戸建ての間取り、33坪でどんな間取りができる?タイプ別の間取りを解説!

2022年8月9日

床面積33坪前後の間取りは、一般的にいえば4~5人家族が十分に住める広さになります。

今回は、土地の形状や33坪の広さ、おすすめの間取りタイプなどをご紹介します。ぜひ家づくりの参考にしてみてください。

 

土地の形状と広さ

33坪というと、面積は約109㎡。畳66枚分の敷地になります。

土地の形状によって間取りも変わり、同じ33坪でも間取りのタイプに違いがでます。ここでは、土地の形状ごとに変わる間取りのつくり方をご紹介します。

 

南北に長く、間口が狭いケース

土地は区割りの関係上、南北に長くなるケースが多くなるため、ほとんどの場合は南玄関か北玄関になります。これは敷地延長のケースも同様です。

間口とは道路に面している土地や建物の幅のことで、1間が約1.8メートルです。「半間」とはその半分にあたります。

建物の間口は3間(5.45m)か3間半が多く、南入りの土地であれば1間分を玄関、残りをリビングなどに充てることが多いといわれています。そのため、1階部分は部屋が縦に並ぶことになります。

 

正方形に近く、間口も広いケース

正方形に近い土地の場合、リビング・ダイニングに続き間としてもう1室を増やせるなど、間取りの自由度が高くなります。

ただし、階段の位置によって2階の間取りが左右されるため検討が必要です。

 

その他、角地や土地が狭いケース

角地の場合に気をつけたいのは、人や車両の通りです。日当たりや風通しがよくなる分、人の目も気になります。
通り側にはリビングの配置を避けるなど、外部環境を考慮しましょう。

また土地が狭いケースでは、ビルトインガレージなどを取り入れると1階部分の面積が狭くなる傾向があります。土地の大きさを考えながら間取りを決めていくことが大切です。

 

玄関の位置

玄関の位置によっても間取りは大きく異なります。ここでは南入り、北入り、東西入りの3パターンに分けて想定される間取りをご紹介します。

南入り玄関のケース

玄関が南入り(道路が南側に面していること)になる場合、大きくふたつの間取りが考えられます。

ひとつは、玄関を中央に配置して、リビングと1階の居室をセパレートにする間取りです。
続き間として広く使うことは出来ませんが、1階に独立した部屋を1室設けることができるため、よく来客がある家庭であれば必要かもしれません。

もうひとつは、玄関をどちらかに寄せることで、リビングと1階の居室をつないで広く使える間取りです。広い空間で遊ばせられるため、子どもが小さいうちは、こちらの間取りのほうが使いやすいこともあります。

ただ、廊下が長くなる傾向があるため33坪のうちの1坪を使ってしまうかもしれません。

また注意したいポイントとして、南西側に玄関を配置する場合、縁起が悪いといわれる裏鬼門に入りやすくなります。

 

北入り玄関のケース

玄関が北入りになる場合、ほとんどは南面が居室です。
間口にもよりますが、リビングと1階の居室を続き間として使えることが多くなります。

高低差がある場合は階段やスロープのスペースが必要になるため、中央ではなくどちらかに寄せたほうがいいでしょう。

注意したいのは、北東側に玄関を配置する場合、裏鬼門同様に縁起が悪いといわれる表鬼門に入りやすくなることです。

 

東玄関、西玄関のケース

間口にもよりますが、リビングと1階の居室とをセパレートする間取りにするか、続き間にするかなど、間取りの選択肢は広がるでしょう。

東側か西側のどちらかが道路になっているため、南側だけでなくそこにベランダを配置することも考えられます。

 

リビングの位置と広さ

家の中心であるリビングによって他の居室が決まるといってもいいほど、リビングの位置や広さが基本になります。

リビングをどこにするか

リビングは一般的に1階と考えられがちですが、プライバシー面を考えれば2階に配置することも十分考えられます。

 

しかし、2階リビングの弱点として勝手口がないことやゴミ袋の一時保管スペースに困ること、洗面所との動線が悪くなる可能性などが挙げられるため、ライフスタイルに合わせて間取りを検討する必要があります。

また、リビングから2階への階段を配置する「リビングアップ」の間取りも多く導入されています。廊下を少なくして子どもとの接触も増えるというメリットは大きい反面、階段への動線を考えると実際はリビングが狭くなり、空調が利きにくいなどデメリットも指摘されています。

しかし33坪のプランであれば、2階リビングもリビングアップも、ライフスタイルによっては検討の余地があるのではないでしょうか。

 

寝室と子ども部屋

33坪の間取りでは、2階の居室の数は3部屋が一般的です。寝室と子ども部屋は2階に配置することが多いため、2階にどれくらいの部屋数をどのような面積で配置するかも考える必要があります。

子ども部屋は、最初は大きなひと部屋にして子どもの成長に合わせてパーティションや造作壁で仕切っていくのもひとつの方法です。

また日当たりを確保しようと無理に南面へ部屋を持っていくよりは、北側の部屋もつくって勉強や読書などに集中しやすい環境をつくるのもよいでしょう。

2階の間取りをつくるうえで意外と盲点なのは、屋根の形です。2階の間取りによって屋根の形は左右されるため、なるべくシンプルな屋根をつくるのがおすすめです。

 

和室など

一般住宅での和室の需要は年々減少していますが、畳はフローリングと比べても柔らかく裸足で走り回る子どもにもやさしいといわれます。和室を作らずフローリングに置き畳を敷いて、畳コーナーにするのもいいでしょう。

 

また、和室は将来仏間として使える点も魅力のひとつです。当面は床の間や収納として使っていても、スペースさえ確保していれば代替できるため、検討するのもよいしょう。

 

その他、接道・駐車場の影響

吹き抜けをつくる場合はリビングか玄関の上が多いですが、その分2階部分は減ってしまいます。33坪の間取りでも余裕がある場合に検討しましょう。

また、建築予定の土地に面している道路(接道)が狭い場合、駐車スペースを確保することも大切です。2台分の駐車場をつくる際は離して作るのではなく、2台分を横並びで1箇所にまとめられるように間取りをプランニングするとよいでしょう。

そのほか間口が狭い場合も、玄関の位置によって停めやすさは変わります。車体の長さだけでなく、サイドドア、バックドアの開閉なども考慮しましょう。

 

まとめ:33坪の間取りはイメージだけで作らず機能性を考えよう

1階はリビングを中心に考え、2階は部屋数をもとに間取りを決めていくとよいでしょう。

また、現在のライフスタイルと家族構成だけでなく、10年先など将来の展望と照らし合わせて検討することが大切です。機能性を考えながら、家族みんなが過ごしやすい家をつくっていきましょう!