日当たり悪い部屋でも快適に!光と暮らしのひと工夫

2024年2月25日

家づくりで重視される項目の一つとして、「日当たり」が挙げられます。しかし家づくりで間取りを考えるとなると、どうしても日当たりの悪い部屋が生まれてしまうこともありますよね。

日当たりが悪い部屋でも、快適に暮らすことはもちろん可能です。今回は、日当たりの悪い部屋で日当たりを良くするポイントをご紹介。日当たりに関して悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。

 

日当たりの悪い部屋だとどうなる?

日当たりの悪い部屋で生活すると、どのようなことが気になるのでしょうか。日当たりの悪い部屋ならではのデメリットについて、確認していきましょう。

 

日当たりが悪いと、部屋全体が暗い

まず、日当たりが悪いと部屋全体が暗くなります。明るさが不足することで、室内の空気がどんよりと重く感じられることもあるでしょう。

明るい空間は、心地よさや活力を与えてくれるもの。日当たりが悪いとそれらが得られないため、どこか暗い雰囲気になってしまうのです。

 

体内時計を調整しにくい

日光には自然の光が含まれており、体内時計やホルモン分泌にも影響を与えます。日当たりが悪いと自然光を浴びる機会が減ってしまうため、体調や睡眠にも悪影響を及ぼす可能性があるともいわれています。

 

カビの発生リスクが高まる

室内の湿度やカビの発生リスクも高まります。光が十分に差し込まないため、湿気がこもりやすくなり、カビやダニの繁殖が進んでしまうことがあります。これによって、健康被害やアレルギー症状の悪化などが引き起こされる可能性もあるのです。

 

日当たりが悪い部屋でもメリットはある!具体的には?

日当たりが悪い部屋だと上記のようなデメリットがあるとお伝えしましたが、必ずしも悪いことばかりではありません。日当たりの悪い部屋におけるメリットについて、確認しましょう。

 

家具が日焼けしにくい

日当たりの良い部屋では、自然光が部屋中に行きわたるため部屋全体が明るくなります。しかしその分家具や本などが日焼けしやすく色褪せてしまうため、日焼け防止のための注意が必要でしょう。

 

夏場は涼しい

日当たりが悪い部屋の場合、夏場は室温の上昇を防げるのも大きなメリット。窓が大きく自然光が多く入るとどうしても部屋全体の温度は上がってしまいますが、日当たりが悪い部屋の場合はそもそもあまり自然光が入ってきません。

冬場は寒くなりやすいというデメリットはありますが、夏場のみ寝室を日当たりの悪い部屋に変えてみるなどといった工夫をすることで有効に活用できるのです。

 

日当たりに欠かせない方角!どの方角にどう光が入る?

日当たりを考える時に欠かせないのが、方角についてのノウハウでしょう。方角は部屋の日当たりに直結しており、残念ながらすべての部屋が日当たりの良い空間になることはありません。方角ごとの特徴と適した部屋について見ていきましょう。

 

北側は最も自然光が差し込みにくい

北向きの部屋は方角の中で最も自然光が差し込みにくい場所といわれています。自然光があまり行き届かないため、湿気やカビを気にする方もいるでしょう。

しかし、日当たりの悪い部屋は必ずしもすべての部屋に向かないわけではありません。仕事をするワークスペースや勉強を行う書斎スペースに、北向きの部屋は最適。南向きの部屋など直射日光がたくさん入ってくるわけではないため、室内の照明やデスクライトなどを駆使することでちょうどよい証明環境の中暮らすことができます。

 

南側はリビングが〇

南向きの部屋は、家族が集まるリビングに最適です。実際に南向きのリビングを施工する事例も多く、人気の間取りといえるでしょう。

南向きの部屋に不向きなのは、書斎やパントリー、トイレなどが挙げられます。書斎は先ほど挙げたように直射日光によって本が色褪せしてしまうこと、パントリーは食材が傷んでしまうことが挙げられるでしょう。

またトイレを南側に設置すると、夏場に気温が上がりきってしまうため注意が必要です。トイレにエアコンを設置することはなかなかできないため、やむを得ず南側に設置する場合は大きな窓を設けないようにするなどの対策が必要でしょう。

 

東側は寝室や玄関で、スッキリとした目覚めを

東から太陽が昇るため、東側に寝室や玄関を設けると朝にたくさんの自然光が差し込むでしょう。反対に、夜勤の方など朝起きることがあまりない人であれば、東側よりも西側に寝室を設置するほうがよいでしょう。

 

西側はサンルームにすると服が乾きやすい

西側はお昼過ぎからの西日がさんさんと降り注ぐ空間。夏場は西日が強く暑いなどのデメリットもある一方で、午後からは自然光が多く差し込むためサンルームを設置するのに最適です。

 

日当たりの悪い部屋、どう快適な空間に仕上げる?ポイントをご紹介

日当たりの悪い部屋では、どのような照明計画を立てていけばよいのでしょうか。ポイントを押さえていきましょう。

 

メイン照明+サブ照明で自然光要らずのあたたかな空間に

日当たりが悪い部屋の場合、通常天井に取り付ける照明だけでは不十分なことも。アクセントとして間接照明やスタンドライトなどを取り入れることでメイン照明の光量を手助けできます。

また照明はLEDのものを選ぶのがおすすめ。取り替える頻度も大幅に少なくなるため経済的であり、家事負担も軽減できます。

 

湿気対策をしっかり行う

除湿剤や除湿用のサーキュレーターを置いたりこまめに窓を開けることで、湿気が滞留するのを防げます。換気扇を1日1回は回すようにするなど、ルーティン化しておくのもおすすめです。

 

カーテンは遮光性の低いものを選ぶ

冬場は寒さが厳しくなるため取り替えたほうが良いですが、冬場以外の期間は遮光性の低いカーテンを選ぶのがおすすめです。なるべく光を通す素材にすることで、自然光が差し込みやすい部屋に仕上がります。

遮光性の低いカーテンを選ぶ際に注意すべきなのは、部屋の中が丸見えにならない素材を選ぶこと。いくら遮光性の低さばかりを優先していると、部屋の安全性が損なわれることもあるため注意しましょう。

 

まとめ

今回は、日当たりが悪い部屋でも快適に暮らすポイントについてご紹介しました。ただ日当たりが悪いから100%NGなわけではなく、日当たりの良し/悪しは部屋によっても変わると分かりましたね。

家づくりをする際、どうしても日当たりの悪い箇所は出てきてしまうもの。まず日当たりの良い部屋にどんな空間を置きたいか?と考えながら、間取りを決めていくことが大切です。

 

日当たりについて建築士に具体的に聞きたい方はこちらをチェック