おしゃれな外観の平屋を建てよう!建てるコツや事例、注意点をご紹介
近年、外観がおしゃれで暮らしやすい平屋住宅の人気が高まっています。「新築を外観のおしゃれな平屋にしたい」と憧れている人も多いのではないでしょうか。
平屋は二階建てと比べると低く外壁の面積が小さいため、おしゃれな外観にするコツも二階建てとは異なります。今回はおしゃれな外観の平屋を建てるコツを実例とともにご紹介します。平屋の家づくりの注意点も解説しているため、ぜひチェックしてみてください。
そもそも平屋とは?
平屋とは、二階のない一階層の住宅のことです。昔からあるスタイルですが、近年ではおしゃれな外観デザインが増え、平屋の人気が高まっています。
平屋は二階部分や階段がないため構造上の制約が少なく、間取りの自由度が高いです。
また、上下の移動がないため生活動線が短く、家事を行う人の負担が少ないこともメリットとして挙げられます。
平屋の外観デザインは、シルエットや外壁の色味や素材など、工夫によって個性を出すことが可能です。事例とともに、外観をおしゃれにするためのコツをご紹介します。
1. 屋根の形でシルエットに変化をつける
1-1 ベーシックな切妻屋根
切妻屋根は、ゆるやかな勾配がある最も一般的な屋根のタイプです。切妻屋根の平屋の外観は、落ち着きのあるシルエットが魅力的。外壁に雨が直接かからないので、劣化や雨漏りの心配も少なくてすみます。
スタンダードな切妻屋根のフォルムに流行のブルーグレーの外壁が映える、バランスの取れたおしゃれな雰囲気を演出した平屋です。
1-2 フラットでシンプルな陸屋根
モダンな外観の平屋にしたい場合は、キューブのようなシルエットがつくれるフラットな陸屋根(りくやね・ろくやね)を取り入れてみましょう。スタイリッシュでおしゃれな平屋を建てたい人におすすめです。
陸屋根とホワイトの外壁を組み合わせた、シンプルモダンな外観の平屋です。外壁のやわらかいホワイトと玄関ドアの木目によって、子育て世帯に似合うナチュラルでやさしい印象に仕上がっています。
1-3 シャープでスタイリッシュな片流れ屋根
屋根の一面のみに傾斜をつけることで、シャープでスタイリッシュな印象をつくる片流れ屋根。傾斜のつけ方でダイナミックな雰囲気も演出できます。平屋の天井を高くしたい人にもおすすめです。
シンプルな外観に片流れ屋根でアクセントをつけた、カフェのような大人可愛い平屋です。外壁の質感やホワイトの色味、こだわりの窓の形ともマッチして、広くおしゃれに見えます。
シンプルなキューブ型とシャープな片流れ屋根の組み合わせがおしゃれな、広々した平屋です。道路に面した玄関は、小窓やすりガラスでプライバシーを守りつつ、採光もしっかり確保されてます。
1-4 和モダンとの相性抜群な寄棟屋根
寄棟屋根(よせむねやね)とは、4方向に傾斜がある伝統的なスタイルの屋根です。雨や紫外線から家をしっかり守ってくれます。天井高は低くなりますが、落ち着きと安定感のある外観が魅力で、和モダンテイストとも好相性です。
和モダンスタイルの外観に寄棟屋根を採用した、重厚感のあるシックな平屋住宅です。寄棟屋根にしたことで、風格が感じられます。
2. L字型やコの字型、ロの字型などユニークなデザインも可能
平屋は上の階がない分、構造上の制約が少なく、L字型やコの字型などユニークなデザインにチャレンジすることもできます。
縦長の土地を活かした形状と、多角形のおしゃれな外観デザインにこだわった可愛い平屋です。ナチュラルな色味のレンガ調の外壁が、メルヘンなデザインを一層引き立てています。
3. 外壁の色や素材で好みのテイスト感を出す
モダンスタイルならシャープで無機質な印象、ナチュラルスタイルなら温かみのある印象の色味や素材というように、好みのテイストに応じて外壁の色や素材を選びましょう。
片流れ屋根の効果で、まるで二階建てのような高さを感じる平屋です。シックな金属サイディングの外壁で、一層スマートでスタイリッシュな印象に。ダークカラーでも一面に木目を取り入れることで重くなりすぎず、外観のアクセントとしてもおしゃれです。
4. 窓や玄関など開口部でメリハリをつける
外壁の面積が少ない平屋では、二階建てよりも窓や玄関の存在感が大きく感じられます。外壁とのバランスも考慮して窓や玄関でメリハリをつけるとよりおしゃれです。
採光やプライバシーの確保には中庭をつくるのもよいでしょう。
奥行きを持たせた玄関部分と、表の窓サッシにも木目を採用して立体感と存在感を出した平屋です。玄関ポーチの凹凸とツートンカラーのメリハリ効果で、二階建てのような高さが感じられます。
5. 外構や庭との調和にこだわる
平屋の外観は広めに確保した敷地を活かし、庭や外構とトータルで計画すると、おしゃれ度がさらにアップします。ウッドデッキやテラスを設けて庭とのつながりや開放感を持たせるのもおすすめです。玄関アプローチの目隠しフェンスや植栽にも気を配ると、プライバシー保護を兼ねたおしゃれな外観を演出できます。
広々とした邸宅風の外観と植栽の調和が美しい、和モダンの平屋です。平屋や和モダンスタイルに似合う低めの植栽をバランスよく配置することによって、一層開放感と高級感が増しています。
外観がおしゃれな平屋を建てるときに、押さえておきたい注意点について解説します。
ある程度広い敷地が必要
平屋で生活スペースを確保するためには、ある程度広い敷地が必要になります。また建ぺい率が低い場合は、広さがあっても理想の居住面積を確保できないため注意が必要です。
たとえば3LDK相当の平屋を建てる場合、家の広さの目安は約60平方メートルです。この平屋を建ぺい率50%の敷地に建てると、必要な敷地面積は約120平方メートル、つまり約36坪になります。建ぺい率が60%の場合は、必要な敷地面積は約100平方メートルで、約30坪でおしゃれな外観の平屋を建てることが可能です。
ただし、30坪で建てたとしても立地や周囲の環境によっては日当たりが確保しにくいこともあるため、広めの敷地が必要です。おしゃれなウッドデッキやテラスを併設して開放感を持たせたい場合は、その分も含めた広さを確保しましょう。
周辺環境は念入りに調べておく
平屋は生活空間が一階に集中するため、二階建て以上に日当たりの確保やプライバシーの保護に配慮することが大切です。建設予定地の周辺に日当たりをさえぎる高い建物、外部からの目線が気になる道路や建物はないか確認しておきましょう。
将来的に高い建物が建つ可能性はないか気になる場合は、土地にくわしい工務店やハウスメーカーに尋ねてみましょう。
風の通り道はしっかり確保
平屋は二階建てや三階建てと違い、高さを活かして立体的に空気を循環させるのが難しくなります。立地や風向きに合わせて、風通しのよい間取りや換気設備の設置を計画しましょう。
プライバシー確保は防犯面でとても重要です。道路や隣家、周辺の建物などからの視線対策、洗濯物の干場も計画に組み込んでおきましょう。プライバシーとともに、採光や洗濯物干し場を確保するために、中庭をつくることもおすすめです。
外観とマッチする格子のフェンスや奥行きのある軒、シンボルツリーなどの植栽も、おしゃれで外部からの視線対策としておすすめです。
施工会社選びにもこだわる
外観がおしゃれで、かつ安心感のある快適な平屋を建てるためには、施工会社もこだわって選びましょう。
施主の希望をくみ取り、プロとしてデザインや設計についてしっかり相談にのってくれる施工会社を選びます。平屋の施工実績がある会社であればさらに安心でしょう。
近年暮らしやすさや間取りの自由度とともに、おしゃれでユニークな平屋の外観デザインに憧れる人が増えています。今回は平屋の特性を踏まえて、外観をおしゃれにするコツをたくさんの事例とともにご紹介しました。
平屋ならではの特徴を活かして、注目されるおしゃれな外観の平屋を計画していきましょう。
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