モデルハウスをお譲りします!メリットとデメリット、注意点を解説

2025年4月29日

一戸建てを検討している方の中には、「モデルハウスをお譲りします!」の言葉に惹かれる方もいるのではないでしょうか?モデルハウスは、最新設備や洗練されたデザインが魅力的な一方、デメリットや注意すべき点もあります。

この記事では、モデルハウスのメリットとデメリットを解説します。また、モデルハウスを見学する際のポイントや注意点もご紹介しますので、購入を検討している方や興味がある方は、ぜひ参考にしてみてください。

 

モデルハウスとは?

モデルハウスとは、ハウスメーカーや工務店が自社の住宅の性能やデザインのPRのために建設した展示用の住宅のことです。

実際に使用される建材が使われた間取りや内装、住宅の設備など、写真や図面ではわかりにくい部分も直接確認できます。

一戸建ての購入を検討している方にとって、ハウスメーカーや工務店ごとの特徴や違いから比較検討でき、具体的な家づくりのイメージを掴む良い機会となるでしょう。

多くの場合、モデルハウスは販売を前提としており、一定期間公開されたあとは一般の購入希望者に譲渡されます。

 

モデルハウスには2パターンある

モデルハウスには、大きく2つのパターンがあります。それぞれについて押さえておきましょう。

 

住宅展示場のモデルハウス

住宅展示場のモデルハウスは、ハウスメーカーのモデルハウスが展示されている物件です。住宅展示場は、住宅公園やハウジングセンターとも呼ばれます。

複数のハウスメーカーのモデルハウスを見学し、比較することが可能です。

住宅展示場は各メーカーの最新物件を紹介する場であるため、一定期間が過ぎると新しいものに建て替えられます。

 

分譲地のモデルハウス

分譲地のモデルハウスは、一般的に分譲地内の一角に建築され、一定期間一般客に公開されている物件です。

公開期間が終了すれば、販売できるような間取りや設備が整えられていて、住宅の広さや間取りは一般的なつくりになっています。

ハウスメーカーによっては宿泊体験を行っているところもあり、実際に物件で暮らすイメージが沸きやすいでしょう。

 

モデルハウスのメリット

モデルハウスを譲り受ける場合、次のようなメリットがあります。

  • ・お得な価格で購入できる
  • ・家具や設備が付いてくる
  • ・分譲ならすぐに生活ができる
  • ・完成した状態なのでイメージが沸きやすい

それぞれひとつずつくわしく見ていきましょう。

 

お得な価格で購入できる

展示用物件として建てられたモデルハウスは、一般的な一戸建て住宅よりも割安で販売されることがあります。豪華な一戸建てをお得に買いたい人は、モデルハウスの購入を検討してみてもよいかもしれません。

モデルハウスはあらかじめ公開期間が決まっています。公開期間が過ぎてからの購入について担当者に相談すると値引き価格で販売してくれるケースがあります。気になる物件があれば、相談してみてください。

 

家具や設備が付いてくる

モデルハウスを譲り受ける場合、ダイニングセットやソファ、カーペット、カーテンなどの家具や設備が付いてくることがあります。

マイホームを購入する際は、新しい家具を揃える時間や手間、何より費用がかかりますが、インテリアが付属されている分、かなりお得です。

しかも、設備は最先端のものが揃っていて、インテリアも部屋との調和を意識してコーディネートされています。ただし、物件によっては家具や設備が付かない場合もあるため事前に確認しておきましょう。

 

分譲ならすぐに生活ができる

分譲地に建てられたモデルハウスの場合は、購入すればすぐに住むことができます。注文住宅のように、何度も担当者と打ち合わせをする必要がなく、建てたあとでイメージと違うといったことも起きにくいです。

すでに完成された建物の売買契約だけで購入が完了するため、すぐに新しい生活を始めたい方に適しています。

 

完成した状態なのでイメージが沸きやすい

モデルハウスはすでに完成した物件を購入するため、間取りや空間の広さ、実際の生活動線など、入居後の生活を具体的にシミュレーションできるのが魅力です。原寸大の実物を見られるため、理想の住まいのイメージが膨らみます。

また、日当たりや風通し、素材の質感なども確認でき、生活空間をリアルに想像できるのもメリットです。

 

モデルハウスのデメリット

モデルハウスにはメリットがある一方で、次のようなデメリットもあります。

  • ・新築ではない
  • ・場所や条件を選べない
  • ・設備が豪華過ぎる

それぞれひとつずつくわしく確認していきましょう。

 

新築ではない

モデルハウスは新築ではありませんが、中古住宅というわけでもありません。ハウスメーカーにもよりますが、分譲地のモデルハウスなら建築後1年程度で販売されることもあります。住宅展示場にあるモデルハウスは3~5年程度で販売されることも多いでしょう。

また、基本的にモデルハウスには多くの人が見学に訪れます。経年による傷や汚れもあり、修繕が必要な箇所が見つかることもあるため、新しさを重視する方にはモデルハウスは不向きかもしれません。

 

場所や条件を選べない

分譲地に建てられているモデルハウスの場合、場所や条件を選ぶことはできません。その土地に建てられた状態で販売されるため、住居は気に入ったとしても、立地が気に入らないというケースもあるでしょう。

一方で住宅展示場にあるモデルハウスであれば、自分で土地を選んで移設できます。場所や条件を重視するのであれば、そちらを検討した方がよいかもしれません。

 

設備が豪華過ぎる

豪華な設備やインテリアが付くのはメリットでもあり、デメリットにもなり得ます。

なぜなら、モデルハウスは技術力やデザイン性をアピールするために、最新設備や高級な内装が使われていることが多いためです。

物件によっては、標準仕様でなかったり、オプションで費用がかかったりする設備が含まれていることがあります。実際に住んでみたら、使いこなせなかったり、維持費がかさんだりするケースも考えられるでしょう。

ライフスタイルや予算に合った設備であるかも確認することが大切です。

 

人気の物件は抽選になる

モデルハウスは物件数が少なく、魅力を感じる人も多くいます。ひとつのモデルハウスに複数の購入希望者が現れる場合もあるでしょう。

その場合は抽選販売となるため、希望したとしても購入できるとは限りません。また、申し込み人数が多いほど、当選確率は下がります。

ちなみに、インターネットなどで「モデルハウスお譲りします」と検索すると、地域ごとにモデルハウスの販売情報が出てきます。気になる物件があれば、早めに内覧の予約をして見学しにいってみてください。

 

モデルハウスを見学する際のチェックポイント

モデルハウスを見学する際に、着目すべき点があります。ここでは、モデルハウスを見学する際のポイントをご紹介します。ライフスタイルと照らし合わせて、チェックしてみてください。

 

基本項目のチェックポイント

まずは基本となる間取り、設備やオプション、敷地などをチェックしましょう。それぞれの詳細は以下の通りです。

  • ・間取り:広さ、部屋の配置や生活動線の確認、各部屋の収納量
  • ・設備やオプション:キッチンの使い勝手、トイレやバスルームのサイズや機能面、コンセントの数や位置、電話やネットの配線、オプション設備の範囲
  • ・敷地:敷地の境界線、駐車場のスペースや水はけ、外構、防犯面、耐震性や構造面、生活音、日当たりや風通し

上記は最低限チェックしておきたいポイントです。理想の暮らしを実現するうえで、重要なポイントをピックアップし、優先的にチェックしてみてください。

 

周辺環境のチェックポイント

基本事項とあわせてチェックしておきたいのが、周辺環境です。周辺環境のチェックポイントの詳細は以下の通りです。

  • ・利便性:買いもの施設、病院、公共機関までの距離
  • ・交通環境:最寄り駅やバス停の位置、交通量
  • ・子育て環境:保育施設や教育関連施設、公園など
  • ・地域環境:周辺環境、騒音やにおい、近隣コミュニティ、エリアの雰囲気など

ご家庭の生活スタイルやシーンに合わせてチェックしてみてください。

 

モデルハウスを購入する際の注意点

住宅展示場にあるモデルハウスを購入する場合は、次の点に注意してください。

  • ・間取りに合う土地を用意する必要がある
  • ・移設にはリスクが伴う
  • ・住み心地が良いかはわからない

住宅展示場にあるモデルハウスの場合は、自分で土地を準備する必要があります。さらに、モデルハウスは一般的な一戸建て住宅よりも間取りが広く設計されている場合が多いため、見合う形状の敷地を用意しなくてはなりません。

また、移設の際は家を一度解体して運ぶため、解体や運搬する際に建材や設備への負担や傷めるリスクがあります。

加えて、モデルハウスだけに見栄えを優先してつくられているため、実際の住み心地が良いかどうかということも含めて検討すべきでしょう。

 

まとめ:マイホームを建てるならモデルハウスの譲渡も検討しよう

モデルハウスの譲渡は、お得な価格で高品質な住宅が手に入るチャンスですが、メリットだけでなく、デメリットや注意点もあります。

モデルハウスは家具や設備が付いてくる、即入居できる、具体的な住まいのイメージがしやすいなどがメリットです。しかし、デメリットとして、新築ではない、場所を選べない、豪華な設備ゆえの懸念点などもあります。

また、住宅展示場にあるモデルハウスは、移設費用や土地の準備が必要になるため、事前にしっかりと見積もりを取りましょう。分譲地のモデルハウスであれば、周辺環境や利便性も考慮して、将来的な生活をイメージすることが大切です。

モデルハウスの購入は、理想の住まいを手に入れるための選択肢のひとつです。この記事を参考に、マイホームの実現に役立ててくださいね。