トイレと洗面所が一緒だとどんなメリット・デメリットがある?実際に取り入れる際のポイントも解説!

2024年3月9日

海外では、トイレと洗面所が一緒の空間となっている間取りが一般的です。日本ではトイレはトイレ、洗面台は洗面所と、独立しているケースは多いのですが、海外のような間取りにあこがれる方もいるでしょう。

そこで今回は、トイレと洗面所が一緒にした場合にメリット・デメリットがあるのか、実際に取り入れるときのポイントなどについて解説しています。マイホーム計画を考える中で間取りを決める際の参考にしてみてください。

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トイレと洗面所が一緒の間取りには名前がある?

トイレと洗面所が一緒になっているタイプは、アメリカンセパレートまたは、ヨーロピアンセパレートといった名前で呼ばれています。海外ではよくみられますが、日本でもおしゃれなデザイナーズ賃貸物件にもみられるようになってきました。海外リゾートのようなインテリアでまとめれば、よりおしゃれな空間に仕上がるでしょう。

似たような間取りに3点ユニットバスもあります。3点ユニットバスは一人暮らし向けの賃貸物件に多くみられます。こちらはトイレと洗面所だけではなく浴室も同じ空間にあるため、来客時は特に不便を感じるかもしれません。

 

トイレと洗面所を一緒にするメリット

トイレと洗面所が一緒の空間にあることで得られるメリットには以下のポイントが挙げられます。

 

開放感がある

トイレだけ、洗面所だけといった間取りにするよりも、解放感が生まれやすくなります。2つの機能を取り入れるために部屋自体を広めに設計することも、解放感を生む理由の1つです。

 

ほかの部屋を広めにつくれる

トイレと洗面所を1つにまとめることで仕切りの必要がなく、その分省スペースになりリビングや寝室などを広くできます。賃貸物件でも同じ広さの部屋と比較してみると、セパレートタイプの間取りでは、ほかの部屋が広くなっていることも多いです。

 

トイレに手洗い場をつくらなくてもよい

洗面所があれば、ほかに手洗い場を設置しなければいけないタンクレストイレを採用しやすくなります。タンクレストイレはデザイン性が高く、節水効果も期待できるため魅力的です。しかしスペースの問題であきらめてしまうケースもあり、トイレと洗面所が一緒の間取りを前向きに考える価値は大いにあります。

 

バリアフリー対策になる

バリアフリー対策として効果的という点も、メリットの1つとして挙げられます。体が不自由なご家族や介護が必要な方と一緒に暮らしていると、トイレから洗面所へ移動するのも大変です。しかし、同じ空間にあればお互いに負担を感じにくくなります。

 

まとめて掃除ができる

トイレ掃除をするときに、洗面所もまとめてきれいにできます。また、トイレ掃除をする際は洗面台で水が使えるため、掃除のしやすさも格段に高まります。床の拭き掃除も1回で済ませられ、掃除の時間や手間を省けるのもメリットです。

 

外国のようなおしゃれな空間に仕上がる

外国のようなおしゃれな空間に仕上がるというメリットも得られます。トイレと洗面台を同じ空間にすると、仕切りに透明ガラスを採用してタイル張りの壁が見えるといったデザインも実現できます。外国の家のような空間にしたい場合におすすめの間取りです。

 

大きな窓を設置しやすい

トイレと洗面所が一緒であれば、大きな窓を設置しやすくなります。別々にするとスペースが狭くなるため窓のサイズも限られる一方、同じスペースに設置すると広さを確保できるため、大きい窓も設置しやすくなります。

 

トイレと洗面所を一緒にした場合のデメリット

トイレと洗面所を一緒にすることで得られるメリットもありますが、デメリットを感じる部分もあります。続いては、どのようなデメリットがあるのかご紹介します。

 

ニオイが気になる

トイレと洗面所が同じ空間にあるため、洗面所を使いたいときにトイレのニオイが気になってしまう可能性があります。消臭剤の設置やこまめな換気で対策できますが、完全にニオイをなくすのは難しいでしょう。また、洗面所用のタオルにトイレのニオイが移る場合もあります。

 

どちらか1つしか使えない

どちらか1つしか使えないという点も、デメリットの1つとして挙げられます。特にご家族が多い場合は不便だと感じやすいです。

排せつは生理現象のため、洗面所を使っている方が急がなければいけなくなることも考えられるでしょう。ご家族が多い場合は別々のほうがよかったと感じるかもしれません。

 

収納が不足しやすい

開放的な空間になる間取りですが、収納スペースが少ないと感じるケースもあります。広さやレイアウトにもよりますが、トイレットペーパーや掃除用具などを収納する場所が少なくなりがちです。

さらに脱衣所も兼ねている場合だと、パジャマやタオル類、来客用のトイレスリッパなどの置き場に悩む可能性も考えられます。

 

来客時にトイレを貸しづらい

トイレと洗面所が一緒の空間にあるという間取りは、日本ではまだ馴染みがありません。来客が戸惑う可能性もあります。

また、はじめて使う方だとニオイを気にする場合も考えられます。さらに、洗面所には歯ブラシやドライヤー、メイク用品などが置かれていることも多いので、貸しづらさも感じるかもしれません。

そのため、頻繁な来客があるご家庭にはあまり向いていません。

 

バスマットなどの置き場に困る

バスマットやトイレマットなどの置き場に困るのもデメリットとして挙げられます。洗面所とトイレ、そして脱衣所を兼ねていると、洗面所用のマット・トイレマット・バスマットがほぼ同じ場所に置かれることとなるため、ごちゃごちゃした印象にもなりやすいでしょう。

マット類を敷きっぱなしにしておくと衛生的にもよくないため、使っていないときは床ではない場所に置いておくケースは多いですが、トイレと洗面所、そして脱衣所も一緒になっている場合、前述したように収納スペースを確保しにくくなるため、置き場に困る可能性もあります。

 

トイレと洗面所が一緒の間取りで工夫すべき点

トイレと洗面所が一緒の間取りでおしゃれな空間をつくりたいのであれば、いくつか工夫すべきポイントがあります。最後に、どのような点に工夫すればよいかアイデアをご紹介します。

 

省スペースでも使いやすい収納家具を取り入れる

使いやすい空間にするためには、省スペースでも使いやすい収納家具を取り入れるのがおすすめです。収納スペースが少ない場合、見せる収納と隠す収納をうまく組み合わせるという方法もあります。

後から壁につけられる小さめの棚や粘着シートで貼りつけられる壁面ラックなども市販されています。そのような収納アイテムなども取り入れれば、限られた空間を有効活用できるでしょう。

 

タオルは別の部屋に収納する

タオル類はかさばりやすいため、別の部屋に収納するのもおすすめです。クローゼットや棚のデッドスペースに突っ張り棒を2本使って簡易的な棚をつくることもできます。タオル類はかさばるけれど重さはそこまでないため、突っ張り棒の簡易的な棚でも問題なく収納可能です。

洗面所とトイレから近い場所に備えつけの棚がある場合は、そこにしまっておくのもよいでしょう。1カ所にまとめておけば、洗濯物をたたんだ後も片づけがラクになります。しまいきれないトイレットペーパーやティッシュ、洗剤などのストックも空いたスペースに入れておけます。

 

トイレの使い方を見直す

トイレのニオイは洗面所にも蔓延すると気になってしまうものです。そうなることを防ぐには、トイレの使い方を見直してみましょう。便座シートや便座カバーをこまめに取り換えたり用を足したら蓋を閉めたりするなど、ちょっとした工夫でニオイが気になりにくくなります。

トイレ掃除をこまめにするのもポイントです。掃除をする時間がなかなか取れないときは、タンクに設置したり便座内にスタンプしたりする洗浄剤の使用も検討してみてください。

 

仕切りを設けることも検討する

仕切りを設けることも検討すべき項目です。トイレと洗面所が一緒だと、衛生面が気になる方もいます。そのような場合は、突っ張り棒とカーテン、パーテーションなどを設置するのがおすすめです。

仕切りを選ぶときは、設置する場所のサイズを確認しておくと無駄のない買い物ができます。

 

まとめ:トイレと洗面所を一緒にする際は問題点も把握して対策しよう

トイレと洗面所を一緒にする間取りは、まるで海外の住宅のようなおしゃれさがあります。そのため、あこがれている方もいるでしょう。しかし、そのような間取りはメリットだけではなくデメリットもあるため、把握した上で対策を考えておかないと後悔する可能性もあります。

現在マイホーム計画を立てている方は、今回ご紹介したメリットやデメリットを考慮しつつ、トイレと洗面所を一緒にするか考えてみてください。