してもらうのもおすすめです。

 

土地を購入する前に地盤調査を行う

地盤が弱い土地の場合は地震の被害に遭う可能性があるため、地盤調査をしておく必要があります。問題がある場合は、セメントを使用する「表層改良工法」や、円柱状の杭を打ち込む「柱状改良工法」などの地盤改良工事を行います。

地盤調査は、土地を購入する前でも土地の売主の許可があれば可能です。土地を購入する前に行うとよいでしょう。

 

③プランの確定(1~2か月程度)

家を建てる事前準備・土地探しが終わったら、具体的な家のプランを決めていきましょう。

 

家の間取りを決める

家を建てる土地が決まったら、土地の広さに合わせて家の構造や大きさ、間取りを決めていきます。

家の間取りを決める際は、生活動線や必要な部屋など、具体的なイメージを不動産会社や住宅会社に伝えることで、理想に近い間取りを提案してくれます。 また図面を見た際に違和感があった場合は、担当者に遠慮なく相談しましょう。素人目線では難しいと思う修正内容でも、プロが調整してくれます。

ここで大切なのが、打ち合わせの内容を文章として残しておくことです。家を建てる際は何度も住宅会社と打ち合わせを重ねるため、言った・言わないの問題に発展するケースも多々あります。もちろん担当者も打ち合わせの内容は残していますが、家を建てる本人も打ち合わせ内容を記録したり、もらった書類などはファイリングしておきましょう。

 

建築請負契約をする

建てる家のプランが決まったら、住宅会社や工務店などと家を建てる「建築請負契約」を結びます。契約書や見積書、設計図が用意されるので、家を建てる打ち合わせで話した内容と差異がないか確認しましょう。

一度建築請負契約を結んだら、「打ち合わせと内容が違う」という理由で解約すると、違約金が発生してしまうケースも。すべての書類に目を通して、気になる点は質問することが大切です。

家を建てるのはとても大きな買い物。どんなに小さなことでも質問しておかないと、あとで後悔するかもしれません。家を建てる際、打ち合わせを通して担当者と信頼関係を築いておくことで、なんでも話せる関係になります。担当者との相性も見定めながら、打ち合わせ・契約を行いましょう。

 

住宅ローンを申し込む

家を建てる建築請負契約を行なったら、正式に住宅ローンの申し込みをします。住宅ローンには事前審査と本審査があり、審査結果が出るまで1〜2週間程度の時間が必要です。

建築請負契約をする前に、金融機関に住宅ローンの相談をしておきましょう。目安の借入可能額などが把握できるため、家を建てる際にどれだけの予算を割けられるかがわかります。

 

④家の着工から完成まで(6か月程度)

家を建てる事前準備と契約がすべて終わると、いよいよ工事が始まります。着工すれば完成するまで待てばよいと考える方も多いですが「地鎮祭」や「上棟式」など施主が参加しなければならないイベントもあるため、完成までの流れを把握しておきましょう。

建てる家の規模によっても完成までの期間は異なりますが、4〜6ヶ月程度が目安となります。

 

地鎮祭

購入した土地で工事を始める前に、工事の無事や家を建てた後の安寧を神主に祈ってもらう「地鎮祭」を行います。地鎮祭は施主や住宅会社の担当者、施工会社の担当者など、工事に関係する方が立ち会って行うのが通例です。ただし、スケジュールの都合や施主の希望によっては実施しないケースもあります。

地鎮祭が終わったら、近隣への挨拶まわりをしておきましょう。近隣の方からの印象がよくなり、家を建てた後に生活しやすくなります。

 

基礎工事

地鎮祭が終わったら、以下の手順で家の基礎工事を行っていきます。

  • 地盤を掘削してコンクリートを敷く
  • 敷いたコンクリートのうえに鉄筋を組み立てる
  • 配筋調査を行う
  • 配筋の周りに枠を作りコンクリートを流し込む

家の配筋調査とは鉄筋の太さ・数・間隔を調査するもので、調査結果は施主にも知らせてくれます。

 

建方(たてかた)工事

建方工事とは、家の構造部材を組み立てる工事のことです。土台の木材に柱を立ててから梁を渡し、住宅の構造部材を組み上げていきます。

建方工事が終わり、家の構造部ができた段階で行う儀式が上棟式です。構造体が無事完成したことを感謝して、最後まで工事が無事に終わるように祈願します。

最近では実施しないケースもあります。上棟式を希望する場合は住宅会社に相談しましょう。

 

仕上げ工事

完成した構造体に屋根材や外壁材を取りつけていく仕上げ工事を行います。内容は以下の通りです。

  • 屋根工事
  • サッシ設置工事
  • 電気工事
  • 断熱工事
  • 床下地工事
  • 外壁工事

上記の工事を行って2〜3週間程度で、家の外部を仕上げていきます。

 

内装工事

約1ヶ月間かけて内装工事から設備の施工などを行っていきます。具体的な内装工事の内容は以下の通りです。

  • クロス(壁紙)貼り
  • フローリングやタイル貼り
  • 階段や棚などの造作工事
  • 足場の撤去
  • 照明工事やコンセントなどの調整
  • キッチンやトイレなどの各種設備の設置

内装工事は内装屋や電気工事士など、さまざまな職人が関わる工事です。

 

竣工検査後、引き渡し

家の引き渡しから約1ヶ月前に竣工となり、住宅会社の担当者や施主による竣工検査を実施します。水回りなどの設備の不具合や目立つ傷など、問題がないのかを入念にチェックすることが重要です。

問題があった場合は、住宅会社に依頼して直してもらいましょう。竣工検査が無事に終わったら、工事代金を全額支払って、住宅会社から鍵を受け取って新築住宅の引き渡しを行います。

家の引き渡し後に引っ越しをして、家を建てるすべての手続きが完了です。

 

家を建てるのにかかる費用は何がある?

家を建てるのにかかる期間を説明しました。では、家を建てるのにどれくらいの費用がかかるのでしょうか。

 

家を建てるのに必要な費用①土地代

住宅金融支援機構が算出した2021年のデータによると、土地を持っている人の家を建てるのに使った建築費用の平均は3,533万円。土地と建物を購入した方の平均は、土地代が1,436万円、建物の金額が2,961万円で総額4,397万円という結果でした。

土地代は地域によって、また立地条件によってもかなり異なりますが、平均が1,400万円ほどだと覚えておきましょう。

 

家を建てるのに必要な費用②建物にかかるお金

家を建てるのに必要な費用として、建物自体を建設する資金も重要です。建物にかかるお金として挙げられるのが、建築工事費・付帯工事費・諸経費の3種類あります。

建築工事費とは、建物自体をつくる費用のことです。まず家の「箱」をつくり、その後に水道や電気が通るように工事をします。

付帯工事費は、家の外側にある部分をつくること。庭や駐車場などをつくっていきます。

諸経費は、家を建てる際にお世話になる住宅会社に支払うお金のこと。工事費全体の10%程度は諸経費に充てられます。

 

家を建てるのに必要な費用③そのほかの諸費用

最後に家を建てる際忘れてはいけないのが、そのほかの諸費用です。住宅ローンを組む際の保険料や設計料、上棟式などの費用もここに含まれます。

家を建てる際はこれらの費用とスケジュール感を意識しながら家づくりをするとよいでしょう。

 

まとめ:家を建てる際は流れを理解したうえで準備しておこう!

家を建てる流れや費用を把握することで、家が建つまでのスケジュールを正確に組むことができます。

計画を立てると、土地探しなど事前準備に必要な期間がわかるため、妥協せずにじっくりと土地を探すことができます。

この記事では、家を建てる際の流れやスケジュールについて解説しました!家づくりを検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。