猫部屋のレイアウトアイデアを実例でご紹介|ポイントも解説

2023年7月3日

愛猫と暮らす家の猫部屋のレイアウトは、猫が快適に過ごせるよう工夫したいものです。

この記事では猫の習性や好み、健康に配慮して猫部屋をレイアウトするポイントを解説します。また、愛猫家が建てた猫と暮らす家の実例に沿って、猫部屋のレイアウトアイデアを紹介します。

これから愛猫と暮らす家づくりやリフォームを考えている人は、ぜひ最後までチェックしてみてください。

 

猫が好む場所とは?


猫の習性にもとづいて、安心して快適に過ごせる場所の特徴について解説します。

 

冬は暖かく、夏は風通しがよい場所

半砂漠地帯にルーツを持つ猫にとって、人がちょっと熱いと感じるくらいが快適に過ごせる温度です。また湿度の高い場所は苦手で、真夏だけでなく梅雨の時期も熱中症になるリスクが高いといわれます。

そんな猫にとって、家の中でもっとも快適に過ごせる場所のひとつは窓辺です。冬は日差しで温かく、夏は風通しがよい窓辺を猫の特等席にするとよいでしょう。

外を眺められる窓辺は、猫の旺盛な好奇心も満たしてくれます。ただし、好奇心が勝って外に出てしまうと事故やけがなどトラブルの原因となることがあるため、脱走対策が必要です。

 

高いところ

猫は野生時代の習性で、外敵から襲われる心配がなく、安全に周りを見通せる高い場所にいるとリラックスできます。眠るときも人が通る床の近くより高い場所のほうがリラックスできるため、ある程度高さのある所に猫の居場所をつくるとよいでしょう。

本棚のうえに物を置かず猫の居場所にしたり、家具がない場合はキャットタワーなどで高い場所をつくったりするのもおすすめです。本来猫用ではない棚などには、滑り止めを付けると落下の危険を防げます。

 

狭い場所

猫は飼い猫となった今でも野生の本能が残っており、身を潜めて外敵から身を守れる暗くて狭い場所にいると落ち着きます。

家の中では、本棚と壁の隙間や椅子の下などに潜り込んでいることがよくあります。猫の体がすっぽり収まるかごや箱、キャットドームを置くなど、清潔で心地よい隠れ場所をつくるとよいでしょう。

 

やわらかいものがある場所

一日の大半を寝て過ごす猫にとって高い場所や隠れ場所がふかふかでやわらかいと、なお快適でしょう。

かごや箱、椅子の座面や下などにタオルやタオルケットなどを敷くことで、リラックス感が高められます。

 

猫部屋をレイアウトするときのポイント


猫部屋を具体的にレイアウトしていく際に、猫も人も快適でストレスなく暮らすために押さえておきたいポイントを解説していきます。

 

上下運動できるスペースをつくる

室内飼いの猫は運動不足になりがちのため、猫部屋は運動量を増やせる工夫が必要です。高いところが好きな猫の習性にあわせて、上下運動できるようにすると、リラックスできるとともに肥満も予防できます。

最近では戸建てはもちろんワンルームの賃貸でも設置しやすいキャットタワーや猫家具が人気です。新築時に猫部屋をつくるのであれば、リビングや猫専用の部屋の壁面にキャットウォークを設けたり、ロフトにキャットタワーを組み合わせたりするのもおすすめです。

 

空調で快適さを保つ

猫は前述の通り、寒さと湿度が苦手で、自分で快適な場所を探して動き回ります。猫が自由に出入りできる部屋は空調で快適な温度を保つとよいでしょう。

室温の目安は夏は27~28℃、冬は25~26℃で、湿度は一年を通して50%前後であると猫にとって快適な環境といえます。

空調で調節しにくい場合は、夏は冷感シート、冬はホットカーペットなどを設置するのがおすすめです。

 

爪とぎスペースをつくる

爪とぎには爪のケアのほかにもマーキングやストレス解消など、猫の心身の健康を保つためのさまざまな役割があります。しかし、家具や壁など、人にとって大切な場所で爪とぎをされると困るため、爪とぎシートや爪とぎポールを置く専用の場所をつくるのがおすすめです。

猫が好みそうな条件の場所に設置することで、猫の習慣にしやすいでしょう。

 

トイレの位置

愛猫との暮らしになくてはならないトイレですが、臭いが気になるため置き場所に悩む人も多いでしょう。

猫用トイレは廊下や玄関など居住空間から離して置くケースも多いですが、寒くて人間の目が行き届きにくいのがデメリットです。

リビングなどであれば快適な室温が保たれているため猫が快適に用を足せ、猫の健康管理や掃除がしやすくなります。その場合は、清潔好きな猫のストレスが溜まらないよう、食事の場所や寝る場所から離しましょう。

臭いが気になる場合は、ベランダ付近や窓際など換気がしやすい場所に置きましょう。人目が気にならない部屋の隅などであれば、猫もストレスなく使えるでしょう。

スペースに余裕があれば、人用のトイレのとなりに猫用トイレを置くと、人目に触れないためで猫も落ち着いて使えます。飼い主にとってもこまめに健康チェックや掃除ができ、衛生的で便利です。

 

実例でご紹介|猫部屋のレイアウトアイデア4つ

愛猫と暮らすために工夫を凝らした新築住宅には、猫も人も快適に暮らせるアイデアがたくさん。

これから猫部屋のある家づくりをする人に参考にしていただきたい、猫部屋のレイアウトアイデアや工夫点を実例に沿ってご紹介します。

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レイアウトアイデア1|中2階を猫専用スペースに

高いところからリビングを見渡せる中2階を、専用の猫部屋にしています。中2階は飼い主がいるリビングを高い位置から見渡せるため安心感があり、手すりなどに登って運動もできるため、猫の居場所に最適。キャットウォークなどの猫用アイテムなしでも運動不足を解消できます。ホットカーペットなど暖房で床を温めると、寒い時期でも快適にお昼寝できます。来客時やストレスを感じたときにも逃げ込みやすく、上からリビングの様子を眺めることもできます。

 

レイアウトアイデア2|隠れ場所にもなる爪とぎスペース

爪とぎスペースはリビング横のクローゼット内に設け、猫が出入りしやすいよう扉の下部をなくしています。リビング収納の中に設置することでわざわざスペースを確保しなくてもすむうえ、暗さや狭さが猫にとって快適です。好きなときにいつでも爪とぎできて、ストレスを感じたらさっと隠れられるメリットがあります。

 

レイアウトアイデア3|臭いが気にならず、猫のプライバシーにも配慮したトイレ

トイレは人目につかないほうが、猫もストレスを感じず安心して用を足せます。こちらは人用トイレに隣接した収納内部に猫用トイレを設置し、リビングの猫穴から自由に出入りできるように設計。人目が気にならず、寝場所や食事場所から離れているため、清潔好きな猫もストレスなく使えるでしょう。

居住スペースや人から見える場所にトイレを置かずに済み、臭いも気になりません。人もトイレに入るたびに猫のトイレをチェックして健康管理ができ、汚物は人用トイレにさっと流せるため、手軽でこまめに掃除できて便利です。
 

レイアウトアイデア4|猫が登りやすい場所は、素材の安全性にも配慮

猫が自由に出入りできる場所は、素材の安全性にも配慮されています。

猫が登りやすいキッチンのレンジフードは猫が舐めても大丈夫なホーロー製を採用。汚れや臭いがつきにくく掃除がしやすい造りのため、いつも清潔に保つことができます。

 

猫も人も快適に暮らせる猫部屋をレイアウトしよう!

愛猫が快適に暮らせる猫部屋のレイアウトは、猫の健康や習性に配慮されていることが大切です。また、猫が満足して暮らせる家は、飼い主にとっても快適で満足感の高い家といえるでしょう。

ポイントや、猫部屋のレイアウト実例と工夫点を参考に、猫も人も快適に暮らせる素敵な猫部屋を計画していきましょう。