千葉で地価が上がりそうな地域は?資産価値が下がりにくい街の特徴

2023年11月19日

家を建てるのであれば、土地が必要です。土地選びでは広さや立地はもちろん、地価にも注目しましょう。地価が高い土地であれば、もしも不動産の売却が必要になったときに高く売れる、不動産を担保にしたときに金融機関から融資を受けやすくなるといったメリットがあります。

千葉県の場合、地価が上がりそうな地域はどこになるのでしょうか?今回は、千葉県の公示地価や地価が上昇している地域をご紹介します。資産価値が下がりにくい街の特徴も解説しているので、土地選びの参考にしてみてください。

 

【2023年】千葉県の住宅地・公示地価の平均は?


まず公示地価とは、国が公表する毎年1月1日時点における土地の価格のことです。土地の取引や相続税・固定資産税の評価、公共用地の取得など、不動産に関するさまざまな用途で活用される指標です。

また、国以外の都道府県でも毎年7月1日時点の地価を基準地価として公表しています。調査時点や価格の決め方に違いはありますが、どちらもほぼ同じ目的で公示されるものであるため、基準地価も公示価格と呼ばれることが多いです。今回は、2023年3月22日に発表された「令和5年地価公示」をもとに、住宅地の地価をご紹介します。

1月1日時点の住宅地の平均価格は1㎡あたり108,100円です。2022年の平均公示価格は103,900円であったため、価格は上昇しています。また、住宅地以外の商業地や工業地でも価格は上昇しているので、千葉県全体で地価は上昇傾向にあるようです。

地価が上がりそうな地域で土地を買えば、将来不動産を売却する際に高額で取引できる可能性が高まります。ただし、固定資産税や相続税も上昇する可能性があるため、その点のバランスにも考慮して土地探しをしましょう。

 

千葉県内で住宅地の地価が上昇している地域


住宅地の地価の上昇値は、千葉県内でも地域ごとに異なります。「令和5年地価公示」をもとに、地価が上昇している地域をピックアップしてご紹介しましょう。

参考:令和5年地価公示に基づく地価動向について《千葉県》

 

浦安市

浦安市の平均地価は、1㎡あたり325,700円となっています。地価の変動率は9.7%で、前年の3.3%から6%以上も上昇しました。変動率と地域別平均価格の両方で県内トップとなっています。

そんな浦安市は、東京ディズニーランドがある地域として有名です。その周辺には大型リゾートホテルや商業施設などがあり、県内外や海外から大勢の人が集まります。

戸建て住宅や集合住宅が点在する地域は、舞浜や美浜などの地区を含む中町エリアです。また、日の出・明海・高洲地区を含む新町は超高層マンションが点在し、リゾート風の街並みが魅力となっています。

 

市川市

市川市の平均地価は、1㎡あたり240,300円です。地価の変動率は6.8%で、前年の2.3%から4%以上も上昇しました。変動率と平均地価の両方で、浦安市に次いで2位となっています。

浦安市に隣接する市川市は、学園が多い文教地区や住宅都市として発展してきました。南部は京葉工業地帯となっています。北部は梨栽培をはじめとした農業が盛んな地域となっており、豊かな自然も有する地域です。また、県内では4番目に人口が多い市でもあります。

 

船橋市

船橋市の平均地価は、1㎡あたり163,700円です。地価の変動率は4.1%で、前年の1.3%から3%近く上昇しました。変動率においては、県内3位となっています。

船橋市は、人口数が県内2位の市です。JRや東京メトロを通じて都心へのアクセスが良好なうえに、自然豊かな環境が魅力となっています。

野菜や果樹、花卉、畜産などが盛んで、県内有数の農業生産地としても有名です。また、プロバスケットボールチームの「千葉ジェッツふなばし」、ラグビーチームの「クボタスピアーズ船橋・東京ベイ」のホームタウンであることでも知られています。

 

柏市

柏市の平均地価は、1㎡あたり116,700円です。地価の変動率は4%で、前年の0.4%から3%も上昇しました。上位の地域とも負けない変動率といえるでしょう。

柏駅を中心に市街地が広がっており、商業施設もあるので多くの人で賑わっています。また、東京大学や麗澤大学などがある文教地区でもあり、若者が多く集まる市です。ほかにもサッカーチームの柏レイソルのホームタウンであり、サッカーファンも多く集まります。

 

我孫子市

我孫子市の平均地価は、1㎡あたり81,000円です。地価の変動率は3.2%で、前年の-0.6%
からプラスに転じて2%以上も上昇しました。

我孫子市は、利根川と手賀沼に面しており、長閑な自然を有する市です。我孫子駅を中心に市街地が形成されており、大型商業施設もあるので生活しやすい環境が整っています。

手賀沼周辺は、文人の別荘地として親しまれていました。杉村楚人冠記念館や志賀直哉邸跡など、市内には歴史や文化を感じさせるスポットも豊富です。

 

流山市

流山市の平均地価は、1㎡あたり134,600円です。地価の変動率は2.1%で、前年の0.7%から1%以上も上昇しました。

流山市では、JR常磐線・武蔵野線・流鉄流山線・東武野田線・つくばエクスプレスの5路線が通っており、都心にアクセスしやすい都市です。商業施設が充実した柏駅へのアクセスも良好となっています。

また、市内には子育て関連施設が50以上もあり、親子やパパ・ママ向けのイベントも頻繁に開催しているのも大きな特徴です。公園や自然も身近にあり、子育てしやすい環境が整った市となっています。

 

地価が上昇しやすい・資産価値が下がりにくい地域の特徴


地価が上昇しやすく資産価値が下がりにくい地域には、以下の特徴があります。

 

開発や新駅・新線の計画がある

都市開発や再開発、新駅・新線の計画がある地域は、地価が上がりやすい傾向にあります。開発により大型商業施設が建設されれば、その地域に住む人は買い物がしやすくなるでしょう。また、新駅や新線が誕生すれば県内外の移動がしやすくなります。

開発によって利便性が向上することで、地域の価値が高まるのです。その結果、地価も影響を受けて、不動産の価格が上昇する傾向にあります。

 

主要駅のアクセスが良好

短時間で都心に行ける駅や複数の路線が使える駅がある地域も、地価が高く資産価値が下がりにくい地域の特徴です。主要駅へのアクセスが良好な地域に住みたいと考える人は多く、人口が増えやすい傾向にあります。

住みたいと希望する人が多いほど、その土地は需要が高いということです。それに伴い、土地の価値が高まり、地価の上昇や資産価値の維持につながります。

 

生活の利便性が高い

目立った開発はないものの、生活の利便性が高い地域は資産価値が低下しにくいです。商業施設以外にも病院や学校などの公共施設や公園といった自然スポットが多く、道路や公共交通機関が利用しやすいといった地域は、人々にとって住みやすい環境といえます。

住みやすい環境が整った地域は、自然と転居を希望する人が多いです。ほかにも、オフィスが多い地域も住居の近くで働きたい人にニーズがあるため、地価が高くなる傾向にあります。

 

インバウンド需要がある

インバウンドとは、外国人が旅行で日本に訪れることです。外国人観光客が多く集まる地域では、宿泊施設の建設が増加する傾向にあります。

また、観光をはじめ、留学や出向・出張のために長期滞在する際は、賃貸住宅を借りるケースも少なくありません。インバウンドの需要の高い地域は、不動産の需要が高まりやすく、その影響で地価も上昇しやすい傾向にあります。

 

千葉県内で今後地価が上がりそうな地域3選


千葉県の地価は全体的に上昇傾向にありますが、中でも今後、地価が上がりそうな地域を厳選してご紹介します。

 

千葉市美浜区

千葉市の中でも地価が上がりそうな地域なのが、美浜区です。2023年1月1日時点の美浜区の平均地価は、1㎡あたり170,400円となっています。

美浜区は幕張メッセがあり、大手企業や大学・研究機関などが集まる地区です。国道14号とJR京葉線を利用できるため、首都圏のべッドタウンとして人気があります。

地価が上がる可能性がある要因は再開発です。海浜幕張駅では蘇我方面に新しい改札口が設置される予定で、2025年春に開業予定となっています。

それに伴い、商業施設のペリエ海浜幕張が増床され複数の店舗が出店される予定です。再開発により利便性やより人気が高まれば、地価は上昇し続ける可能性があります。

 

流山市

流山市は、千葉県内でも地価が上昇している市の一つです。流山市では人口が増加傾向にあり、2022年中の増加数は県内1位、増加率は県内2位となりました。

2005年につくばエクスプレスが開通してから駅周辺で開発が進み、住みやすい街づくりが展開されています。それにより人口は長期にわたって増加しているのです。子育てしやすい環境が整っている点も人口増加の理由となっています。

今後も人口が増加傾向にあれば、それに伴って資産価値が高まり、地価も上昇し続ける可能性が高いです。つくばエクスプレスの東京方面の終点駅は秋葉原となっていますが、東京駅に延伸する計画も検討されています。まだ事業化は決定していませんが、延伸によって交通の利便性が実現した際には、地価に影響が出る可能性が高いでしょう。

 

柏市

柏市も地価が上昇傾向にある市です。こちらも都心へのアクセスのよさから東京のベッドタウンとして発展を続けてきました。柏駅周辺には商業施設が点在し、アミューズメント施設やサッカースタジアム、公園・緑地も豊富で住みやすい環境が整っています。

柏駅の周辺はビルの老朽化が課題となっており、東口エリアでは再開発が計画されています。市は駅周辺にある個々のビルの建て替えよりも、広場周辺一帯の再編が必要と考えて再開発の計画を立てているようです。

商業や娯楽・文化・交流機能の整備、子育て機能の充実化、駅前の回遊性の向上などに取り組む予定となっています。再開発により利便性が向上することで、地価もさらなる上昇が期待されるでしょう。ただし、開発が届かない郊外では地価が下がる可能性がある点に注意が必要です。

 

千葉で不動産購入を検討中なら地価が上がりそうな地域をチェック

今回は、千葉県の公示地価や地価が上がりそうな地域をご紹介しました。将来、家を売らなければならない事態に直面する可能性があります。その場合、少しでも高く売りたいのであれば、地価が上がりやすく資産価値が下がりにくい土地に家を建てるのがおすすめです。

今回ご紹介した地価は、将来大幅に変動する可能性があるので、あくまでも参考程度と考えてください。開発が計画される地域や人口増加が見込まれる地域は地価が高くなる傾向があるので、土地選びの際は地域の最新情報をよくチェックしておきましょう。