家事の動線はどうつくる?場所別にポイントを解説!

2023年5月19日

動線を意識した間取りづくりを行うことで、暮らしやすさが続く住宅に仕上がります。家事の動線を検討する際は、実際の暮らしを想像しながら間取りをつくることが大切です。

今回は、家事の動線について徹底解説!キッチンや脱衣室、洗面台など家事をする際に押さえておきたい場所ごとに、おすすめの動線をご紹介します。

 

家事動線の基礎知識

間取りを設計する際にまず考えるべきことは、家事動線が便利なものに仕上がっているかどうか。動線を適切なものにすることで、家事動線の基礎知識について確認していきましょう。

 

そもそも動線とは

「動線」とは、ある建物の室内で人が動く際に通るルートのこと。間取り設計には欠かせない考え方であり、住宅に用いる場合は料理や掃除、収納などにつながる「家事動線」がとくに重視されます。

 

家事動線以外にこんな動線も

家づくりではしばしば家事動線が重視される一方、家事動線以外の動線についても押さえておくことでより暮らしやすい住宅に仕上がります。

通勤・通学動線と来客動線の2つをご紹介しましょう。

 

通勤・通学動線

家から会社もしくは学校へ行く際に使われる動線のこと。自室から玄関までの動線を指すことが多いといわれています。

通勤・通学動線にこだわったほうがよいケースは、家族間で生活サイクルが大きく変わるときでしょう。夫婦で夜勤と日勤といったように勤務スタイルが分かれていたり休みの日が異なっている場合、生活サイクルも大きく変わるため家族に配慮した動線設計が必要です。

 

来客動線

来客動線も、間取り設計において見逃せないポイントです。玄関から直接客間につながる動線にすると、お客さんに生活空間を見られない間取りとなります。

玄関からトイレに直接つながる間取りにするのもおすすめです。客間からそのままトイレに行きやすいため、お客さんへの負担もあまりないでしょう。

 

家事動線はなぜ大切?

家事動線は、家事作業の効率化に役立つため住宅を設計する際に重要なポイントとなります。キッチンからダイニングスペースへと料理を提供する動線や洗濯機から乾いた衣類を収納する洗濯動線など、家事作業を素早く簡単に行えるよう設計することが大切です。

家事動線に配慮することで、電気やガスといったエネルギーの節約にもつながります。電気代やガス代などの消費電力もカットできるため、お財布にも優しいでしょう。

 

場所別!家事動線の具体例をご紹介

一言で家事動線といっても、どのような間取りにすればよいか分からない方も多いのではないでしょうか。ここでは、キッチンや浴室などのスペース毎に家事動線の具体例についてご紹介します。

 

キッチンの家事動線

料理は家事の中でも負担の重いものとなるため、こだわりたい方も多いでしょう。キッチンの家事動線を設計する際には、いくつかのポイントがあります。確認していきましょう!

 

キッチンから浴室への動線を整える

キッチンから浴室・脱衣室への動線を整えることで、マルチに家事を行うことが可能となります。料理の合間に洗濯をしたり子どもをお風呂に入れたりするなど、料理中のすき間時間も家事の時間として活用できるためおすすめです。

時間を無駄にしない家事動線で、2つ以上の家事を両立して行うことが可能になります。

 

アイランドキッチンにすると回遊性アップ

キッチンは壁付けではない独立型のアイランドキッチンにすると、回遊性がアップするためおすすめです。キッチン周りをくるくると回れるため、「料理→配膳→片付け」という一連の流れをスムーズに行えます。

アイランドキッチンにはメリットがある一方、広いキッチンやダイニングスペースがないとかえって手狭になってしまうことも考えられます。アイランドキッチンを検討する際は、十分に面積があるかどうかも確認しましょう。

 

浴室・脱衣室の家事動線

キッチンの次に重要なのが、浴室や脱衣室の動線です。洗濯に大きくかかわる間取りとなるため、家を建てた後の暮らしやすさが大きく左右されます。

浴室・脱衣室の家事動線について確認していきましょう。

 

部屋干しと収納を同じ空間に

脱衣室は広めにつくり、部屋干しできる空間にしておくのがベスト。雨の日など室内で干したい場合も、脱衣室と同じ場所に部屋干しの空間をつくっておくことで、移動距離が少ない快適な間取りを実現できます。

スペースに余裕がある場合は、部屋干しと同じく収納空間も脱衣室につくっておくとよいでしょう。洗濯して干したものをそのまま同じ空間に収納できるため、効率よく家事を終わらせることが可能です。

 

バルコニーやサンルームへの距離を近く

バルコニーやサンルームなどの日当たりの良いスペースに関しても、動線を正しく設計しておくことが大切。脱衣室から外へとつながる動線が不便な場合、せっかくバルコニーを設置したのに結局使わない…というケースも考えられるためです。

脱衣室が1階にあり2階にバルコニーやサンルームがある場合は、階段の上り下りが面倒で使わなかった…というケースも多く見受けられます。バルコニーやサンルームへの距離感を意識しながら間取り設計を行いましょう。

 

収納スペースの家事動線

家事動線の最後の場所は収納スペースです。収納スペースを計画する際には、キャビネットや棚、クローゼットのサイズやレイアウトも意識するようにしましょう。

効率的で使いやすい収納スペースについて解説します。

 

廊下に収納空間を設ける

廊下に収納空間を設けておくと、どこに何を収納しているか家族みんなが分かるようになります。屋根裏収納や納戸などに片づけておくと、普段目にしないため収納している本人しか収納場所が分からない…というケースも。

廊下に収納空間を設けてどこに何が収納されているか分かるようにすることで、家族全員が使いやすい収納スペースとなります。

 

リビングに収納を設けるのもよし

家族みんなが集まるリビングは、テレビのリモコンや掃除機など家族共用の物が散乱しがち。リビングにも背の高い収納スペースを1つ設置することで、すっきりしやすいリビングに仕上がります。

 

まとめ

今回は、家事動線の基礎知識や場所別の間取りづくりについてご紹介しました!家事動線は住宅建築後の暮らしやすさに直結するため、効率的な動線づくりが大切です。

具体的な暮らしをイメージしながら、家事効率が上がる動線をつくっていきましょう!