35年の住宅ローンを組む場合、固定金利と変動金利のどちらにすべき?徹底解説!

2023年3月18日

住宅ローンを組む際、35年の長期で借りるという方も多いのではないでしょうか。今回は、35年の住宅ローンを組む場合に考えたい!固定金利と変動金利のどちらにすべきかを調査しました。

住宅ローンの組み方に迷っている方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。

 

35年ローンとは?

住宅ローンの際によく聞く「35年ローン」。長期ローンの中でも比較的メジャーなものになりますが、一体どのような特徴があるのでしょうか。

 

35年ローンのメリットとは

 

将来を見通しやすい

返済期間35年の住宅ローンを組むメリットは、月々にかかる支払額を抑えられる点です。毎月の出費を抑えて手元に現金が残りやすいため、生活費として使用したり学費に備える貯蓄に充てることも可能です。

将来を見通すのが難しく変化の激しい現代では、短い返済期間で支払い切れるか不安になる方も多いのではないでしょうか。返済期間が長い分将来を見通すのも容易になるため、比較的若くして家を建てる方や転職の予定がある方などは、長い返済期間を設定するのもよいでしょう。

 

返済途中で繰り上げ返済を行うことも可能

基本的に、借り入れ当初に決めた返済期間を延長することはできません。返済途中で多めに住宅ローンの残債を支払い、返済期間を短くするという「繰り上げ返済」は可能です。ボーナス払いを用いた繰り上げ返済が一般的である一方、現在はボーナス払いに頼らないほうがよいという意見も多く出ています。景気の悪化や働き方が変化することで、当初予定していた金額のボーナス払いはできなくなってしまう可能性があるためです。

長い返済期間で住宅ローンを組む際は、ボーナス払いありきで返済を考えないほうがよいでしょう。

 

35年ローンのデメリットとは

 

総返済額が多くなる

返済期間が長くなると利息を支払う期間も増えてしまうため、総返済額が多くなってしまいます。

借入額3,500万円、金利を1.3%の元利均等返済(毎月の返済額が一定になる返済方式のこと)であれば、25年借りた場合は総返済額が約4,101万円、35年借りた場合は4,358万円となります。10年違うと約200万円以上の差が生まれるのです。

35年ローンなどの長期スパンで住宅ローンを考える際は、総返済額にも目を向けて考えてみましょう。

 

定年後に住宅ローンの残債が残っていることも

35年などの長期で住宅ローンを組む場合、定年後も住宅ローンを払い終わっていないというケースも考えられます。定年後は毎月の収入が減少したり不安定になってしまうため、老後の見通しを立てにくいというケースもあるでしょう。

 

固定金利と変動金利はどちらにすべき?

35年など返済期間が長期にわたる場合、金利の負担も大きくなります。住宅ローンの金利は固定金利と変動金利の2種類があり、それぞれに特徴があります。

 

固定金利とは

固定金利型住宅ローンとは、借入期間中に金利の変動がないものを指します。返済開始当初から金利が一定になる「全期間固定金利」と、借入時から一定の期間金利が固定される「当初固定金利」の2種類があり、固定金利は金利変動のリスクがない分、変動金利よりも高いものになります。

 

35年ローンを固定金利で組むメリット

35年の長期にわたるローンを固定金利で組むメリットは、金利が一定になるため金利変動の影響を受けないことです。計画的に返済したい、金利変動に耐えられる体力がないという方は、固定金利で住宅ローンを組むのがよいでしょう。

 

35年ローンを固定金利で組むデメリット

35年ローンを固定金利で組むデメリットは、変動金利型住宅ローンよりも金利が高い点です。現在は固定金利がじわりと上昇しており、変動金利と固定金利の差は1パーセントにまで拡大しています。今後変動金利が上昇するかどうかの見通しは立っていませんが、固定金利を選択する際は上昇局面にあることも踏まえて検討しましょう。

 

変動金利とは

変動金利型住宅ローンとは、借入期間中に金利変動があった際に影響を受ける金利タイプのこと。変動金利を長期で借りるメリット・デメリットを見ていきましょう。

 

35年ローンを変動金利で組むメリット

35年ローンを変動金利で組むメリットは、金利が低いため総返済額を下げられるという点です。上記で挙げた通り固定金利が上昇しているなか、変動金利は0.3%台を維持している金融機関が多く、低金利である状態を保っています。

 

35年ローンを変動金利で組むデメリット

35年という長期の住宅ローンを組む場合、金利変動のリスクは切っても切れないもの。金利動向はなかなか見通せないトピックでもあるため、金利変動に耐えきれず住宅ローンを支払えなくなるリスクも頭に入れておきましょう。

 

35年ローンの返済方式は2種類

35年ローンの返済方式は主に2種類。住宅ローンを組む家族によってライフイベントもさまざまであるため、返済方式は家族に合うものを選ぶ必要があります。

2種類の返済方式についてご説明します。

 

元利均等返済

元利均等返済とは、毎月の支払いが一定になる返済方式のことです。最初は利息を返済する割合が高く、返済が進んでくると元本返済の割合が高くなります。

住宅ローンの支払いが35年、金利が数100万円あった場合、金利の半分は最初の10年で支払います。最初の10年は金利が低ければ低いほど、元本の返済に充てられるのです。

元利均等返済は返済額が一定のため、住宅ローンの返済方式としてよく取り入れられています。きわめてオーソドックスな返済方法だととらえてよいでしょう。

 

元金均等返済

元金均等返済とは、返済が終わるまで毎月の元金返済額が一定になる返済方法のこと。金利や返済期間が同じ条件の場合、元金均等返済のほうが返済総額は少なくなる一方、返済当初は利息+元金の負担が大きくなるため、収入に余裕がある方向けの返済方式になります。

 

35年の住宅ローンに向いているのは?

今回は、固定金利と変動金利、返済方式の違いについてご紹介しました!最後に35年の住宅ローンに向いている人、またローンの組み方を解説します。

 

35年ローンが向いている人

35年ローンが向いているのは、長期間安定した収入を得られる人です。月々の返済額が少なくなるため貯蓄や生活に資金を充てられるほか、低金利で住宅ローンを組めれば負担はさらに少なくなるためです。

ボーナスを当てにして無理に短いローンを組むと、予想していたボーナスが入らなかったため返済できないといったリスクもあります。一概に「返済期間は長いほうが良い」とはいえませんが、返済期間を無理に短くするのもリスクがあると覚えておきましょう。

 

変動金利でも問題なければ変動金利がおすすめ

35年という長期のローンを組む場合、やはり返済期間が長い分金利負担も重いものになってしまいます。金利変動に耐えられるのであれば、変動金利のほうが総返済額を抑えられるでしょう。

 

まとめ

今回は、35年の住宅ローンを組むメリットやデメリット、金利タイプの違いなどをご紹介しました!返済期間は家族の事情、ライフイベントによって大きく異なります。最新の金利動向をチェックしながら、かしこく住宅ローンを組んでいきましょう。