
老後の住まい、どうする?賃貸or持ち家?マンションか一軒家かなども徹底比較!
定年退職や子どもの巣立ちなど、数々のライフステージを経て迎える老後は、自身の生活にあった住まいにしたいもの。老後の住まいと一言でいっても若いころとは違い、賃貸・持ち家、また住む地域が都市部か郊外かなども考えながら、適切に検討していくことが大切です。
今回は、老後の住まいについて徹底調査!老後の住まいを考える上で欠かせない要素について、解説していきます。
老後の住まい、まずは地域の特徴から考えよう
老後の住まいは働き盛りの若いころとは違い、会社や駅近くの住まいにしなくても良いというケースも多々あります。選択肢が増えたからこそ、老後に「都市部」に住むポイントと、「郊外」に住むポイントをそれぞれ理解することが大切です。
都市部と郊外それぞれの特徴について解説します。
都市部のメリット・デメリット
老後、都市部に住むメリットとしてまず挙げられるのは、利便性の高さでしょう。日常的に使う病院やスーパー、またウォーキングに最適な公園などが多く、自動車を使わない移動が可能になります。加齢に伴い運転が困難になってしまった方や免許を返納した方も、都市部であれば比較的容易に移動できるでしょう。
また都市部の場合は、病院やマンション、スーパーなどの生活に必要な場所がコンパクトに収まっていることも多く、移動範囲を狭められる点も大きなメリットです。
一方で都市部に住むデメリットは、生活コストが高いことです。日々の移動費や食費、賃貸であれば家賃や光熱費などは郊外よりも高くなるため、都市部在住のほうが郊外在住よりも多くお金がかかってしまいます。在職時の貯金があまりない方や、年金暮らしになって月間の収入金額が大きく変わる方は、特に注意が必要です。
郊外のメリット・デメリット
郊外のメリット・デメリットについても確認しておきましょう。郊外に住むメリットは、自然が多いこと。老後は都会の喧騒を離れて田舎でゆったりと過ごしたい方には郊外がうってつけでしょう。
加えて都市部よりも生活コストは安価に抑えられる点もメリットでしょう。
一方で郊外のデメリットは、やはり移動手段が限られること。バスや電車などの公共交通機関があまり整っていなかったり、自分の家から駅までが遠かったりする場合、どうしても自動車中心の移動になります。足腰が悪く自動車の運転が困難である場合や免許を返したい方には向かないことも。移動の利便性も加味して郊外に住むかどうかは検討しましょう。
老後は賃貸or持ち家のどちらが良い?
老後の住まいについて具体的に住む地域を決めたら、賃貸か持ち家かも考えていきましょう。賃貸物件と持ち家それぞれにメリット・デメリットがあるため、特徴を押さえながら自分はどちらのケースが良いか考えることが大切です。
老後に賃貸物件に住むメリット・デメリット
老後、賃貸物件に住むという選択をした場合はどのようなメリット・デメリットが生まれるのでしょうか。確認していきましょう。
老後に賃貸物件に住むメリット
初期費用を抑えられること
賃貸物件に住むメリットは、持ち家と比べて初期費用を安く抑えられることです。もちろん敷金や礼金、引っ越し代などの費用は発生しますが、何千万円もかかる持ち家と比べて多額のローンを借りる必要がありません。
加えて持ち家であれば、固定資産税などの税金がかかることはありません。
生活拠点を変更しやすい
賃貸物件は持ち家と違って、生活拠点を変更しやすい点も大きなメリットです。かかりつけの病院が変わるなどといったライフスタイルの変化にも対応できます。
建物の維持管理が楽
持ち家であれば室内だけでなく外構の手入れも欠かせない一方、賃貸物件は建物の共用部や外構を管理会社の方が行います。建物の維持管理やメンテナンスは持ち家よりも楽に行えるため、老後に足腰が動きにくくなった場合でもメンテナンスの負担は軽くなります。
老後に賃貸物件に住むデメリット
借りられないリスクがある
老後、賃貸物件に住む際の一番のデメリットは借りられないリスクがあることです。税金でのみ生活している場合や収入が不安定なケースでは賃貸物件を借りられない場合もあります。
引っ越ししたいタイミングでも、借りられる物件がそもそも少ない…というケースもあるため注意が必要です。
バリアフリーの設計でない物件も
バリアフリー設計でない物件が多い点も、賃貸物件のデメリットといえるでしょう。持ち家かつ注文住宅を選択すれば、自身の身体状況やライフスタイルに合わせて間取りを決めることが可能です。
一方、賃貸物件であればエレベータ―は付いているか・段差はないか・各居室間の距離が遠くないかなど、考えるべきポイントが多くあります。あまり良い物件が見つからない場合は、高齢者向けのマンションを探してみるのが良いでしょう。
老後に持ち家に住むメリット・デメリット
賃貸物件に住むメリット・デメリットが分かったところで、老後に持ち家に住むメリット・デメリットも見ていきましょう。
老後に持ち家に住むメリット
将来的に資産となる
老後に持ち家に住むメリットは、将来的に資産となる点です。土地や建物の価値は購入当時のままというわけにはいきませんが、賃貸物件と違い完全に自身の所有物となるため資産を後継者に残すことが可能となります。
住み心地の良い間取り
持ち家が注文住宅であれば、ライフスタイルに合わせた間取りを実現できます。段差を少なめにしてスロープに仕上げたり、浴槽は転倒防止の手すりを設置するなど自由度の高い設計ができるため住み心地のよい間取りに仕上がります。
老後に持ち家に住むデメリット
税金や維持費がかかる
固定資産税などの土地にかかる税金や、建物の維持修繕費がかかることは持ち家ならではのデメリットといえるでしょう。また通称「老後2,000万円問題」とも言われますが、ローンの支払いが苦しくなってしまったというケースも多々あります。
月間いくらほど維持費や税金、ローンの支払額で支出するのかも考えながら持ち家にするかどうかを検討しましょう。
維持管理が負担になる
持ち家は賃貸物件と違いすべて自分で管理することになるため、維持管理やメンテナンスが負担になるケースも。室内だけでなく外構や庭などの掃除も必要となり、身体が不自由な方は管理しきれない空間になってしまう可能性もあります。
近くに子どもなどほかの家族や親戚が住んでいるかなどを確認しながら、持ち家を検討するのがおすすめです。
まとめ
今回は、老後の住まいについて詳しく解説しました!都市部か郊外か、また賃貸物件か持ち家かなど、さまざまな検討すべき要素があるとわかりましたね。
老後の住まいは、一人一人のライフプランによっても大きく異なります。老後のライフプランとやりたいこと、資金計画や心身の状態などさまざまな要素を考慮しながら、納得のいく住まいを見つけていきましょう!