4LDKの平屋をコの字型で建てるメリットは?間取りの実例5選も

2022年11月18日

今回は、4LDKの間取りを平屋で建てたい人に注目してほしい、コの字型をご紹介。

コの字型は平屋のバリエーションの1つで、平屋の生活を快適にし、利便性を高めるためのメリットがたくさんあります。

コの字型で理想の4LDK平屋を実現した実例5選もあわせてご紹介しますので、ぜひチェックしてみてください。

 

4~5人家族に最適!4LDKの平屋とは?

4LDKの平屋とは、LDK(リビング・ダイニング・キッチン)のほか、4つの個室がある1階建てのことです。

個室を4つにすることでゆとりが生まれ、一般的な2階建てに匹敵する延べ床面積を確保することが可能。4人または5人家族向きの間取りを計画できます。

4LDKの平屋なら、坪数は30~40坪を目安として予算や間取りを計画していくとよいでしょう。

広さや間取りといった4LDKの平屋を建てる際のポイント、費用相場などをくわしく知りたい人はこちらも参考にしてみてください。

4LDKの平屋を建てる際のポイントとは?費用相場も解説

 

4LDKの平屋を建てる際の注意点

4~5人家族もゆとりをもって暮らせる4LDKの平屋ですが、2階建てと異なりワンフロアにLDKと4つの個室をつくるため、次の点に注意しておきましょう。

 

生活動線が長くなりがち

4LDKの平屋は、同じ4LDKの2階建てと比べてワンフロアの面積が広くなります。そのため部屋や設備の配置によっては家事動線が長くなってしまいがちです。

4LDKで家事効率のよい平屋を建てたい場合は、水回りを1ヶ所に集中配置するなど家事動線を短くする工夫が必要になります。

 

プライバシー確保のための対策が必要

基本の長方形の平屋はI字型とも呼ばれ、最も一般的な形です。I字型はベーシックで施工もしやすいですが、フラットな造りのため、道路や隣家からの視線が気になりやすいデメリットがあります。

周囲の環境によっては平屋の形を工夫したり、フェンスや植栽を設けたりするなど、プライバシー確保のための対策が必要です。

 

日当たりや風通しに注意が必要

高さがあるため日が当たりやすい2階建てと比べて、平屋は採光が難しい傾向にあります。また1階は道路や隣家からの目線が気になるため、プライバシーに配慮しながら採光計画を立てなければなりません。

さらに30~40坪と広さがある4LDKの平屋になると、間取りの配置によっては家の奥まで光や風が届きにくくなります。

4LDKの平屋を建てる際は、採光や風通しを確保できるよう配慮が必要です。

 

一つひとつの個室が狭くなる場合も

4LDKの平屋を建てようとすると、土地もある程度広さが必要です。土地の広さによっては建ぺい率の関係で、一つひとつの個室が狭くなってしまう可能性もあります。

家族構成やライフプランによっては、一室減らして各部屋の広さを確保したり、LDKを広めにとったりするほうがよい場合もあるでしょう。個室の数と用途をよく検討して、本当に4室必要かを見極めることも大切です。

 

コの字型平屋のバリエーションと特徴

平屋の形はI字型と呼ばれるシンプルな長方形と、コの字型に大別されます。I字型のバリエーションとして、L字型も人気です。

今回紹介するコの字型のバリエーションには、ロの字型があります。コの字型とロの字型それぞれの特徴をまとめてみました。

4LDKの平屋をコの字型にするメリット

広さと部屋数を確保した4LDKの平屋は、コの字型にすることでたくさんのメリットが生まれます。

 

プライバシーを確保しやすい

コの字型にすることで、フラットな平屋にはない死角が生まれ、外部からの目線を遮ることができます。特にコの字の凹み部分は奥まっているため、内側からは外がよく見えますが、外からは中が見えにくく、プライバシーを確保できます。

 

間取りの工夫でスムーズな動線を確保できる

部屋の配置を工夫することで、長くなりがちな平屋の家事動線を短く、スムーズにすることが可能です。コの字型の場合、中心に家族が集まるLDKを配置すると、各個室や水回り、玄関との動線が短くなり、利便性を高めることができます。

 

各部屋の採光や風通しを確保できる

コの字型にするとI字型よりも壁が増えるため、部屋数が多くても各部屋に窓をつけて日当たりや風通しを確保できます。広さのあるLDKでも自然光を取り入れやすくなり、明るく開放的な雰囲気にできるでしょう。

 

中庭との一体感

コの字の凹み部分に中庭をつくることも可能。リビングと隣接させてウッドデッキやテラスをつくり、アウトドアリビングを楽しむこともできます。

コの字の凹み部分を中庭にすると、家と庭に一体感が感じられます。3方を囲まれているので、道路や隣家からの目線を気にせずに子どもを遊ばせることも可能です。

中庭は、リビングと隣接させてテラスやウッドデッキを設けることでアウトドアリビングとして、また洗面・脱衣所と隣接させれば洗濯物干場としても活用できます。

 

4LDKの平屋をコの字型にするデメリット

4LDKの平屋をコの字型にするメリットはたくさんありますが、デメリットも押さえておきましょう。デメリット解消のポイントとともにご紹介します。

 

建築コストがかさむ

コの字型はI字型と比べて一般的に建築費用が高くなります。壁が多くなり、基礎や屋根の造りが複雑になるため、資材費や工事費がかかるケースが多いです。

家族の人数や年齢、ライフプランに対して個室は4室必要か、よく吟味してから計画をすすめましょう。

 

窓の数が多くなると熱が逃げやすい

コの字型は壁の面積が増え、採光や通気性のための窓を確保しやすいですが、窓の数を増やすと熱も逃げやすくなります。

採光・通気確保の計画とともに、窓の断熱性能を高める工夫をあわせて行いましょう。

 

中庭をつくる場合は、湿気・排水対策も必要

3方を外壁で囲まれた中庭は、雨水や湿気が溜まりやすく、コケやカビの発生、デッキなどの劣化が起こりやすいので対策が必要です。

大きめの砂利敷きにする、コンクリート仕上げの場合は雨水が流れる経路を確保するなど、排水性を高めておくとよいでしょう。デッキをつくる場合は天然木ではなく樹脂製など湿気やカビの影響を受けにくい素材がおすすめです。

 

コの字型の3LDK~4LDK平屋の間取り実例5選

コの字型にすることで、快適さや利便性を高めた3~4LDKの新築平屋の間取りをご紹介します。コの字平屋のメリットを最大限に活かした実例をぜひチェックしてください。

 

①コの字型で、それぞれの生活や好みを活かせる部分共有型の2世帯住宅を実現

3LDKでも、コの字型でそれぞれ4LDK並みの広さを実現できます。共有部分の玄関、洗面所、トイレ、浴室は中央に配置。互いの水回りの使用音で安眠を邪魔しないよう、夫婦の寝室を離しているのもポイントです。
親世帯側につくったデッキは、子世帯側の部屋の凸部分が目隠しとなり、外からの視線を気にせず2世帯でバーベキューなどを楽しめます。

 

②日当たりがよく開放感のあるLDKに人が自然と集うコの字平屋

玄関の土間とつながるLDKが開放的でおしゃれな平屋です。人が集まるリビングや趣味の小部屋、中庭に南側からの明るい日差しを存分に取り込めるよう、コの字の形を見事にアレンジされています。水回りを集中配置しており、LDKを広く使えるとともに家事動線も抜群です。

 

③家事動線の効率化で広々LDKを実現、間取りをお手本にしたいコの字平屋

水回りとサンルームを凸部分に集中配置し、10歩で完結する家事動線を実現した4LDKの平屋です。水回りを集めて動線を効率化したことにより、子どもの友達をたくさん呼べる広々としたLDKやデッキを実現。子どもが喜ぶ基地のような中2階の下には蔵を配置するなど、間取り計画のお手本になるコの字型平屋です

 

④コの字を活かして生活時間帯の違いにも配慮、くつろぎスペースを充実させた4LDK

コの字の形を活かし、生活時間帯の異なる家族が安眠できるよう配慮した4LDK平屋です。デッキで主寝室をキッチンや水回りと区切り、生活音をシャットアウト。LDKは和室や中庭のデッキとつなぎ、広々としたくつろぎ空間を実現しています。
デッキはお手入れしやすいタイル製にするのもおすすめです。

 

⑤ 休息と活動スペースを分けた、生活にメリハリをつけやすいコの字平屋

LDKを中心に、寝室とリビングや書斎などの活動スペースを分け、生活にメリハリをつけられるコの字型平屋です。

キッチンは家事をしやすい横動線を採用。目の前の中庭で遊ぶ子どもを見守りながら料理ができます。水回り部分のほか、寝室スペースの一角にもトイレを設置しているので大変便利です。

 

まとめ:コの字型で、便利で理想的な4LDK平屋を実現しよう!

今回は、4LDKの平屋をより快適で便利にする工夫として、コの字型に注目。コの字型の特徴やメリット・デメリット、あわせて4LDKのコの字平屋の間取り実例もご紹介しました。

ワンフロアにLDKと4室を設けるとそれなりの広さが必要で、家事動線や採光に課題が生じることがあります。コの字型の平屋には、それらの課題を解決するヒントがたくさん。

工夫が満載の実例も参考に、コの字型で理想の4LDK平屋を計画してみてください。