収納がない部屋に収納をつくる!居住空間を削らないアイデアもご紹介

2023年3月5日

収納がない部屋には、すっきりした見た目や開放感などのメリットがあります。そのため収納がない・少ない部屋を選んだりつくったりする場合もあるでしょう。しかし、収納は住まいの快適さや暮らしやすさに欠かせない要素でもあるため、住み始めてから収納がなく後悔するというケースもあります。

そこで今回は、収納がない部屋に収納をつくるアイデアをご紹介します。あわせて限られた延べ床面積の中で居住空間も収納も確保するアイデアもご紹介しますので、ぜひチェックしてみてください。

戸建てにも意外と多い、収納がない部屋を選ぶ理由と注意点

収納は日々の暮らしやすさに関わる重要な要素です。しかし賃貸でも戸建てでも、間取りやデザイン優先で収納は後回しにされたり削られたりすることもよくあります。

収納がない部屋を選んだりつくったりする理由と、住み始めてから後悔しないよう、注意点を押さえておきましょう。

収納部屋のつくり方や実例については、こちらもご参照ください。
>>【収納部屋の実例8選!】散らからない収納部屋のコツとは

 

住み始めてから収納がない・少ないことに気づいた

賃貸物件や完成した家を購入する建売住宅では、間取りや仕様が気に入って選んだけれど、住み始めてから収納がない・少ないことに気づくこともあります。
物件を選んだり建売住宅を購入したりする場合は、家族の持ち物の量を把握するとともに、将来増えそうな持ち物にも対応できる収納力があるか必ず確認しましょう。

 

居住スペースの確保や開放感を優先

注文住宅を建てる際、限られた延べ床面積の中で部屋数や居住空間を確保するために、やむなく収納スペースを削る場合もあるでしょう。

住み始めると物は増えるため、収納家具を導入して対応することになります。開放感を重視して収納を削ったのに、家具を入れて狭くなったということがないよう、家具のサイズやレイアウトも考えておきましょう。

 

収納空間を別の場所に設けている

最近では家事動線に優れたファミリークローゼットをつくる人が増えており、家族の衣類や小物を1ヶ所にまとめて収納できるとともに、個室や寝室の収納を削れるという点でも人気です。

ただし、はじめはよかったけれど、子どもの成長とともに物が増えて部屋が狭く感じるようになったり、思春期になった子どもが家族と同じクローゼットを嫌ったりするケースもあります。子どもの成長やライフスタイルの変化に合わせた対応ができるよう、長期的な視野で収納計画を立てることが大切です。

 

収納がない部屋に収納をつくるアイデア

収納は工夫とアイデア次第で増やすことが可能です。収納がない部屋に収納をつくるアイデアをご紹介します。

 

1.壁面を有効活用する


1-1.パンチングボードを設置する

パンチングボードは有孔ボードとも呼ばれています。種類が豊富なフックをつければ、壁面を有効活用した引っ掛け収納を設置することも可能です。散らかりやすい小物類をおしゃれに飾って見せる収納を楽しむのもおすすめです。個室や寝室なら上着やファッション小物など、キッチンの道具類、机の前に設置すればかごやペン立てなどを組み合わせて文具もすっきり取り出しやすくなります。

1-2.ディスプレイ棚を設置する

壁面にディスプレイ棚を設置すれば、収納力が上がり、本や小物、雑貨などを飾って見せる収納を楽しめます。ウォールラックは空いた壁面の高さや幅に合わせて設置できるのでとても便利。2×4(ツーバイフォー)材用の突っ張りパーツを使えば、壁面スペースに合わせておしゃれな木製のディスプレイ棚をDIYでつくることもできます。

 

2.デッドスペースを有効活用する

各部屋のデッドスペースにぴったりの隙間収納アイテムを活用した収納スペースの増やし方をご紹介します。

個室や寝室のベッドの下やソファの下には、衣装ケースやかごを入れて、衣服や小物を収納すると便利です。

洗濯機上にできるデッドスペースには、ランドリーラックを設置して洗剤やタオルを置くと、収納力とともに家事効率もアップ。

冷蔵庫周りやシンク周りにできるデッドスペースには、スリムな隙間収納ワゴンが最適。散らかりがちな調味料やキッチンツールを隠す収納にぴったりです。

玄関などの扉裏にフックやラックを取り付ければ、かさばるスリッパ収納や紛失しがちな鍵類などの小物置き場も確保できます。

 

3.収納家具を活用する


3-1.収納力のあるテレビボード

リビングに収納がなく、生活感のある収納家具を置きたくない場合は、オープン棚や引き出し付きなど、収納力のあるテレビボードを導入するのがおすすめです。

テレビ周りの散乱しがちな機器類、携帯電話などのケーブル類もすっきりしまうことができます。

3-2.収納付きベッド

収納付きのベッドであれば、寝室や子ども部屋の収納スペースを増やすことができます。引き出し付きのベッドなら衣類やベッドリネンなどをすっきり収納できて便利です。マットレスを持ち上げる跳ね上げ式のベッドなら、押入れがない部屋でもスーツケースや季節外れの布団などをすっきり収納できます。
子ども部屋には、机や本棚、ハンガーラックなどが付いたロフトベッドもおすすめです。ベッド下に子どもが喜ぶ秘密基地のような空間をつくれるうえ、子ども自身が持ち物を整理整頓しやすくなります。

3-3.収納付きソファ

座面の下に引き出しが付いたチェストタイプや、座面を持ち上げる跳ね上げ式タイプのソファは収納力が高く、隠す収納に最適です。ほかにも、座面を上げると物を収納できるオットマンやベンチなどもあります。

肘掛け部分に棚が付いたソファは、お気に入りの本や雑貨を飾って見せる収納を楽しみたい人におすすめです。

ソファはバリエーションが豊富なので、収納力もスペースも確保したい人には、収納付きのソファベッドなどを探してみるとよいでしょう。

3-4.ハンガーラックやスチールラック

寝室や個室にクローゼットがない場合は、ハンガーラックやスチールラックなどを活用すると手軽に衣類の収納を増やせます。

お気に入りのアウター類はハンガーラックにかけ、トップスやボトムスは畳んでスチールラックに置いて、お店のような見せる収納を楽しむのもおすすめです。

隠す収納にしたい場合はハンガーラックやスチールラックを突っ張り棒と布で目隠しすれば、簡単に簡易クローゼットをつくることもできます。

 

家づくりで居住空間を削らずに収納を増やすアイデア

家づくりの際に延べ床面積が限られているけれど、居住空間を削らず収納もあきらめたくない人におすすめのアイデアをご紹介します。

 

デッドスペースを活用して集中収納をつくる

収納にはよく使う物をそれぞれ使う場所にしまう分散収納と、使用頻度が低い物や季節の物などを1ヶ所にまとめてしまう集中収納があります。家づくりの際は、デッドスペースになりがちな場所を徹底的に活用して集中収納をつくるのがおすすめです。集中収納には、屋根と天井の間にできる小屋裏スペースにつくるロフトや、中2階の下や階段下などにつくる大容量の蔵などがあります。

集中収納があれば、必要に応じて物を入れ替えたり、衣替えをしたりすることで、リビングや個室につくる分散収納はコンパクトにして、居住空間を確保することが可能です。

 

キッチンカウンターに見せる収納をつくる

開放感が魅力のLDK(リビング・ダイニング・キッチン)に収納家具はあまり置きたくない、でも収納を増やしたいときは、キッチンカウンターのリビング側にも棚を設けるのがおすすめです。

家族が集うリビングは文房具や学校・園からのお便り、薬などが散乱しがち。カウンターの棚に収納しておけば、忘れずに対応できてとても便利です。

また小物や雑貨も飾れば、実用性とインテリア性を兼ね備えたおしゃれな見せる収納をつくることができます。

 

小上がりの下に収納をつくる

近年、LDKに小上がりのスペースや和室をつくる人が増えています。LDKの収納を増やしたい場合は、小上がりの下に収納用の空間をつくったり、引き出し収納にしたりするのがおすすめです。小上がりの奥まで収納にすれば、大容量の収納ができます。

ただし奥のほうは引き出しにくいため、取り出しやすいよう引き出しを連結させたり、使用頻度の低い物を奥に入れたりするなどの工夫をするとよいでしょう。

 

造作収納をつくる

LDKの壁面収納棚、個室や趣味部屋のディスプレイ棚、収納付き洗面台など、それぞれの部屋で造り付け棚をつくるのもおすすめです。

造作収納は、収納したい物のサイズや量にぴったりな収納をつくれるメリットがあります。また購入した収納家具を後から設置すると部屋のイメージに合わなかったり、部屋が狭く感じたりしがちですが、造り付けならインテリアにしっくりなじませることができます。

 

可変性の高い建具なしのクローゼット

最近では、将来別の用途に使う可能性がある子ども部屋などは、収納も変化に対応しやすいよう工夫している人が増えています。

4.5畳や6畳の狭い子ども部屋では、扉や引き出しのないハンガーポールだけのクローゼットにするのも1つの方法です。ハンガーポールと市販の収納ケースを組み合わせれば、シーズン中に必要な服だけを置くのに十分なスペースを確保でき、部屋もすっきり広々と使えます。

子どもが巣立ったあとはポールを取り外せばクローゼットがなくなるので、部屋を広く多目的に使えます。

 

まとめ:収納がない部屋にもアイデア次第で収納はつくれる!

収納がない部屋には開放感や広さといった魅力がありますが、住み始めて物が増えると収納をつくっておけばよかったと後悔しがちです。
今回は収納がない部屋にも収納をつくるアイデアとともに、家づくりで居住空間を削らずに収納を増やすアイデアもたくさんご紹介しました。

収納の確保は快適さや暮らしやすさにつながります。かしこく収納を確保して、快適な生活を送りましょう。