サンルームを選ぶ・つくる4つのステップ|目的やタイプ別特徴も解説

2024年1月7日

サンルームは、洗濯物を干すスペースや遊び場などに使えて便利な人気の高いスペースです。そのため、マイホームの新築時やリフォーム時にサンルームをつくることを検討する人も多いでしょう。

ただし、サンルームは目的が明確でないと「なくてもよかった」という後悔につながりやすいスペースでもあります。種類も豊富なため、目的に合う製品や仕様を選ぶことも重要なポイントです。

この記事ではサンルームづくりを4つのステップで解説します。製品選びのポイントもご紹介しますので、サンルームの導入を検討している人はぜひチェックしてみてください。

サンルームのメリットやおしゃれな事例は以下の記事からご覧ください。
>>おしゃれなサンルームで遊ぼう!メリットや活用法、アイデアをご紹介

 

目的別|サンルームの3つのパターン

サンルームをつくる・後付けする目的は、大きく以下の3つのパターンに分けられます。

  • ・洗濯物干しスペース
  • ・花粉や粉じん対策
  • ・多目的スペース

それぞれについてくわしく見てみましょう。

 

洗濯物干しスペースとしてのサンルーム

サンルームをつくる・後付けする目的として最も多いのが、洗濯物を干す場所の確保でしょう。

サンルームがあれば風雨を気にせず洗濯物を干すことができ、外出中に急な雨に降られても洗濯物を濡らす心配がありません。またサンルームは自然光や風を取り込みやすく、室内干しよりも洗濯物が乾きやすいため、リビングや寝室に洗濯物を干さずにすみます。

夜間に洗濯して干したい場合も、サンルームがあると便利です。

 

花粉や粉じん対策としてのサンルーム

アレルギー対策のためにサンルームをつくる・後付けしたいと考える人も多いでしょう。

サンルームがあれば、花粉やPM2.5、黄砂などのアレルギー物質や排気ガスなどの付着を気にせず衣類や布団を干すことができます。また、日光がよく当たる半屋外の空間で子どもを遊ばせることが可能です。

 

多目的スペースとしてのサンルーム

以下のようなスペースを確保するためにサンルームをつくる・後付けする事例も多いです。

 

子どもの遊び場として

広めのサンルームは、子どもやペットの遊び場にも最適です。サンルームであれば、仕事や家事をしながら子どもを見守ることができます。リビングに置くと場所を取る大きな遊具を置けば、思い切り遊ばせることができるでしょう。

天候が悪くても開放的な遊び場があることで、子どもも満足できます。道路への飛び出しや犯罪に巻き込まれる心配もないため、大人も安心です。

 

くつろぎスペースとして

サンルームをセカンドリビングのようなくつろぎスペースとして活用する事例も多くあります。

自然光が入る明るい雰囲気のサンルームは庭との距離も近く、室内にいながら四季折々の景色を楽しめます。テーブルやソファを置けば、家族や友人とリラックスしてティータイムや団らんを楽しめるでしょう。

 

趣味を楽しむスペースとして

日当たりがよく開放的な空間で思い切り趣味を楽しみたい人にも、サンルームは有効な選択肢となるでしょう。

温室のような空間で植物や野菜を育てたり、庭につながるガーデニングスペースとして活用したりできます。また、暖かく開放的な空間はリラックスして想像力を働かせるのに最適です。屋外の風景を眺めながら、絵や写真、手芸やDIYといった趣味を楽しむのもよいでしょう。

 

タイプ別|サンルームの3つの種類と特徴

サンルームには大きく分けて3つの種類があります。

目的に合う製品や仕様を選ぶために、それぞれの特徴と費用の目安を押さえておきましょう。

 

ベーシックなガラス張りのサンルーム

サンルームの基本形は、自然光を取り込めるよう窓も屋根もガラス張りの空間です。住宅の一部として庭にせり出す形で増築されることが多く、ガラス張りのため水密性や気密性に優れています。

洗濯物スペースとして設置されることが多いですが、広さがあれば子どもやペットのちょっとした遊び場としても活用できるでしょう。

設置の際にコンクリートの基礎工事が必要となります。設置費用の相場は、広さにもよりますが50~80万円を見込んでおくとよいでしょう。屋根があり住宅の一部とみなされるため、固定資産税が課税されます。

 

簡易なテラス囲い

テラスの側面を囲い、屋根を取り付けて雨風をしのげるようにした簡易的なサンルームのこと。既存のバルコニーを利用して2階に設置することもできます。

サンルームは住居部分と同様に布基礎で設置しますが、テラス囲いの基礎は屋根の柱と補助柱のみです。また、窓部分はガラスですが、屋根材には熱線カット効果の高いポリカーボネートがよく使用されます。

費用は抑えられますが、水密性や気密性、耐久性はサンルームより劣ります。設置費用の相場はつくりや資材にもよりますが、30~55万円を見込んでおくとよいでしょう。ほかのタイプと異なり、固定資産税の課税対象となる場合とならない場合があります。

 

独立したガーデンルーム

サンルームやテラス囲いが家の延長という性質が強いのに対し、ガーデンルームはより庭に近い独立した空間としてつくられます。ただし、サンルームとガーデンルームの基準に明確な違いはなく、業者によって区別の仕方が異なる場合があるため、確認が必要です。

構造はほかの2種類と比べて室内に近く、材質はガラスまたはポリカーボネートから選べます。窓を折り戸式にすると気候に合わせて部屋のようにも庭のようにも使え、自然浴やガーデニング、星を眺めながらグランピングを楽しむこともできるでしょう。

サンルームを部屋のように使うアレンジアイデアやDIYについては、こちらの記事を参考にしてください。

>>サンルームを部屋にするメリットは?サンルームを部屋に変える、DIYのポイントも解説!

設置費用は使用する製品にもよりますが、面積を広くしたり、腰壁やサンシェードを取り付けたりした場合の相場は100万円前後となります。

 

サンルームを選ぶ・つくる4つのステップ

後悔しないサンルームの選び方・つくり方を4つのステップで解説します。

 

STEP1.目的を明確にする

サンルームをつくるにあたって最も大切なことは、目的を明確にすることです。最適なサンルームの種類や設置場所を決めるためにも、サンルームを何に、どのくらい使いたいかをよく考えておきましょう。

なお、サンルームのデメリットをよく検討していなかったため、後悔する事例も多いです。サンルームで後悔しやすいデメリットと対策も押さえ、不安や疑問があればこの時点で解消しておきましょう。

>>サンルームで後悔したくない!事前に検討すべきデメリットと対策

サンルームが必要かどうか迷ったら、ほかの設備で代用したり、時間をおいて後付けしたりする選択肢もあります。サンルームの代わりのアイデアや後付けについては、以下の記事を参考にしてみてください。

>>サンルームの代わりのアイデア|つくる?つくらない?注意点も解説

>>サンルームを後付けするには?タイプ別の費用や検討ポイントを解説

 

STEP2.目的に合った種類を選ぶ

目的が定まったら施工会社とよく相談し、サンルームの種類を絞り込みます。欲しいサンルームの種類が決まれば、設置する製品や材質、仕様や価格、必要な設備についての情報を集めやすいです。

目的や設置場所、予算に合う広さや仕様のサンルーム商品を選びましょう。

 

STEP3.開口部の形状を決める

サンルームは窓や扉など開口部を設けることができます。窓があれば洗濯物が乾きやすく、換気もしやすいですが、花粉や粉じんをシャットアウトする目的であれば換気口程度に留めるのがよいでしょう。庭に出る目的があるなら、扉が必要です。

設置後に開口部を設けるのは難しいため、目的や使い方、メリットやデメリット対策も踏まえ、よく検討して決めましょう。

 

STEP4.窓や屋根、床の資材を選ぶ

サンルームに求める機能や過ごし方に応じて、窓や屋根、床の資材を選びましょう。

遮熱性や断熱性を高めたい場合は、窓に二重サッシやペアガラス、屋根には熱線カットに優れたポリカーボネート材などを選ぶのがおすすめです。周囲からの視線対策や防犯対策を強化したい場合は、窓部分にすりガラスやカーテンを採用するとよいでしょう。

おしゃれな雰囲気にしたい場合は、床材の素材やデザインにもこだわってみてください。

 

まとめ:目的や適したタイプを明確にして、おしゃれなサンルームをつくろう

日差しが差し込むおしゃれなサンルームには「あったらいいな」と誰もが思う魅力があります。ただし、目的が明確でなかったり適切な製品が選べていなかったりすると、「なくてよかった」と後悔につながりやすいため注意が必要です。

この記事では、サンルームの選び方・つくり方について4つのステップで解説しました。特にSTEP1の「目的の明確化」は重要で、段階を踏むことでサンルームに関する不安や疑問を解消することができます。

情報収集や検討を重ねて、活用度の高いおしゃれなサンルームをつくりましょう。