シニア世代、どんな平屋間取りがおすすめ?徹底解説!

2023年12月17日

「定年したら平屋の家が欲しい」「退職金を頭金にして家を購入したい」というように、シニア世代になってから家の購入を検討する方が多いのではないでしょうか。シニア世代での家づくりにはいくつか快適に暮らすためのポイントがあり、要所を押さえながら家づくりを行うことが大切です。

今回は、シニア世代が平屋間取りをつくる際に意識したいポイントについて徹底解説!シニア世代におすすめの間取りも合わせてご紹介します。

 

バリアフリーな家づくりについてまとめた記事はこちら

 

シニア世代には特に平屋がおすすめ!平屋に住むメリットとは?

シニア世代の方や、シニア世代との二世帯住宅を検討している方は平屋の間取りにすることをおすすめします。平屋に住むメリットについてご紹介しましょう。

 

階段がないため転倒リスクを最小限にできる

平屋間取りは、階段のない一つの階にすべての生活空間が配置されているため、移動が容易で安全。シニアの方々にとって、階段を上り下りすることは負担となることがあるなか、平屋はその点で非常に便利といえるでしょう。

階段がないことに付随して、平屋の間取りではバリアフリー設計を容易に実現できます。車いすや歩行補助具を使用されている方にとって、バリアフリー環境は必須。広い玄関や廊下、ドアの幅を広く設計することで、自由に移動できる環境をつくり出すことが可能です。

 

移動距離を短縮できる

平屋の間取りでは、必要な生活空間を効率的に配置できる点も大きなメリット。例えば寝室やリビングルームを中心に配置することで、キッチンや洗面所などの生活空間を近くに置くことが可能です。寝室・リビングを中心とした回遊性のある間取りにすると、移動距離を短縮できるでしょう。

 

注意事項もしっかり確認!平屋間取りのデメリットとは

平屋間取りには多くのメリットがある反面、やはりデメリットも。確認していきましょう。

 

敷地面積を広く確保する必要がある

平屋間取りは1階の空間にすべての居住スペースを置く必要があるため、広い敷地面積が必要です。敷地の広さに制約がある場合は、平屋間取りが難しい場合もあるでしょう。

 

プライバシーの確保が必要

平屋間取りでは一つの階層にすべての生活空間が配置されているため、プライバシーの確保が難しいというデメリットもあります。特に来客時や子世帯の家族と共同生活を送る場合は、プライベート空間の確保は必須でしょう。

 

シニア世代が平屋間取りをつくる際に意識したいこと

シニア世代が平屋間取りを設計する際、どのような点に注意すれば良いでしょうか。

 

極力段差をなくす

シニア世代になると、足腰がだんだん上がりにくくなっていきます。特に段差など、自分自身は足を上げているつもりでも思ったより足が上がっておらず、転んでしまうというケースも多いものです。

シニア世代が家を建てる際は、極力段差をなくして転倒リスクを抑えることが大切。また将来的に車いすになった際も、段差のない家の方が都合は良いですよね。「今はまだ元気だから…」と考えるのではなく、将来的な視点をもって間取りづくりを行いましょう。

 

トイレのドアは引き戸にする

意外と見落とされがちなトイレのドアは、引き戸にするのがおすすめ。前後に開け閉めする開き戸の場合、思った以上に力が必要だったり、車いすの場合は開閉しにくいというデメリットがあります。引き戸であれば軽い力で開閉できるほか、車いすになった場合でも簡単に対応できます。トイレは毎日使う箇所。妥協せずにバリアフリー対応のものにこだわりましょう。

 

寝室近くにトイレを設置する

高齢になるとともに、トイレに行く回数も自然と増えます。夜間にトイレへ行きたくなって起きてしまう…という方も多いため、寝室近くにトイレを設置しておくのがベストです。

またトイレにはちょっとした手すりを設置しておくのもおすすめです。

 

リビングを間取りの中心に据える

リビングを間取りの中心に据えて回遊性のある動線にすることで、部屋間の移動距離を短縮できます。足腰がだんだん弱ってくるシニア世代は、できるだけ移動距離を減らしたいもの。廊下を極力なくして部屋間の距離を短くすることで、安全性を担保できる間取りに仕上がります。

 

シニア世代におすすめの平屋間取りは?坪数別にご紹介!

シニア世代には実際にどのような平屋間取りが良いのでしょうか。ここでは、シニア世代におすすめしたい平屋間取りの事例をご紹介します。

 

【15~19坪】2人暮らしにおすすめの平屋間取り

 

17坪‐和室中心の平屋間取り

リビングの空間を和室に仕上げた、コンパクトな平屋間取り。地面に座って腰を落ち着けるスタイルが良い方におすすめです。

玄関付近に洗面台を取り付けている点もポイント。衛生動線が完備されているため、家の中にウイルスを寄せ付けません。

 

18坪‐寝室とトイレが近い平屋間取り

寝室とトイレを近い位置に置き、トイレまでの動線を短くした平屋間取り。また玄関からトイレが近いため、安心な帰宅動線も実現しています。

キッチンとダイニングは横動線にし、移動距離を少なくしている点もポイントです。

 

19坪‐廊下を極力減らした平屋間取り

廊下を極力減らした19坪の平屋間取り。冬の大敵であるヒートショックを防ぐ、バリアフリーな間取りに仕上がっています。

寝室にはウォークインクローゼットをつなげることで、寝室でそのまま着替えられる動線になっている点もポイントです。

 

【20~29坪】リビング+客室も設置できる!平屋間取り

 

23坪‐リビングに和室を設けた平屋間取り

リビングに和室を設けた23坪の平屋間取り。リビング直結になっているため、少し横になりたい場合や床に腰を落ち着けて座りたい場合でも快適に過ごせるのがポイントです。

こちらも19坪の平屋間取り同様、廊下を極力減らしている点が特徴。匂いが気になるという方は、水回りスペースまでにワンクッション、廊下のスペースを挟むなどの対策を施すとよいでしょう。

 

25坪‐客間とリビングの動線を完全に切り分けた平屋間取り

子ども世帯が遊びに来ることも多い方は、リビングと離れた位置に客間スペースを設けるのがベスト。子ども世帯のプライバシーが保てるため、気軽に家へ遊びに来られる間取りを実現できます。

 

27坪‐庭スペースを設置した平屋間取り

庭スペースを設置した平屋間取り。「縁側でゆったり過ごしたい」という方におすすめの間取りとなっています。キッチン付近にサニタリースペース・バスルームを設けることで、生活動線を短くしている点も特徴です。

 

まとめ

今回は、シニア向けの平屋間取りについてご紹介しました!バリアフリー化のコツや過ごしやすさが続く設計について知ることができましたね。

どんな平屋間取りにしようか…と迷っている方は、ぜひ参考にしてみてくださいね!