高天井のリビングって実際どう?事例を集めてみました

2023年6月15日

家族全員が集まるリビングは、広々とした開放感のある空間にしたいもの。開放感を演出するには、リビングの天井を高くする「高天井」がおすすめです。

今回は、高天井を採用したリビングのメリット・デメリットをご紹介!ぜひ家づくりの参考にしてみてくださいね。

 

高天井の基礎知識

高天井といっても、大体どの程度の高さであれば「高天井」と呼ばれるのでしょうか。高天井の定義やメリット・デメリットなどをご紹介します。

 

高天井の目安は大体3m

建築基準法により、「リビングなどの天井高は2m10㎝以上」と決められています。玄関や廊下であればこの天井高にする必要はありませんが、一定の居室では上記のように天井高が決められているのです。

2m10㎝以上と定められている天井高ですが、一般的な天井の高さは大体2.4m〜2.7m程度といわれています。一般的な住宅の天井よりも高くなる高天井は、およそ3mほどのものが多いです。

 

吹き抜けとの違い

高天井と同じく開放感を得るための間取りとして、吹き抜けを採用する方も多いのではないでしょうか。吹き抜けとは、2階と1階の空間をつなげた間取りのこと。2階の廊下から1階のリビング・ダイニングなどを見下ろせる設計となっています。

吹き抜けは平屋に設置することはできず、2階建て以上の住宅に用いられる間取りを指します。

 

高天井のメリット

高天井は開放感を演出するだけではありません。高天井をリビングに設置するメリットについてご紹介します。

 

自然光を多くリビングに取り入れられる

高い位置に窓を設置すると、自然光を多くリビングに取り入れられます。リビング全体が明るくなるため、過ごしやすい空間を実現できる点が魅力です。リビングの掃き出し窓にプラスする形で高い位置にFIX窓(開閉しない窓)などを設けると、より採光のよいリビングを実現できるでしょう。

 

高級感を与えるリビングに

高級感を与えるリビングに仕上がるのも、高天井の大きなメリットです。空間が縦に広がることで開放感を与えるだけでなく、部屋全体をすっきりと広く見せられます。

また高天井を設ける際は、背の高い家具を設けるのがおすすめ。コンパクトで小さめな家具を導入するとちぐはぐな印象に捉えられるケースもあるため、高級感のある素材で背の高い家具・インテリアを設けるのがよいでしょう。

 

中2階を設置しやすい

吹き抜けは2階建て住宅でしか適用できない一方、高天井は平屋でも導入できます。また高天井の場合は、1階と2階の間に設けられる中2階(スキップフロア)を設置しやすい点もメリットです。

現在人気が高まっている中2階は、平屋でも容易に空間のメリハリをつけられます。中2階の下部分に収納スペースを設置すれば、スペースを削減してリビング収納を設置することも可能です。

中2階は平屋でも設置できますが、天井高が低いと圧迫感のある空間になることも。高天井と中2階という相性のよい両者を組み合わせることで、過ごし方が限定されない快適なリビングを実現できます。

 

高天井のデメリット

高天井にはメリットが多くある半面、やはりデメリットもあります。確認していきましょう。

 

空調効率が悪くなる

高天井だけでなく吹き抜けのケースでもいえることですが、空調効率は一般的な住宅よりも悪くなるため注意が必要です。天井が高い分エアコンの効きは悪くなるため、通常より光熱費が多くかかってしまうこともあるでしょう。

天井にシーリングファンを設置して空気の流れを活発化させるだけでも、かなり軽減されます。高天井を設置する場合は検討するのがよいでしょう。

 

建築コストは高くなりがち

高天井を設置する際、建築コストは一般的な住宅よりも高くなるため注意が必要しましょう。高天井にする分、必要な建材や建設にかかる手間も増えるためです。

家づくりにかけられる予算を考えながら、建築コストについても確認することが大切です。

 

高天井のリビングってどんな感じ?事例をご紹介

実際に高天井を導入したリビングについてご紹介します。ぜひ家づくりの参考にしてみてください。

 

生活感を見せない高天井のリビング

広々とした20帖のリビングに、高天井をプラスして開放感あふれる住宅となっています。高天井のメリットは、エアコンの位置を窓の上など高い場所に設置して生活感を与えないつくりにできること。キッチン・ダイニングから見ると上手にエアコンが隠れており、スタイリッシュでおしゃれな空間を実現しています。

 

リビング収納もおしゃれに

▲高天井の場合

▲一般的な天井高の場合

 

リビングには壁を設け、壁の裏側に収納スペースを設置。リビングに必要な収納空間を上手に隠しています。

リビングに壁を設置する場合も、高天井がおすすめです。上記の写真2枚を見比べてみると、高天井のほうが圧迫感はないことがわかります。リビングを仕切る方法としてちょっとした壁やロールスクリーンなどを検討している方は、高天井にするのもよいでしょう。

 

中2階を設置した高天井のリビング

中2階を設置した高天井のリビングです。天井が高いため、中2階を設置しても広々とした印象を与えられます。

リビングに中2階を設けることで、過ごし方が限定されない空間に。家族みんなが過ごしやすいに仕上がります。

 

デザインがかっこいい高天井のリビング

高天井になっている部分のみ天井の建材を木目調にし、おしゃれなリビングに。高い位置にFIX窓を設置することで、自然光を多く取り入れられるリビングに仕上げています。

高天井の部分に用いられる建材を変えることで、メリハリのあるリビングを実現しています。

 

まとめ

今回は、高天井をリビングに設置する際のメリット・デメリットや事例について解説しました!高天井は吹き抜けと混同されがちですが、1階のみの生活空間で成り立つ平屋の間取りでも取り入れられる点がポイントです。

多くの事例を参考に、家族の暮らしに合うリビングをつくっていきましょう!