神奈川県で地価が上昇しそうな地域は?地価平均価格もご紹介

2023年8月10日

「神奈川県はどこの地域の地価が高いの?」「これから地価が上がる地域は?」神奈川県に家を建てたいと考えている人もいるでしょう。そこで気になるのが地価ではないでしょうか。この記事では地価の意味から神奈川県の地価が高いエリア、これから地価が上がりそうなエリアなどをご紹介します。

そもそも地価とは

「地価が上がりそうな地域」「地価が高い」などよく耳にする地価という言葉ですが、
地価とは「土地の価格」のことです。土地の価格は公示地価・路線価・基準地価に基づいて算出されます。

評価時期や期間などはそれぞれ異なるため、以下にまとめています。

土地の価格は、実際の成約価格とは異なります。実際の成約価格は実勢価格と呼び、土地そのものだけでなく、周辺環境や土地に建つ建物など、さまざまな要因で変動します。

神奈川県の地価が上昇している理由


令和4年から1年間における神奈川県の地価動向で商業地は11年連続、工業地は10年連続の上昇です。住宅地に関しても2年連続の上昇という結果が出ています。地域によって地価は異なりますが、なぜ神奈川県の地価が上昇傾向にあるのでしょうか。

金利が低下している

神奈川県に限らず、不動産価格が上昇している大きな理由は金利の低下です。2013年4月に開始した安倍晋三元首相の経済政策(アベノミクス)のひとつである異次元緩和政策により、変動金利が2022年に0.3%台まで下落。これにより、返済額が同じでも購入できる物件価格が高くなるため、不動産価格の上昇につながっています。

建築費の上昇

近年、新型コロナのパンデミックやロシアによるウクライナ侵攻などの影響により、深刻な物不足に陥りました。その結果、建築資材の価格が高騰し、新築戸建てやマンションの建築費が高くなっています。

新築戸建てやマンションが高額になった結果、新築を諦めて中古物件購入を検討する人が多くなり、結果中古の戸建てやマンションの価格も上がりました。

建築費の上昇に関しても神奈川県に限ったことではありません。

人口の上昇

国勢調査による100年間の人口推移を見ると、神奈川県の人口は令和2年で923万7,337人と100年間で過去最高となりました。人口が増えているということは、土地の価格が高くなっても需要があるということを表しています。

ただし、神奈川県全域で人口が増えているわけではありません。横浜市や川崎市など東京に近い利便性の高い地域は人口が増加しているのに対し、県西地域や三浦半島などでは人口が減少している地域もあります。

神奈川県の地価ランキング


神奈川県のどの地域の地価が高いのでしょうか。ここでは、令和5年(2023年)の公示地価を基に算出した地価ランキングをご紹介します。変動率は各地点の変動率の平均です。

【1位】川崎市

  • ・地価平均40万8,867円/㎡
  • ・変動率2.34%の上昇

東京と横浜に挟まるように位置する川崎市は、都市部へのアクセスが良く、神奈川県の政令指定都市にも選ばれています。川崎市は7つの行政区で構成されており、そのうちの5つの行政区は平坦な土地が多いため、徒歩や自転車での移動がしやすいのがうれしいポイント。

東京や横浜へのアクセスがしやすい川崎駅があるほか、都市部へ乗り換えなしで行ける路線が複数あるため、通勤・通学・休日のお出かけに便利です。

【2位】横浜市

  • ・地価平均35万2,262円/㎡
  • ・変動率2.04%の上昇

東京へのアクセスがしやすい横浜は神奈川県の中でも人気のエリアです。住みたい街(駅)ランキング首都圏版では、6年連続で1位を獲得しています。

観光地として有名ですが、住宅地としても人気です。横浜駅周辺は再開発が進行し、開発検討中の場所も多くあります。横浜駅は神奈川県最大のターミナル駅で、乗り入れる路線が11路線と多く、電車での通勤・通学がしやすい利便性の高さも人気の理由のひとつでしょう。

【3位】鎌倉市

  • ・地価平均25万3,910円/㎡
  • ・変動率2.59%

鎌倉は源頼朝が幕府を開いた土地でもあり、鎌倉大仏や鶴岡八幡宮などの歴史的遺産が多くあります。また、山や海など自然にも恵まれており観光地としても人気です。

鎌倉駅から東京駅までは約50分、新宿駅までは1時間ほどで移動可能。鎌倉駅周辺では景観を保つために厳しい規制を設けています。また、大船駅や鎌倉駅以外の土地ではショッピングなどの施設は少ないため、セカンドハウスとしての人気がある土地です。

【4位】藤沢市

  • ・地価平均23万3,563円/㎡
  • ・変動率2.22%

観光地として人気のある江の島も藤沢市です。

藤沢駅にはJR湘南新宿ライン、小田急電鉄、JR東海道線、江の島電鉄が乗り入れています。東京までのアクセスも良く、東京駅までなら東海道本線で約50分、新宿駅までなら湘南新宿ラインで約50分など。都内に通勤・通学する人にも便利です。

さらに藤沢駅からバスを利用すれば、羽田空港や成田空港に直通で行けます。

藤沢駅周辺には買い物スポットが数多くあり、辻堂駅近くには湘南最大級のショッピングモール「テラスモール湘南」もあるため、暮らしに必要な買い物は不自由なくできるでしょう。

【5位】茅ヶ崎市

  • ・地価平均21万7,910円
  • ・変動率4.39%

藤沢市と平塚市に挟まれるように位置する茅ヶ崎市は海と山に囲まれた自然豊かな土地です。
南側の海ではさまざまな年代の人がサーフィンを楽しむ姿が見られ、ゆったりとした時が流れるのを感じられるでしょう。一方北側の山側では商業施設が充実しており、暮らしに便利なエリアになっています。

リゾート感のあるエリアと利便性の高いエリアが混在しており、都会の喧騒から離れてのんびり暮らしたいという人から人気です。

神奈川県の地価が高い地域の特徴

神奈川県の地価が高いエリアは共通する特徴があります。どのような特徴があるのでしょうか。以下に解説します。

東京に近い

神奈川県の中でも東京都心部に近く、アクセスしやすい場所は人気があり、地価も高い傾向にあります。

神奈川県在住で東京に通勤や通学で移動する人も少なくありません。また、休日に東京へ遊びにいく場合にも乗り換えなしでアクセスできる駅もあります。便利な駅が近くにあるエリアは需要があるため、土地の価格は上がります。

利便性が高い

前述した通り、東京都心部に近い川崎市や横浜市は東京へのアクセスがしやすいため、地価も高くなります。また、リニア中央新幹線の駅ができる予定がある相模原市も今後利便性が高くなることが想定されるため、地価の上昇地点が増えています。

利用用途が多い

土地の価格は利用用途が高いほど価値も上がります。たとえば、暮らしに向いてないような自然に囲まれた田舎街であっても、観光地として人気がある場所ならホテルやお土産店を設置できます。

観光客が多く訪れれば雇用も必要になるため、アパートやマンションなども増えるでしょう。

居住用に限らずさまざまな用途に利用できる土地は多くの買い手がいるため、地価も高くなります。

>>土地選びで大切なことについてくわしく知りたい方はこちら

 

神奈川県で地価が上がりそうな地域は

神奈川県内では、地価が下落する場所と上昇する場所が混在しています。今後地価が上がりそうなエリアはどこなのでしょうか。以下にご紹介します。

横浜の人気は継続

横浜駅周辺では、再開発が行われており、開発検討中のエリアも多いため地価が上昇し続けています。再開発の完了はまだ先となるため、今後もまだ地価の上昇が考えられるでしょう。

人口が増加している神奈川県中央部

神奈川県の中でも湘南エリアや相模原市など、県の中央部は地価が比較的安く人口の上昇が続いているため、今後地価の上昇が見込まれます。

 

地価だけでなく暮らしやすさも考慮して土地の購入を

 

神奈川県は人気のエリアが多く、地価が高い場所、これから上昇が予想されるエリアもあります。地価が高いエリアに憧れを抱く人も多いですよね。

現在持っている土地の地価や、これから購入する予定の地価は気になるものです。ただし、地価が高いだけでは、すべての人の住みやすいエリアかどうかはわかりません。

居住用の土地購入を検討する場合には、地価も目安にしながら暮らしのスタイルに合った土地かどうかも確認することが大切です。