住みやすい家や間取りはどう変化?調査結果をもとに解説!

2022年6月27日

コロナ禍でテレワークの導入など働き方が大きく変化した現在、自宅で過ごす「お家時間」が大幅に増えたといわれています。住みやすい家や間取りにはどのような変化があったのでしょうか。

今回は、リノベーション事業やシェア型賃貸事業を手がける株式会社リビタの田村さんと飯田さん(以下:飯田、田村)にインタビュー!家でのコミュニケーションに関する調査結果をもとに、知見を語っていただきました。

 

お話しを伺った方

営業企画部 飯田勇人(いいだ はやと)さん

 

PRコミュニケーションデザイン部 田村向日葵(たむら ひまわり)さん

 

家でのコミュニケーション増加による影響は?

株式会社リビタが行った「住まいの生活シーンにおける家族間コミュニケーション調査」によると、料理・子育て・食事・娯楽シーンにおいてコミュニケーションをとる機会が増えたといわれています。

家でのコミュニケーション増加により、住みやすい家の特徴や間取りに変化はあったのでしょうか。

出典:リビタ調べ

 

家族で使えるテーブルやデスクの要望が増えた

 

 

出典:リビタ調べ

 

ー子育てシーンでのコミュニケーションがとくに増えています。子育てシーンとはどのような時なのでしょうか?

飯田:自宅で子どもと遊んだり、子どもに勉強を教える頻度が増えたという調査結果が出ています。楽しく精神的に満たされるという考えから、今後もコミュニケーション機会を維持したいという方が多いことも特徴です。

 

ー子どもと十分にコミュニケーションをとることで精神的にも満たされるのですね!

飯田:そうですね。子どもにもよい影響を与えるのではないでしょうか。

 

ー子どもに勉強を教える機会が増えたことで、スタディスペースの要望は増えましたか?

飯田:スタディスペースというより、家族みんなで使えるテーブルやデスクを重点的につくりたいという声をいただきます。以前は子ども部屋に勉強机を設置する傾向にありましたが、在宅ワークの普及により、勉強場所と仕事場を兼用するようなスペースが人気になっています。仕事と家族の時間、双方を補完できるような空間が住みやすい家の特徴となるのではないでしょうか。

 

ーダイニングを家族で使えるワークスペースにするなど、LDKの間取りにも変化は見られましたか?

飯田:いえ、今のところ大きな変化は見られません。ダイニングテーブルと兼用するか新たにカウンターを設置するか、2つの選択肢から考える方が多いです。ただ、子どもと並んで一緒に勉強したり、勉強スペースと仕事場を兼用できるようにしたいというお客さまの声も増えました。

 

人気のキッチンスタイルはどう変化?

出典:リビタ調べ

 

ー料理シーンのコミュニケーションが増加したことで、キッチンスタイルに何か変化はありましたか?

飯田:実感値として大きな変化はありません。あくまでキッチンスタイルはお客さまの好みによるものだと思います。

一方で、キッチンの位置づけが主夫・主婦など普段料理をする方だけでなく、家族みんなのものという認識は広まったと考えます。これまでもキッチンに重点を置く方は多かったのですが、さらに注力したいという声が増えていくのではないでしょうか。

 

LDKの使い方が広がると予想

ー家でのコミュニケーションの増加で、今後LDKの間取りに変化は見られるのでしょうか?

飯田:働き方やライフスタイルが多様化したことによって住みやすい間取りも多様化しました。現在はLDKの間取りに大きな変化は感じておりませんが、ダイニングを仕事場として兼用したり、子ども部屋と仕事スペースの兼用といったような、部屋の使い方や役割が多様化してきたことで、「従来のLDKに対する考え方(あり方)」への変化は起こっているかもしれません。

それでも、やはりLDKはコミュニケーションの中心であるため、個室よりもLDKを重点的につくりたいという方は増えていくと考えられます。

 

ーキッチンやダイニングもコミュニケーションの場となるのでしょうか?

飯田:そうですね。以前はテレビを中心に家族で集まる機会が多かったため、リビングを重点的につくる方が多い印象でした。現在は動画配信サービスやタブレットPCなどの普及でリビング以外でも動画や音楽を楽しめるようになったため、場所に縛られず、ダイニングやキッチンもコミュニケーションの場になり、使い方が変化していくかもしれません。

 

一人で集中したい場所の需要も

お家時間が増えてコミュニケーションの機会が増えた一方、在宅ワークに集中したいという需要も増えたのでしょうか。リノベーションのコンサルタントをされている飯田さんにお聞きしました。

 

防音の観点から書斎スペースを取り入れる要望が増加

ー在宅ワークの増加で、一人で集中できる場所を希望する方は増えたのでしょうか?

飯田:コロナ前と比べて、書斎など一人で作業できるスペースの需要はやはり増えました。

書斎スペースの需要が増えた背景として、音の問題が挙げられます。リビングで打ち合わせをしていると、子どもが話しかけてきたりテレビの音がうるさかったり、なかなか集中できないことも。一人で仕事に打ち込めるワークスペースをつくることで音の問題を解消する方が多い印象です。

 

どのようなワークスペースにするかは働き方次第!

ー今後は家族共用の作業スペースと一人で仕事をするスペースの両方を設置するのが主流になりますか?

飯田:いえ、どちらもつくるというのは限られた面積の中では難しい場合が多いでしょう。どのようなワークスペースをつくるかは、働き方によって変わってくると思います。

 

ー働き方によってというのは?

飯田:打ち合わせがあまりなく黙々とした作業をされる方は家族共用のスペース、打ち合わせやweb会議が多い方は書斎スペースなど、自分の働き方に合ったワークスペースを選ぶということです。

 

出社体制に戻る現在、コミュニケーションを補完する要素とは

緊急事態宣言やまん延防止等重点措置などの規制が解除された現在、リモート体制から出社体制に戻る方も徐々に増えています。家族でのコミュニケーションを補う要素にはどのようなものがあるのでしょうか。

 

デジタルデバイスでコミュニケーションを補完

ー出社体制に戻ることでお家時間が減り、コミュニケーションの機会が減ってしまうのでしょうか?

田村:そうですね。リモートワークから徐々に出社する方が増え、家で過ごす時間が減るという方が増えると思います。調査結果にもあるように家でのコミュニケーションを持続させたいという声は7割以上あるため、今後は家の外からでも家でのリアルコミュニケーションに近い、心地よく穏やかに家族とのコミュニケーションが取れる環境への需要も出てくるのではないかと考えています。

 

ー家の外から穏やかにコミュニケーションが取れる環境とは?

田村:例えば、3月に当社で竣工した物件では、muiLab株式会社開発の「muiボード」というデジタルデバイスを取り入れました。家の壁に備え付ける木製ボードのデバイスで、照明のオンオフや天気予報の受信などをするだけでなく、ボードに文字を書き込むことで携帯アプリへのメッセージの送受信もできます。

このデバイスを通じて、大切な人とのつながりやぬくもりまでを感じられる、家での感覚に近い穏やかなコミュニケーションが取れます。今後は、家と会社の間においても心地良く、穏やかにコミュニケーションをとれるツールなどへのニーズが増える可能性もあるのではないでしょうか。

出典:株式会社リビタより

 

コロナ禍で住宅の在り方はどう変化?住みやすい家の定義とは

在宅ワークやお家時間の増加で住みやすい家の特徴や間取りが日々変化する現在、住宅の在り方はどう変化していくのでしょうか。

 

会社の機能と住宅の機能が一体化

ー在宅ワークやフリーランスの増加などで、住宅の在り方はどう変化すると考えられますか?

田村:コロナ禍によってフリーランスや副業など個人での活動が高まり、もともと会社にしかなかった機能と住宅にしかなかった機能の両方を併せ持つくらしへのニーズが増えていく可能性があると考えます。

当社が企画・運営を行うシェア型賃貸住宅(シェアプレイス)では、入居者の方から住まいだけでなくリモートワーク環境も補完できる点が便利だという声もいただきます。

働き方が変化したことで、一般の住宅でもシェアプレイスでも、仕事と住まい環境の多様化が進んでいくのではないでしょうか。

 

まとめ

いかがでしたか?コロナ禍でのコミュニケーション機会の増加を背景に、LDKや住宅の在り方が日々変化しているとわかりましたね。

働き方や家族のライフスタイルによって、住みやすい家の定義はさまざま。自分の家族に合った家づくりをしていきましょう!

 

会社名 株式会社リビタ
代表取締役社長 代表取締役 川島純一
所在地 東京都目黒区三田1-12-23 MT2ビル(受付1F)
設立 2005年5月
事業内容 分譲事業

・社宅、賃貸マンション、戸建て、区分マンションなどの既存建物を一棟または1戸単位で仕入れ、魅力ある住宅へとリノベーションし分譲。仕入れ・企画・事業推進・設計・販売を実施。

・中古不動産購入の仲介業務とリノベーションのワンストップコンサルティングサービス。

投資事業

・賃貸マンション、オフィスビル、社員寮など様々な用途の不動産を取得、ハードとソフトの両面からのバリューアップ投資を実施。

運営事業

・シェア型賃貸住宅「シェアプレイス」、寮、住宅、オフィス、商業施設のPM・管理・運営業務及びサブリース。

・行政・自治体の公共空間を活用した公民連携事業や商業施設等のリニューアル等、様々な「場」に対し、ハード、ソフトの両面からのソリューション提案。

・遊休不動産の活用や更地からの開発を含めたオフィスの企画、運営、コンサルティング。

・様々な用途の不動産を取得または借上げ、「地域との共生」をコンセプトとしたライフスタイルホテルの開発、運営。

公式サイト http://www.rebita.co.jp/