おしゃれな屋根の形って?屋根の種類や材質とともにご紹介!

2022年11月14日

家づくりの際、外観デザインはこだわりたい部分ですよね。外壁の色や玄関のアプローチ、外構なども重要である一方、屋根の形も外観のデザインを左右する重要なポイントです。

今回は、屋根の形を種類別にご紹介!材質やおしゃれに仕上げるコツも解説します。

 

屋根の形にはどのような種類がある?

一言で屋根といってもいろいろな種類があり、それぞれの特徴をつかむことが大切です。ここでは屋根のタイプ別に解説していきます。

 

切妻(きりづま)屋根

切妻屋根とは本を「へ」の字に開いたときのような、左右均等の長さである屋根のこと。伝統的な日本の住宅で用いられる屋根であり、今でも広く採用される屋根タイプとなっています。

切妻屋根の面積は傾斜が急なほど広くなり、緩やかになると狭くなります。

 

切妻屋根のメリット

切妻屋根のメリットは、建築コストを抑えられることです。オーソドックスな形となるため施工が比較的容易になり、ほかの屋根よりも安価に設置できます。

屋根部分の小屋裏スペースを収納空間などに活用できる点もメリットといえるでしょう。

 

切妻屋根のデメリット

切妻屋根のデメリットは、一般的に使われている屋根タイプであるため差別化が難しい点です。切妻屋根にすることで、良くも悪くも無難な印象になりやすいというケースも考えられます。

 

片流れ屋根

片流れ屋根とは、一方向のみに勾配を付けた屋根タイプのこと。スタイリッシュなデザインの屋根となっています。

 

片流れ屋根のメリット

片流れ屋根の傾斜を南側に向けた場合、自然光を多く取り入れられます。太陽光パネルで効率的に電気を集められるほか、設置するパネルも片方のみで済む点も魅力のひとつです。

 

片流れ屋根のデメリット

屋根が少ない分、外壁の面積が広くなるため、高価な外壁材を用いる場合は不利になります。

方角ごとに取り入れる自然光の量も異なるため、片流れ屋根を設置する際はどの方向に取り付けるかも吟味する必要があります。

 

陸(ろく)屋根

陸屋根とは、傾斜のない水平な屋根のこと。モダンな印象を与える点が特徴です。陸屋根は木造住宅ではあまり見られず、コンクリート造の住宅で多く用いられています。

 

陸屋根のメリット

陸屋根のメリットは、屋上スペースを設けられる点です。屋上を物干しスペースにしたり庭園にしたりと、敷地が狭い場合でも有効に活用できます。

そのほかメンテナンスのしやすさという点も大きなメリット。屋根工事の際も足場の設置などは不要なため、比較的手軽にメンテナンスができます。

 

陸屋根のデメリット

陸屋根のデメリットは、傾斜のある屋根と比べて小屋裏の空間がないため、日光の熱が直接的に当たってしまう点です。夏場は室温が高くなってしまうため、適度な温度調節が必要不可欠です。

 

招き屋根

招き屋根とは、切妻屋根と片流れ屋根を組み合わせたような屋根のこと。片方の屋根がもう片方のものより大きく、左右非対称な構造になっているのが特徴です。

 

招き屋根のメリット

招き屋根のメリットは、デザイン性の高さです。モダンな印象を与え、おしゃれな住宅に取り入れられています。

切妻屋根と片流れ屋根の良いところをうまく取り入れたデザインとなっており、片流れ屋根のように光を多く取り入れながらも、伝い水を抑えられます。

 

招き屋根のデメリット

招き屋根のデメリットは、切妻屋根や片流れ屋根と同様、メンテナンスが重要になる点です。陸屋根と比較して補修が必要となるケースも多いため、劣化状況には注意が必要です。

 

差し掛け屋根

差し掛け屋根とは、1階と2階で段差のある住宅に使用する屋根のこと。各階の面積が違う家で用いられる屋根のタイプです。

 

差し掛け屋根のメリット

差し掛け屋根のメリットは、1階部分の屋根を2階から見られるため劣化状況を確認できることです。

2階屋根の軒がかかっている部分は劣化しにくいことも、メリットとして挙げられます。

 

差し掛け屋根のデメリット

差し掛け屋根のデメリットは、建築コストが高くなりやすいことです。ほかの屋根と比べて形が複雑なため、どうしても施工金額は高くなります。

 

寄棟(よせむね)屋根

寄棟屋根とは、四方向に傾斜を付けた屋根のこと。切妻屋根と似ていますが、切妻屋根よりも少々複雑な屋根組みとなっています。

 

寄棟屋根のメリット

寄棟屋根のメリットは、四方向が軒になるため住宅全体が低くなり、外側からの雨風の影響を受けにくいことです。

切妻屋根の次に一般的な屋根の形となるため、ほかの住宅との調和がとれやすいというメリットもあります。

 

寄棟屋根のデメリット

寄棟屋根のデメリットは、屋根裏に湿気をため込みやすいことです。屋根の内側は湿気がたまりやすいため、腐食や劣化に注意が必要です。

 

屋根の素材にはどのような種類がある?

実は屋根の素材にも多くの種類があり、屋根の形ごとに適切な素材を選ぶことが大切です。屋根の素材別の特徴をご紹介します。

 

日本瓦

伝統的な日本の住宅で用いられる日本瓦。純和風な雰囲気を与えられます。

 

日本瓦のメリット

日本瓦のメリットは、耐久性に優れていることです。遮音性や断熱性も高いため、日本の住宅にマッチしています。

 

日本瓦のデメリット

日本瓦は重く強度が高い反面、地震の揺れに弱く崩れやすいといわれています。

日本瓦を施工できる職人の数が徐々に減っているため、施工に比較的高い金額がかかってしまうこともあります。

 

セメント瓦

日本瓦よりもカラーバリエーションが豊富なセメント瓦。メリット・デメリットをご紹介します。

 

セメント瓦のメリット

さまざまな形状やカラーの瓦があるため、和風・洋風など住宅のデザインを選ばないこと。また耐火性にも優れています。

 

セメント瓦のデメリット

防水性がなく、セメント部分が洗い流されてしまうと修復が難しいというケースも。定期的なメンテナンスが大切です。

 

スレート

軽量なスレート素材は、現在最も主流な屋根材です。施工性に優れており、多くの業者で施工可能となっています。

 

スレートのメリット

カラーバリエーションや形状、模様が豊富なため、自由度が高いことです。住宅を選ばない屋根材となっており、自分好みのデザインに仕上がります。

 

スレートのデメリット

スレートのデメリットは、比較的雨水が入りやすいこと。コケやカビが生えやすいため、定期的な塗装が大切です。

 

トタン

トタンは、ほかの屋根材と比べて価格が最もリーズナブルです。トタンのメリット・デメリットを見ていきましょう。

 

トタンのメリット

トタンのメリットは雨漏りしにくく軽いこと。屋根用につくられた鉄板のため、建物への負担は軽いことが特徴です。

 

トタンのデメリット

トタンはほかの屋根材と比べて防音性が低く、雨音が響くといったケースが考えられます。鉄材であるためどうしても錆びやすく、定期的なメンテナンスが必要でしょう。

 

屋根の形を生かす!おしゃれに仕上げるコツは?

屋根と外壁の配色や軒の長さなどを工夫することで、おしゃれな外観に仕上がります。屋根の形を生かす外観づくりのコツをご紹介します。

 

外壁と異なる色にしておしゃれに

屋根と外壁で全く異なる色にすることで、モダンでおしゃれな印象に仕上がります。同系色を組み合わせても統一感がありおしゃれになりますが、あえて異なる色を組み合わせることでおしゃれさがアップします。

 

勾配を変化させて自分好みの雰囲気に

屋根の勾配は緩やかにするほどモダンな印象に、急勾配になるほどダイナミックな雰囲気を与えます。ちょうどよい並勾配であれば、かわいらしいシンプルな印象になるでしょう。

どのような屋根購買にすると自分好みの外観になるのか考えながら、屋根の勾配を検討するのがおすすめです。

 

軒(のき)の長さもこだわることでおしゃれに

外壁から屋根の先端まで伸びる軒の長さも工夫するとよいでしょう。軒が長いほど趣のある厳かな印象になり、短いほどスタイリッシュでモダンな雰囲気に仕上がります。

 

まとめ

いかがでしたか?外観を決める大切な要素である屋根は、素材や傾斜の角度、屋根の形などを考えながら決めていくことが重要です。

どのようなデザインにしたいか家族で考えながら、楽しく家づくりをしていきましょう!