人造大理石とは|人工大理石との違いや取り入れる際のポイントを解説
人造大理石とは、天然大理石を粉砕してセメントなどで固めて造る素材です。
天然大理石のような高級感を演出できる一方で、費用を比較的抑えられます。そのため、新築住宅に取り入れやすく人気の高い素材です。
この記事では、人造大理石の特徴や新築に取り入れるときのポイントを解説します。導入事例や、人造大理石と混同しやすい人工大理石についてもご紹介していますので、ぜひ最後までご覧ください。
人造大理石とは
人造大理石とは、天然の大理石を細かく砕いてセメントなどで固めた素材のことです。
天然の大理石は、見た目の美しさから人気の高い素材ですが、高価な点がデメリットとして挙げられます。一方、人造大理石なら天然大理石の美しい見た目は保ちつつ、価格を抑えることが可能です。
このような特徴の人造大理石を新築住宅に取り入れた実例について、以下の動画でご紹介しています。ぜひチェックしてみてください。
【人造大理石の進化がヤバすぎるっ!】【最新キッチンとお風呂を調査!】キッチン比較&調査_第09回【TOCLASの世界を知る2024Ver.】【キッチン比較】
人造大理石と人工大理石の比較
天然の大理石が含まれている人造大理石のほかに、人工大理石という素材もあります。
人工大理石の主な成分は、ポリエステルやアクリルなどの樹脂です。名前に「大理石」とついていますが、人造大理石のように天然の大理石が含まれているわけではありません。この点が、人造大理石と人工大理石の明確な違いとして挙げられます。
天然大理石に対して、人造大理石と人工大理石はまとめて解説されることも多いのですが、実際にはまったくの別物なのです。
以下の表に、人造大理石と人工大理石の比較をまとめました。
天然大理石を含むかどうか以外にも、比較すると異なる点があります。
それぞれの特徴について、くわしく見ていきましょう。
人造大理石の特徴
人造大理石の一番の特徴は、見た目の高級感です。素材に本物の大理石が使われているため、天然大理石のようにラグジュアリーな空間を演出できます。
また硬度や耐熱性に優れ、キズがつきにくいことから、キッチンや床材としておすすめの素材です。
天然大理石に比べて安価なため、「新築に大理石を取り入れたいけれど費用面で迷っている」という方は、人造大理石を検討してみるとよいでしょう。
人工大理石の特徴
人工大理石には、天然大理石の素材が一切含まれていません。見た目の高級感では、人造大理石に比べて少し劣るでしょう。
その反面、人工大理石は価格が安いことが特徴です。また、比較的柔らかい素材のため、加工しやすい点もメリットに挙げられます。浴槽などの設備に用いるとよいでしょう。
人工大理石は、住宅に「大理石」を手軽かつ柔軟に取り入れたい方におすすめの選択肢といえます。
人造大理石を取り入れるときのポイント3つ
人造大理石を住宅に取り入れるときのポイントは、以下の3つです。
- ・特徴を活かせる場所に取り入れる
- ・メンテナンス性も踏まえて検討する
- ・ほかの素材も比較・検討する
住宅内のどの場所に取り入れるのか、快適に住み続けるためのメンテナンス面、代わりとなりうる素材も踏まえた選択が重要になります。
それぞれチェックしていきましょう。
1.特徴を活かせる場所に取り入れる
1つ目のポイントは、人造大理石の特徴を活かせる場所に取り入れることです。これにより、住宅への満足度も高まるでしょう。
人造大理石は素材に天然大理石を用いており、見た目の高級感や硬度の硬さが特徴です。人目につきやすい床材やキッチンのカウンター材として取り入れることで、高いデザイン性と実用性を実現できます。
このように、人造大理石は特徴を意識して配置場所を決めるとよいでしょう。
2.メンテナンス性も踏まえて検討する
人造大理石を取り入れるかどうかは、メンテナンス性も踏まえて検討しましょう。よくある失敗は、デザイン面だけを考えて取り入れてしまい、メンテナンスが大変で後悔するケースです。
たとえば、キッチンカウンターに人造大理石を取り入れた場合、調味料や油による汚れを放置すると変色するおそれがあります。また、包丁によるキズ口からサビが広がってしまうことも考えられるでしょう。
人造大理石の導入は、メンテナンス方法や掃除の方法について理解したうえで検討することが重要です。
3.ほかの素材も比較・検討する
さまざまな素材を比較・検討することも重要です。天然大理石や人造大理石、人工大理石のような特徴をもつ別の素材や、代わりとなる素材はあります。
具体的には、墓石に使われるイメージが強い御影石や、天然水晶や石英を含むクォーツストーンなどが挙げられます。ステンレスと比較して、大理石が本当に必要かどうか検討することも大切です。
高級感のある見た目ですぐに決めるのではなく、数ある素材を比較・検討しながら最も適したものを選びましょう。
まとめ:人造大理石は天然の大理石を含んだ素材|ほかの素材とも比較・検討して取り入れよう
この記事では、人造大理石の特徴や住宅に取り入れる場合のポイント、天然大理石や人工大理石との比較についてご紹介しました。
人造大理石には天然大理石の素材が用いられており、高級感があります。また、価格は天然大理石に比べると安いため、人気の高い素材です。
一方、人工大理石には天然大理石の素材は含まれておらず、人造大理石に比べると見劣りしてしまいます。ただし、天然大理石より安価な人造大理石と比べても安いことや、加工性が高いことなどから、住宅に取り入れやすい素材といえるでしょう。
このように、天然大理石・人造大理石・人工大理石では価格面や特徴に大きな違いが見られます。さらに、御影石やクォーツストーン、ステンレスなども、大理石の代わりとなりうる素材です。
住宅に取り入れる場合には、さまざまな素材を比較・検討すること、その素材の特徴を活かせる場所に取り入れることを意識すると、失敗を避けられます。
素材にもこだわることで、満足度の高い理想の新築を建てられるでしょう。