三角屋根の家のおしゃれな実例4選!メリット・デメリットやコツも解説

2022年10月12日

シンプルで親しみのあるシルエットでおなじみの三角屋根の家にあこがれる方も多いのではないでしょうか。

今回は三角屋根の家の特徴やメリットやデメリットとともに、おしゃれな家づくりのコツを解説します。あわせて三角屋根ならではの特徴を活かしたおしゃれな実例4選もご紹介。

屋根の形を迷っている人、三角屋根のおしゃれな家が気になる人は、ぜひチェックしてみてください。

 

三角屋根の家とは?

三角形の屋根は切妻(きりつま)屋根とも呼ばれ、屋根の種類の中でも最もシンプルでベーシックな形です。日本では、フラット35を活用して建てられた新築住宅の約4割が三角屋根を採用しています。

参考:住宅金融支援機構「平成29年度フラット35住宅仕様実態調査報告

日本だけでなく、三角屋根は洋の東西や時代を問わず、さまざまな地域で親しまれてきた定番です。三角形の屋根の形は、世界に共通する家の象徴ともいえるでしょう。

 

三角屋根にするメリット

ベーシックな三角屋根は、機能面やデザイン面でも多くのメリットがあります。

 

屋根のトラブルが少ない

三角形の屋根は、雨を2方向に分散しやすい左右対称の形をしています。そのため屋根面積が同じ片流れ屋根や陸屋根(りくやね・ろくやね)と比べて、屋根に雨がとどまる時間が短く、雨漏りなどのトラブルが少ないのがメリットです。寄棟屋根と比べると屋根のつなぎ目部分が少ないことも、雨漏りしにくさにつながっています。
積雪地方では、除雪がしやすいところも大きなメリットです。

 

採光性・換気性に優れている

三角屋根の家は、庇(ひさし)や雨どいのない妻側には高い位置まで窓を配置したり勾配のある屋根に天窓を配置したりすることで、より多くの光を室内に取り込めます。

また屋根の面が左右均等な三角屋根は、一般的に熱気や湿気が偏らずに頂点に集めやすいという特徴があります。そのため小屋裏(天井裏)の妻部分に通気口を設けたり三角屋根の頂点部分に換気棟を設置したりすることで、効果的に湿気や熱気を排出することが可能。快適さや家の良好な状態を保ちやすくなります。

 

建築費用を抑えられる

三角屋根は、4方向に傾斜する屋根面を持つ寄棟屋根(よせむねやね)や方形屋根(ほうぎょうやね)などと比べて屋根材が少なくて済むことから、材料費を抑えられます。

また三角屋根の家は、構造がシンプルで施工しやすく、全体的に初期費用を抑えることが可能です。構造がシンプルな家はメンテナンスしやすいため、 リフォーム費用やメンテナンス費用も低く抑えられます。

 

和洋を問わず、さまざまなデザインに対応しやすい

三角屋根の家は、造りがシンプルでさまざまなデザインの外観に対応できるのも魅力です。和風や和モダンの家屋はもちろん、アーリーアメリカンスタイルやプロヴァンス風、南欧風や北欧風の家は三角屋根とも好相性。

好みの外観のテイストやデザインが決まっている人には、三角屋根の家がおすすめです。

 

三角屋根にするデメリット


メリットが多い三角屋根ですが、家づくりで気をつけたいデメリットも押さえておきましょう。

 

外観がシンプルゆえに個性を出しにくい

三角屋根の家は外観がシンプルなため、ベーシックなままでは印象に残りにくい家になってしまいがちです。

個性のあるおしゃれな家にするためには、計画段階でしっかりイメージを固めることが大事です。

 

妻側の外壁が劣化しやすい

三角屋根の妻側は雨風に直接さらされやすいため、庇(ひさし)や雨どいのある平側よりも劣化が早く進みます。また外壁の色褪せも平側より早めです。

三角屋根の家を建てるときは、劣化しにくい外壁材や紫外線に強い塗料を選ぶことも大切。外観をきれいに保つためのメンテナンスも、計画に入れておきましょう。

 

三角屋根の家をおしゃれにする4つのコツ

 

外観や内装のデザインにこだわる

三角屋根のシンプルさやベーシックな形はデメリットと捉えられがちですが、逆手に取ればデザインの工夫次第で個性的でおしゃれな家づくりができるメリットでもあるのです。

南仏風や北欧風の外観のほか、絵本の中のメルヘンなお家風などにチャレンジしやすいのも、ベーシックな三角屋根の家ならでは。工事費を抑えられる分、外壁材や屋根材選びにこだわることもできます。

内装材も外観イメージに合わせて選べば、統一感のあるおしゃれな三角屋根の家を実現できます。

一戸建てをおしゃれにデザインするコツについては、こちらも参考にしてみてください。

>>>関連記事おしゃれな一戸建てのデザインとは?人気のテイストや注意点も解説

 

小屋根も三角にして外観のおしゃれ度アップ

小屋根とは、玄関の上の屋根を指します。この小屋根部分のデザインも、三角屋根の家の印象を大きく左右する大切なポイントです。

小屋根を失くしてフラットにしたりシンプルな陸屋根にすると、クールでモダンな印象に仕上がります。

小屋根も三角屋根にすると、屋根との統一感が出ておしゃれな家の中でもかわいらしい印象に。北欧風や南仏風、カントリー風やメルヘンタッチな家にも三角の小屋根が似合います。

 

玄関ドアや窓のデザインでアクセントをつける

シンプルになりがちな三角屋根の家の外観は、デザイン性の高い玄関ドアや窓でアクセントをつけるのもおすすめです。

北欧風や南仏風、アーリーアメリカン風やメルヘン風の外観には、木製ドアや木枠の窓が似合います。素材や形のほか、色味も外壁に合わせて統一感を出しましょう。

 

勾配を活かして高さと開放感をプラス

三角屋根の形状を活かして勾配天井にすると、室内空間に高さと開放感が増しておしゃれ度もアップします。

三角屋根の勾配部分に天窓をとりつければ、平屋の採光問題もおしゃれに解消することが可能です。

 

三角屋根の家のおしゃれな実例4選

外観がおしゃれで印象的な三角屋根の家を、実例で4つご紹介します。それぞれのこだわりポイントもぜひ参考にしてみてください。

 

①木目調でカントリー風に統一した、ゆるやかな三角屋根の家

ゆるやかな傾斜の三角屋根が、やさしい印象や安心感を与えてくれるカントリー風の平屋です。外壁も玄関ドアもナチュラルな色味の木目調で統一され、温かみが感じられます。室内のドアやタイルなどもカントリー調でおしゃれに統一されています。

 

②グレーの外観でシックにまとめた三角屋根の家

濃いグレーでシックにまとめた、三角屋根の2階建てです。シンプルな総二階のシルエットと三角屋根の組み合わせは相性抜群。
スライド式の玄関ドアをはじめ、フラットな玄関回りが外観のシルエットと調和して、モダンでおしゃれに仕上がっています。

 

③軒を短くしてスタイリッシュな雰囲気に仕上げた三角屋根の家

軒を短くした三角屋根がスタイリッシュな住宅。真っ白な外壁ともよくマッチして、温かみのあるモダンスタイルに仕上がっています。外壁にはさらりとした感触で汚れにくい窯業系サイディングを採用しており、清潔な白さをキープしやすいのも魅力です。

 

④グリーンの外壁×グレーの三角屋根で和モダンな雰囲気に

木材系のグリーンの外壁とグレーの三角屋根の組み合わせがおしゃれな、和モダンの平屋です。目を惹く白い窓枠もツートン外壁のホワイトと調和しているため、落ち着きが感じられます。三角屋根の軒によって、リビングや和室へつながるテラスに、ほどよい日陰を設けられるのもうれしいポイントです。

 

三角屋根ならではの特徴を活かした、おしゃれな家をつくろう!

今回は永遠の定番ともいえる、三角屋根でおしゃれな家を建てるためのコツや実例をご紹介しました。

おしゃれな三角屋根の家を建てるコツは、三角屋根ならではの特徴やメリットを活かすこと。三角屋根であれば、世界中で親しまれているおしゃれなテイストの外観や、絵本に出てくるようなかわいいお家風の外観も実現可能です。

記事や実例を参考に、個性的でおしゃれな三角屋根の家づくりを楽しんでみてください!