回遊性のある平屋って?間取りのポイントを実例動画と共に解説!

2022年4月12日

最近人気が高まっている平屋住宅。2階以上の住宅と違って階段がないため安全である点やコミュニケーションを取りやすいことなど、たくさんのメリットがありますよね。回遊性のある平屋にすることで、さらに過ごしやすい住宅に仕上がります。

今回は、分譲地内の北東側に新築した平屋住宅をご紹介!平屋のよさを活かした回遊性のある間取りや、家族の距離感にも配慮した家づくりを解説します。

 

そもそも回遊性って?

家づくりの際に度々耳にする「回遊性」という言葉は、ぐるぐる回れる動線のことを指します。実はこの回遊性、家づくりにおいてとても重要な部分なのです。

 

回遊性とは、家の中を回れる生活動線のこと

1つの部屋に2方向から入ることができたり、家事をショートカットできる間取りの場合、家の中をぐるぐると回れるような動線が実現します。とくに平屋の場合は1階部分にすべての部屋を作る必要があるため、回遊性が求められるのです。

 

回遊性のある平屋のメリット

行き止まりの部屋がないため、ちょっとした生活動線をショートカットできます。また家族間でのコミュニケーションも円滑にとれやすくなります。

平屋の場合はどうしても各部屋の移動距離が長くなるため、回遊性は非常に重要なポイント。間取り設計の際にしっかり押さえておくことで、より使い勝手の良い回遊性のある平屋をつくることができます。

 

回遊性のある平屋のデメリット

プライバシーが取りづらくなることです。平屋はコミュニケーションがとりやすい住宅である一方、プライバシーの確保が難しいという一面も。回遊性のある平屋にすることで各部屋への移動がしやすくなり、さらにプライバシーの確保が難しくなる可能性があります。

 

回遊性のある平屋の実例をご紹介!

ここからは、回遊性のある平屋の実例をご紹介。共働き世帯に嬉しい間取りや、回遊性を高めつつも子どものプライバシーに配慮した動線など、回遊性のある平屋づくりのポイントが盛りだくさん。それでは、見ていきましょう!

 

今回の動画はコチラ

 

間取りはコチラ

 

ワザあり!木目調の軒でおしゃれさをプラス

軒(のき)とは家の外壁から突出している屋根部分のこと。軒にひと工夫することで、外観をさらにおしゃれに見せることができます。

 

外観2か所の軒を木目調に

玄関と屋根部分の2か所の軒を木目調にしている点がポイント。青みがかったシックな外壁に異素材の軒を加えることで、より上品な外観になっています。

 

玄関は収納力を高めつつ開放感ある仕上がりに

最近はやりのシューズクロークはたくさん収納できるため便利ですが、スペースが大きいため玄関を圧迫してしまうことも。収納力を高めながらも広々とした玄関にするひと工夫をご紹介します。

 

玄関左手のシューズクロークはアーチ壁に

玄関から入って左手にあるシューズクロークは、扉をつけないことで玄関を広く見せています。壁はアーチ状にし、よりおしゃれな雰囲気に。

シューズクロークに入る際に扉の開け閉めがないため、使い勝手もよくなります。

 

シューズクロークに窓を設置

シューズクロークは臭いや湿気がこもりがち。小窓を設置することで換気できるため、いつでも快適にシューズクロークを活用できます。

 

収納スペースに扉をつけないことで、広々とした玄関を演出

玄関に入って右手の収納スペースにも扉をつけず、開放感のある玄関に仕上げています。収納スペースを広く取ることで、後の暮らしやすさが格段に変わります。機能性を意識しながら美しさも両立させることで、より住み心地のよい家になるのです。

 

家族団らんと収納力を重視したリビング・ダイニング

平屋のメリットとして挙げられるのは、各部屋とリビングの距離が近いため、家族とのコミュニケーションが取れること。家族団らんを意識したリビングや、快適さを維持するための収納スペースのつくり方をご紹介します。

 

勾配天井に木目調のクロスを

勾配天井で空間を広く見せ、天井には木目調のクロスを貼っています。天井が高いため、遠くから見ると本物の木材を使っているように見える点が特徴です。

本物の木材ではなく木目調のクロスを使用することで、模様替えやメンテナンスを簡単にできます。空間にもメリハリがつき、よりおしゃれな空間になるのです。

 

南側の大きな窓で明るいリビングに

南側に大きな窓を2つ設置し、自然光を多く取り入れるリビングにしています。方角を意識して部屋の配置を決めることで、部屋の印象が大きく変わるのです。

 

テレビ横に収納スペースを

家族全員がいつでもくつろげるリビングにするには、収納力も欠かせません。テレビ横に大きめの収納スペースを設置することで、誰でもすぐに物を収納・取り出せるようにしています。

収納スペースは、配置だけでなく空間づくりも大切。左側に書類や小物類を入れられる可動棚、右側に掃除機などの背が高い道具を入れるスペースにすることで、幅広く物を収納できる空間に仕上げています。

 

横導線で家事楽なキッチンに

キッチンとダイニングを横につなげて横動線を確保。料理をそのまま横のダイニングテーブルに置けるため家事が楽になります。

 

家族と適度な距離感を保つ書斎

コロナ禍でおうち時間が増え、家での暮らしやすさに目を向けるようになった昨今。家族とコミュニケーションを取りつつ、自分の時間を確保したいと思う方も多いのではないでしょうか。

ここでは、家族と距離感を保ちながら趣味に没頭できる書斎をご紹介します。

 

リビングのすぐ横に書斎を設置

リビングに引き戸を設置して書斎スペースをつくることで、家族の声を聞きながら趣味に没頭できる空間になります。書斎スペースを独立させて完全に仕事や趣味の空間にすると、家族とのコミュニケーションが取りにくいため寂しさを感じることも。あえてリビング横に設置し、家族みんなでなにか盛り上がっていたらドアを開けて話の輪に入るなど、趣味の時間と家族との時間を両立できます。

 

大きなパントリーで片付く部屋に

食料品や備蓄品などを収納するパントリーは、物が多く散らかりがちなキッチンや洗面所を片付けられる便利な収納スペース。パントリーの広さや奥行き、配置を意識することで収納力をぐんと高めることができます。

 

キッチン、洗面所の間にパントリーを設置

パントリーは奥行き1.5m、幅が2mと、かなり広々としています。また、注目すべきはパントリーの位置。キッチンと洗面所の間に設けることで、食料品をはじめトイレットペーパー・洗剤といった備蓄品などを幅広く収納・取り出せます。

 

共働き世帯に嬉しい!主寝室の動線

共働き世帯が増えている現在、休みの日はお互いにリフレッシュできるような主寝室をつくることも重要なポイント。間取りや動線の工夫で、回遊性が高く快適な主寝室にできます。

 

パートナーを起こさない間取りに

主寝室には衣類の収納スペースを置かず、ウォークインクローゼットやリビングとつながるように配置しています。主寝室からクローゼットに行って着替え、そのまま洗面所で身支度をして家を出るという動線になるため、パートナーが休みのときも起こさずに外出できます。

 

ライフプランを見据えた子ども部屋

子ども部屋は、今後どのくらい家族が増えるかというライフプランを見据えてつくることが大切です。では、具体的にどのように工夫すればよいでしょうか。

 

扉を設置した将来間仕切りの部屋に

将来間仕切りとは、将来子どもが増えた際に部屋を仕切れるようにあらかじめ仕切っている部屋のこと。扉を設置した将来間仕切りの部屋にすることで、ライフプランを見据えた空間になっています。

 

部屋干し用の部屋にも活用

子ども部屋を将来間仕切りの扉で仕切ることで、片方の部屋をランドリールームとしても使えます。昇降式の物干し竿であるホスクリーンを設置しており、部屋を使わないときも有効活用できます。

 

主寝室から遠くしてプライバシーを確保

主寝室から遠い位置に子ども部屋を置くことで子どものプライバシーを確保し、親子で適切な距離感を保っているのも特徴。平屋だとリビングが近い分コミュニケーションを取りやすいのですが、プライバシーの確保が難しい部分も。

部屋の配置を工夫し、家族みんなが楽しく暮らせる家をつくることが大切です。

 

まとめ

今回は、家族の距離感に配慮した分譲地の住宅をご紹介しました。主寝室からの動線や子ども部屋の配置など、家族で仲良く暮らすための工夫がたくさん詰まっていましたね。

家づくりの段階から距離感を意識することで、暮らしやすさはぐんと上がります。家族みんなで豊かな暮らしができる家をつくっていきましょう!