ピアノを家に取り入れたい!実例とともにポイントをご紹介

2022年9月29日

マンションなど集合住宅では音漏れの観点からなかなか楽器を演奏できませんが、一軒家の場合は間取りや住宅設備を工夫することで、家でも音楽を楽しめます。

今回は、ピアノを家に取り入れる際の防音対策について解説!ピアノを取り入れた家の実例もご紹介します。

 

ピアノの種類によって防音対策は異なる

一言でピアノといっても、ピアノの種類やどこに置くかによって防音対策は変わってきます。ピアノの種類を確認していきましょう。

 

グランドピアノの防音対策

グランドピアノとは、学校の音楽室や演奏会の会場などでよく用いられるピアノのこと。グランドピアノはアップライトピアノや電子ピアノと比べてサイズが最も大きいため、発する音も大きいことが特徴です。

グランドピアノの防音対策として、響板を閉じて響きにくいようにすることが挙げられます。

 

アップライトピアノの防音対策

アップライトピアノとは、グランドピアノをコンパクトにして家庭用につくられたピアノのことです。アップライトピアノは壁に背を付けて導入できるため、グランドピアノより場所を取らないことが特徴です。

アップライトピアノは、足を置いて音を調節する「マフラーペダル」のハンマーと弦の間に薄いスポンジを入れることで防音対策を施します。

 

電子ピアノの防音対策

電子ピアノとは、鍵盤がスイッチとなって電気信号で音に変換するピアノのことです。グランドピアノやアップライトピアノとは違い、ピアノから発せられる音(空気音)はヘッドホンで聞くこともできるため導入しやすい点が特徴です。

 

ピアノは空気音と固体音の双方で対策が必要

音には空気音と固体音の2種類があり、ピアノは2種類の音について対策する必要があります。

空気音とは、名前の通り空気を介して私たちの耳に届く音のことを指します。ピアノなど楽器の音をはじめ、人の話し声や動物の鳴き声なども空気音です。空気音は壁やドアなどで仕切ることで、ある程度聞こえてくる音量を減らせます。

対して固体音とは、物が振動することで発生する音のことです。電車の「ガタンガタン」という音やマンション上部で聞こえる足音などは固体音になります。

ピアノの場合は鍵盤をたたく固体音と音階を奏でる空気音という2種類の音が発生するため、それぞれに適切な防音対策が必要です。

 

音の仕組みや防音対策について、プロが解説した記事はこちら

>>自宅で防音室を作るには?防音のプロが音の仕組みから詳しく解説

 

音漏れせずにピアノを使うには?防音対策を確認

ピアノは空気音と固体音という2つの側面から防音対策が必要であるとわかりました。では、具体的にどのような防音対策が有効なのでしょうか。

ピアノの防音対策をご紹介します。

 

床に防音カーペットを

グランドピアノ・アップライトピアノはもちろん、音量を抑えられる電子ピアノであっても鍵盤やペダルを押す際に固体音が発生します。足で音を調節するペダルは床に振動が伝わりやすいため、ピアノを置く際は床に防音カーペットを敷くのがおすすめです。

 

防音カーテンで窓からの音漏れを防ぐ

空気音の対策方法として、空気を封じ込めることが挙げられます。音漏れが起こる最大の要因として窓が挙げられるため、ピアノを導入する際は防音カーテンを窓に取り付けるとよいでしょう。

 

防音素材を天井や壁に張る

さらに防音対策を強化したい場合は、天井や壁に防音専用の素材を張ることもおすすめです。家づくりの際は住宅会社に相談するとよいでしょう。

 

リビングにピアノがあるおしゃれな家をご紹介!

今回は、リビングにピアノがあるおしゃれな2階建ての一軒家をご紹介!ピアノを家に導入する際のポイントや収納スペースのつくり方もあわせて解説します。

 

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収納力抜群の玄関

玄関は収納スペースを広くとることで、家全体がすっきりとした印象になります。収納力にこだわった玄関づくりをご紹介します。

 

シューズクロークは服も掛けられるように

シューズクロークは靴を収納するスペースの隣にポールを取り付けて服も掛けられるようにすることで、より使い勝手のよい玄関収納スペースになっています。

また、窓を取り付けることで換気しやすくなっている点もポイント。扉付きのシューズクロークの場合、どうしても湿気はこもってしまいますが適度に換気することでカビの発生などを防ぐことができます。

 

玄関付近には小さな収納も

玄関付近には階段下のデッドスペースを活用し、ちょっとした収納スペースになっています。トイレットペーパーやティッシュなどの備品や、靴を購入した際に付いている空箱なども保管できる大変便利なスペースです。

 

窓を多く設置した明るいLDK

LDK(リビング・ダイニング・キッチン)は家族みんなで過ごすことが多いスペース。窓を多く設置して自然光を取り入れることで、明るく素敵なLDKに仕上がります。

 

キッチンは窓を取り付けて換気しやすく

キッチンは窓を設置することでこもりやすい匂いを外に出せる点がポイント。採光によりキッチン全体も明るくなるため、開放的な空間を演出できます。

 

リビングはアクセントとしてタイル調の壁紙を

リビングには大きなFIX窓を設置し、自然光を多く取り込めるようにしています。

壁はアクセントとしてタイル調の壁紙を設置するのもおしゃれなポイント。家族みんなが集まるリビングは採光やデザインにこだわることで、過ごしやすく快適なリビングになります。

 

機能性もばっちりなピアノスペース

家にピアノを導入したい場合、防音対策だけでなく耐重性や使い勝手のよさなども考えることが大切です。機能性を考えたピアノスペースとはどのような特徴があるのでしょうか。

 

和室の奥にはピアノスペースが

リビングにつながっている和室スペースの奥にピアノスペースをつくっています。床下に補強をして重いピアノを置いても耐えられるよう工夫している点がポイント。

またピアノは壁に付けて音を吸収して防音対策も施しています。隣の部屋に響かないよう部屋内に壁を1枚設けることで、隣の部屋に音が漏れにくい環境になっています。

 

階段下を活用した収納スペース

リビングの和室スペースには階段下収納をつくり、収納スペースを広くとっています。

階段下のスペースを有効活用することで、リビングに広い収納を設けることができます。

 

ピアノスペースの裏にも隠れ収納が

ピアノを設置する壁の裏には隠れ収納を取り入れ、ピアノの楽譜やメトロノームなどの道具を収納できるよう工夫しています。防音対策のための壁を収納スペースとして活用することで、機能性にも優れたピアノスペースとなっています。

 

2階のスペースを上手く活用した間取り

2階建て住宅の強みは、平屋と比べて使える面積が増えること。平屋だと困りがちな収納スペースの確保においても、2階建て住宅ではしっかり収納を確保できるケースも多いのです。

2階建て住宅ならではのスペースの使い方をご紹介します。

 

階段上のデッドスペースを内干し用に

2階につながる階段の天井には内干しできる「ホスクリーン」を設置し、階段のデッドスペースをうまく活用しています。階段下を収納にしたり階段上部を内干し用にするなど、2階建てならではの工夫が素敵ですよね。

 

ファミリークロークは書斎としても〇

2階のファミリークロークはあえて棚を設けず、書斎としても活用できる空間に。使い方が広がる設計で、より暮らしやすい家に仕上がります。

 

まとめ

今回はピアノが置ける2階建て住宅をご紹介しました!楽器がある暮らしはマンションの場合なかなか難しく、一軒家ならではの醍醐味ですよね。

理想の暮らしを想像しながら、楽しく家づくりをしていきましょう!