20坪ではどんな間取りが快適?特徴や間取り例、押さえるべきポイントを解説

2022年10月15日

20坪の間取りと聞いて、あなたはどのように感じるでしょうか?「狭い」と感じる人が多いかもしれません。しかし、ポイントを押さえれば、快適で過ごしやすい空間を実現することができます。

この記事では、20坪の間取りの住宅で建てるポイントや間取り例についてご紹介します。

 

20坪の間取りとは

20坪は約40畳の広さ

20坪は約40畳の広さです。40畳は約66㎡なので、20坪は正方形だとおおよそ8m×8mの広さになります。

平屋の間取りは1~2LDK(リビング・ダイニング・キッチン)が目安になります。工夫しだいでは3LDKや4LDKの間取りも可能ですが、一部屋の広さをある程度確保するのであれば1~2LDKが理想です。

人数は両親に子ども1人の核家族や、大人2人に最適なため子育てを終えたシニア世代におすすめの広さといえます。

 

20坪間取りの住宅は少なくない

20坪と聞くと、狭いと感じる人もいるかもしれませんが、実際には20坪間取りの住宅は少なくありません。

特に都心部においては、広い土地の確保が金額的に困難なため、20坪前後の間取りも珍しくはないのです。

また必要最低限の間取りで暮らすほうが管理的にも楽です。そのほか、税金面が安くなるなど、メリットは多くあります。

 

20坪間取りの住宅の費用相場

20坪・平屋・1LDKの場合、建築費用の相場は1,000万円前後です。ただし、延床面積や建物の構造、使用する材料費などによって大きく変わってきます。

また、都市部と地方では坪単価も変わってくるため、建物にいくらかけられるか十分注意して間取りを決める必要があります。

 

20坪の間取りを快適な空間にする工夫7選

間仕切りを減らす

20坪の間取りをできる限り快適な空間にするには、無駄なスペースを極力なくし、広さを感じるようにすることが大切です。

そのためには、まず間仕切りを減らす方法があります。部屋と部屋を仕切る間仕切りを減らすことで空間に広がりが生まれます。

また、家の中でも長い時間を過ごすリビングを広く確保できるため、空間を広く感じやすくなります。

 

廊下部分をできるだけ減らす

廊下部分をできるだけ減らすのも効果的です。

廊下は空間を分けるためには有効ですが、20坪の間取りではむしろ減らしたいスペースといえます。廊下をなくすことで部屋や収納のスペースに余裕が生まれ、快適な空間を確保できます。

 

スキップフロアを取り入れる

スキップフロアとは、段差によって空間を分ける手法です。段差で視線が切り替わるため、実際の広さは同じでもより広い空間に感じます。

また間仕切りは不要なため、空間の広がりは確保しつつ、スペースを分けることができます。

狭い坪数において、空間の広がりとスペースを分けることを両立できる有効な方法です。

 

引き戸を用いる

引き戸を用いるのもおすすめしたい工夫です。

引き戸は開き戸に比べてスペースを必要としません。開き戸の場合、開く分の空間として廊下や室内側の一部を使用するため、その空間がデッドスペースになります。一方の引き戸であれば壁の中に収納できるため、空間を有効活用できます。

ひとつ注意したいのは、引き戸は開き戸に比べて断熱効果が低い点です。この点については、外壁の断熱材でカバーするなどの検討が必要です。

 

らせん階段を取り入れる

らせん階段を取り入れるのも、スペースを有効活用する方法です。

一般的な階段に比べて少ないスペースで設置でき、部屋スペースとの境界もなくすことができます。また、リビングの一角にあるだけでデザイン性の高い空間になります。

上手く取り入れることで、空間の広がりとデザイン性の両方が得られる工夫です。

 

収納スペースを上手く確保する

狭い坪数だからといって、部屋のスペースだけを確保しようとしてはいけません。リビングなどに物が多いと、面積が大きくても結果的に狭く感じてしまいます。

狭い空間だからこそ、収納スペースは十分に確保しましょう。その際のポイントは、デッドスペースを埋めるように収納を確保することです。これにより、室内にはあまりものを置かずに広く使うことができます。

 

断熱対策をしっかり行う

断熱対策も忘れてはいけません。

狭い住宅においても、特に平屋の場合は屋根が大きくなる傾向があります。その場合、断熱対策をしっかり行わなければ快適な空間とはいえないでしょう。

間取りに気を取られるあまり、断熱対策がおろそかにならないように気をつける必要があります。

 

【プラン別】20坪の間取り例3選

①平屋プラン

20坪の間取りプランとして、まず平屋プランが挙げられます。

平屋プランでは、住宅の形状はできる限りシンプルなものがよいでしょう。そして間仕切りや廊下を減らすことで、広いリビングを確保することが可能になります。

シンプルな形状はデッドスペースを減らすことにつながるため、寝室などの個室も複数作ることができます。

 

②2階建てプラン

次は2階建てのプランです。

2階建てにすることで、リビングや水回りなどの設備空間と寝室スペースとを階層別に分ける方法です。これにより、それぞれ広さを確保することができます。

階段はらせん階段を用いてリビングとの仕切りなく配置することで狭く感じにくく、デザイン性を高めることも可能です。

 

③3階建てプラン

3階建てプランにすると、リビングや水回りなどの設備空間と寝室スペースだけでなく、自営業やリモートワークの方の仕事場空間を別にできます。

また、限られた坪数の中で駐車場スペースの確保も可能になります。3階建ては費用もかかりますが、都心部の限られたスペース内に駐車場も確保したい場合などにおすすめできるプランです。

 

20坪の住宅を建てる際の土地探しポイント2つ

用途地域や建ぺい率について確認する

20坪の住宅を建てるための土地を探す際にポイントが2つあります。

ひとつが、用途地域や建ぺい率についてしっかり確認することです。

土地にはその土地の用途を定めた「用途地域」があります。住居専用地域や工業地域、商業地域といったものです。用途地域によっては、そもそも住居が建てられない地域もあります。

そして、その用途地域に応じて「建ぺい率」が定められています。建ぺい率とは、その土地の敷地面積に対して建物が建てられる面積の割合です。

この2つの確認を怠ると、「20坪の建物が建てられない土地だった」といったケースが生じます。家を建てる際には必ず確認すべき項目です。

 

駐車場の配置も含めて考える

20坪の家を建てる土地を探す際には、駐車場の配置も考慮する必要があります。

そもそも駐車場が必要なのか、また必要な場合は平屋でも駐車スペースを確保できるかなど、駐車場の配置によってプランが固まってきます。

住居スペース・駐車スペースのいずれにも不満が生じないよう、配置は十分に検討しましょう。

 

ポイントを押さえて、快適な20坪間取りの住宅を手に入れよう

20坪の住宅について、その間取り例や工夫するポイントをご紹介しました。

20坪と聞くと狭いように感じますが、さまざまな工夫を施すことで過ごしやすい快適な空間を作ることが可能です。

限られた坪数の中でも広さを感じることができる間取りを検討して、理想の住宅を手に入れましょう。