パントリーの間取りで失敗しない!配置例や注意点をくわしく解説

2022年11月4日

「新築を建てるならパントリーが欲しい」と考えたことはありませんか?

この記事では、憧れる人も多いパントリーについて、3つのタイプやメリット・デメリット、設ける際の注意点について解説します。

せっかく設けるならデメリットもしっかりと理解し、使いやすいパントリーを設置しましょう。

 

パントリーとは

パントリーの概要

「パントリー」とは食品庫のことです。

瓶や缶詰などの食材のほかに、食器などを収納するスペースのことで、多くはキッチンに隣接する位置に設けられています。

キッチンペーパーや食器用洗剤など、日用品をストックしておくために用いることもあります。

 

パントリーのメリット

パントリーのメリットは、あらかじめ食材などを収納する場所を確保できることです。

収納スペースがあることで、食材が安売りの際などにまとめ買いができるため、買い物での外出を減らせます。

また、キッチン周りに置くものを減らし、きれいに保つことができるのもメリットです。

 

パントリーのデメリット

パントリーのデメリットは、ほかの空間を圧迫することです。

広さにもよりますが、パントリーを設けた分ほかのスペースが狭くなってしまいます。

狭い土地に平屋を建てたい場合にパントリーを設けようとすると、部屋の広さが確保できなかったり、家事動線が悪くなったりする場合もあります。

パントリーは使いやすさだけでなく、家事動線も考えて設置することが重要です。

 

【間取りで選ぶ】パントリーの3つのタイプ

パントリーには大きく3つのタイプがあります。

それぞれメリット・デメリットとともにご紹介します。

 

①ウォークインタイプ

ウォークインタイプは出入口が1つだけあるのが特徴で、納戸のようなタイプになります。

このタイプのメリットは、収納力が高いところです。

出入口から見て左右と正面の3つの壁面を収納スペースにできるため、多くのものを収納できます。

デメリットは、収納力が高いゆえに管理が雑になりやすいところです。

たくさん収納できるため、次々にものを置いてしまうといざ使いたいときにすぐに見つけられないことがあります。

また、湿気がこもりやすいこともウォークインタイプのデメリットです。

 

②ウォークスルータイプ

ウォークスルータイプには出入口が2つあります。

このタイプのパントリーは、アイデア次第で家事動線が便利になります。

たとえば、キッチンと玄関・洗面脱衣所などをウォークスルーで通り抜けられるようにすると動線が短くなり、家事の効率がアップします。

また出入口が2つあるため風通しがよく、ウォークインタイプに比べて湿気がこもりません。

デメリットは、出入口の左右両側の壁が収納になるため、ウォークインタイプに比べると収納力が劣るところです。

また、パントリー内の通路が狭すぎるとかえって不便な家事動線になってしまいます。

 

③壁設置タイプ

3つめは壁設置タイプです。

ウォークインタイプやウォークスルータイプのように専用のスペースは設けず、キッチンの壁などにパントリースペースを設置します。

専用スペースを設けないため間取りを圧迫しないことや、設置費用も抑えられることがメリットです。

一方で、専用スペースを設ける2タイプと比較すると収納力は大きく劣ります。

土地や間取り的に十分な広さが確保できない場合や、専用スペースは必要ない場合に候補となるタイプです。

 

【パントリーの間取り】使いやすい配置例3選

パントリーの3タイプをご紹介しましたが、ここではそれぞれの実例を解説します。

 

①キッチン横(ウォークインタイプ)

キッチンの横にウォークインタイプのパントリーを配置する例です。

キッチンからのアクセスがよいため使いやすく、収納力も抜群です。

出入口の向きによって外からパントリー内が見えてしまうため、ドアを設けるか出入口の向きを検討しましょう。

また、湿気対策にも注意が必要です。

 

②キッチンと洗面・脱衣所の間(ウォークスルータイプ)

ウォークスルータイプを設けて、キッチンと洗面・脱衣所をつなぐ例もご紹介します。

水回りの動線がよく、家事がラクになる配置です。

また、パントリー内には食品類だけでなく洗濯用洗剤やタオルなどを置いて便利に使うことができます。

注意点としては、リビングや寝室などほかのスペースが狭くなりがちなため、間取りを十分検討して配置しましょう。

 

③流し台背後の壁(壁設置タイプ)

流し台の背後の壁に設置するタイプもあります。

ほかの2タイプに比べて収納力は低くなりますが、動線は最も短いため家事効率がよくなります。最低限の収納スペースが欲しい場合にはおすすめです。

ただし、ほかの2タイプに比べて見えやすいことが欠点のため、これを避けるために扉をつけるなど工夫が必要になります。

 

パントリーの間取りを検討するときの注意点6つ

パントリーを設ける際の注意点を6つご紹介します。

 

①広さは最適か

パントリーの広さに注意しましょう。

パントリーを設ければ、それだけほかのスペースを圧迫することは間違いありません。

必要な広さに対して余分ではないか、逆に狭い間取りで使いづらくないかを十分に検討しましょう。

 

②リビングから中が見えない位置か

パントリーを設けてものを収納すれば、キッチン周りがきれいに片づきます。

しかし、収納先のパントリー内が外から見えてしまうと台無しです。

出入口の向きを外から見えづらい配置にするか、難しい場合はドアを設けるようにしましょう。

ドアを設ければ、普段は開けて風通しをよくしておき、来客時には閉めるといった使い分けが可能です。

 

③棚は使いやすい配置か

パントリー内の棚の位置にも気をつけましょう。

できるだけ収納スペースを大きくすることも大切ですが、ものを出し入れしやすい棚の配置にすることが重要です。

高すぎる位置や奥行きが深すぎないかなど、収納するものや状況をイメージしながら考えましょう。

 

④湿度が高くならないか

湿度にも注意が必要です。

特にウォークインタイプでは湿度が高くなりやすいため、換気扇を設けたり風通しのよい向きに配置したり工夫をしましょう。

パントリー内に窓を設けることもおすすめです。

 

⑤照明をつけているか

パントリーを設ける際、意外と忘れてしまうものが照明です。

夜間帯はもちろん、日中でも棚の奥を探すときなどに見やすくなるため、照明をつけるようにしましょう。

人感センサータイプであれば、両手が塞がっている場合でも便利です。

 

⑥コンセントの配置は適切か

照明同様に忘れてはいけないのがコンセントです。

家電を配置する場合のほか、パントリー内の掃除をする際にもコンセントがあると便利です。

キッチンに設けるコンセントとあわせて検討することで、無駄のない位置に設置できるでしょう。

 

まとめ:ポイントを押さえて使いやすいパントリーの間取りを実現しよう

食材や食器類をまとめて収納できるパントリーは人気の高い設備です。

最近では注文住宅だけでなく、建売住宅でもパントリーのある間取りが増えています。

あると便利で求める人が多いパントリーですが、設ける場合には注意すべき点がいくつもあります。

設置する際には生活スタイルや家事動線も考慮しながら、最適なタイプ・配置を選ぶようにしましょう。