34坪の家を建てたい!間取りのポイントを実例とともにご紹介

2022年6月8日

34坪で家を建てる際、広さや間取りを具体的にイメージすることは大切です。とはいっても、34坪と聞いて具体的にイメージできる方はほとんどいないのではないでしょうか。

この記事では、注文住宅の一般的な広さである延床面積34坪について、費用相場や間取りを決める際の注意点などもあわせて解説していきます。

 

34坪の住宅とは?

突然34坪の住宅といわれて、具体的な広さを想像できる方はほとんどいないでしょう。しかし間取りを決めるためには、具体的な広さをイメージする必要があります。

ここでは、一般的な34坪の広さや一般的な間取りについて解説します。34坪の住宅を建てる際の参考にしてください。

 

34坪は約112.4平米

1坪は約2畳で、平米換算すると「約3.31平米」になるため、34坪は約68畳、「約112.4平米」の広さになります。

テニスコートの広さが「261平米」であるため、テニスコートの半分より少し小さい範囲を想像するとわかりやすいかもしれません。

 

34坪は土地付注文住宅の平均値

34坪の住宅は、住宅金融支援機構が実施している「フラット35利用者調査2020年」の土地付注文住宅の住宅面積である「111.1平米」とほぼ同じです。土地付注文住宅の平均値であり、中古戸建の平均値である「113.2平米」とも、広さに大きな違いがありません。

上記のことからも、34坪の住宅は最も一般的な広さといえます。

ちなみに、首都圏の土地付注文住宅は、「105.8平米」と34坪よりも狭くなっていることも知っておきましょう。

 

34坪の住宅の間取りは3LDK〜4LDKが一般的

34坪の住宅における間取りは、核家族世帯が暮らすのに十分な広さである「3LDK〜4LDK」が一般的です。

実際、国が定めている豊かな住生活に必要な広さの水準である「誘導居住面積水準」でも、34坪は郊外や都市部以外の地域の場合、「大人3人と6歳以上10歳未満の子ども」、都市部の場合は「大人2と10歳以上の子ども3人人」暮らすのに適した広さとされています。

ただし、必ずしも「3LDK〜4LDK」にする必要はなく、工夫次第でさまざまな間取りにできます。3LDK〜4LDKに捉われることなく、ご自身がしたい間取りを選択しましょう。

 

34坪の住宅を建てる際の費用相場

34坪の住宅を建てる際の費用相場を把握しておくことは、住宅を建てる際の資金管理のために重要です。

資金管理に失敗して、ローンの返済が負担になるといった事態を防ぐためにも、以下で解説する費用相場を把握しておくようにしてください。

 

建物を建築する費用相場

まず、家を建てる際にかかる建築費相場の坪単価から確認していきましょう。

住宅金融支援機構が行なった「フラット35利用者調査2020年」の調査結果を確認すると、注文住宅の建築費平均は「3,533.6万円」、住宅面積が「124.4平方メートル(約37.6坪)」です。

上記の条件で建築費の坪単価を計算すると、「約93万円」になります。

では、この坪単価で34坪の建築費相場を計算するといくらになるのでしょうか?

34坪の建築費相場は、「3,162万円」になります。ただし、実際の建築費用は、間取りやデザインなどのさまざまな要素によって異なります。正確な建築費を知りたい場合は、住宅会社に確認してみましょう。

 

土地価格相場

土地相場を知るためには、建築費と同様に1坪あたりの価格を確認する必要があります。

実際に、国土交通省が公表している「令和3年都道府県地価調査」を確認すると、「東京・大阪・名古屋圏」の土地の価格は以下です。

・ 東京圏:28万2,014円/平米(約93万2,278円/坪)
・ 大阪圏:19万933円/平米(約63万1,183円/坪)
・ 名古屋圏:15万8,316円/平米(約52万3,359円/坪)

仮に34坪の土地を建てるために40坪の土地が必要な場合は、以下の金額が必要です。

・ 東京圏:約3,170万円
・ 大阪圏:約2,146万円
・ 名古屋圏:約1,794万円

上記のように、場所によって土地の価格に差があることを理解しておきましょう。

 

諸経費の相場

注文住宅を建てるためには、登記費用や土地の仲介手数料など、多数の諸経費がかかり、その相場は土地の購入代金と家の建築費用を合計した金額の10〜12%程度と言われています。

ちなみに、家を建てる際の諸経費として含まれるのは、以下のような項目です。

・ 印紙税
・ ローン借入費用(融資事務手数料など)
・ 保険料(火災保険や地震保険)
・ 登記費用(抵当権設定登記など)
・ 土地の仲介手数料
・ 地盤調査費用
・ 地盤補強費用(地盤改良が必要な場合)
・ 不動産取得税

ただし、地盤補強費や地震保険料などの費用は、必ずしも掛かる費用ではありません。ご自身の住宅で必要かどうかは確認が必要です。

 

34坪の住宅を建てるときのポイント

34坪の住宅を建てる際のポイントを押さえておくことで、理想の住宅を建てられる可能性が高くなります。

ここでは3つのポイントを解説します。

 

ライフスタイルの変化にあわせた間取りにする

間取りを決めるときは、将来のライフスタイルの変化を考えて決める必要があります。たとえば、子どもがいない夫婦の場合、将来的に必要になるかもしれない子ども部屋のことを考えておきましょう。

漠然と間取りを決めてしまうと、部屋数が足りなくなるなど後悔する可能性も。ライフスタイルの変化をふまえて、慎重に考えてみてください。

 

生活動線を考えて間取りを決める

生活動線とは、生活における動きや流れのことです。たとえば、キッチンの近くに洗濯スペースがあると、家事がしやすくなるので生活動線が優れているといえます。

ただし、生活動線は生活スタイルによってさまざまなので、家族でよく話し合って間取りを決めるようにしましょう。

 

収納を確保する

間取りを考える際は、収納スペースをしっかりと確保することも重要になります。住宅が完成してから収納スペースを新たに設けるのは難しいためです。

どの程度の収納スペースが必要なのかを判断するためにも、「現在住んでいる住宅の収納スペースをどの程度利用しているか」や「将来的に必要になる収納のスペース」を考えてみましょう。

 

34坪の住宅でおすすめの間取り

34坪の住宅にはさまざまな間取りがあり、どのような間取りにすればよいか悩む方も少なくありません。

ここでは、34坪の住宅でおすすめの間取りについて解説していくので、参考にしてください。

 

吹き抜けのある3SLDKの間取り

おすすめなのが、「吹き抜けのある3SLDKの間取り」です。3階建ての住宅で、1階と3階に洋室や納戸を設け、2階に広いLDKやお風呂などの水回り設備を集めている間取りになります。

吹き抜けがあることで、広い空間が演出できるうえに、水回り設備が2階に集中しているので、家事動線にも優れており、おすすめの間取りです。

 

平屋の間取り

敷地面積が広い土地がある場合には、34坪の平屋を建てることもおすすめです。家事動線を効率よく組めることや、空間がワンフロアで完結するため、家族とのコミュニケーションがとりやすいメリットがあります。

ただし、隣家との距離によっては、日当たりや風通しが悪くなるなどのデメリットもあるので、住宅を建てる場所によっては向いていません。平屋を検討する場合は、上記のようなデメリットを理解したうえで、住宅を建てようしている土地が平屋に向いているのかを確認しましょう。

 

スキップフロアを活かした間取り

中二階や半地下などの「スキップフロア」を上手く活かすことで、おしゃれでゆとりのある間取りができます。廊下を設ける必要がなく空間を広く使えるため、開放感のがある部屋を実現することが可能です。

また、空間同士が繋がっており、視界を遮るものも少ないので、家族とのコミュニケーションが取りやすいでしょう。

ただし、建築コストがかかることや、段差が多く高齢者にとっては住みづらい可能性があるため、注意が必要です。

 

34坪の住宅の実例をご紹介!

ここでは、34坪の住宅の実例をご紹介します。34坪の住宅を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください

 

34坪の間取り①採光を意識した2階建て住宅

ウッドデッキやテラス、バルコニーなど光を多く取り込めるよう工夫された34坪の2階建て住宅。水回りスペースからウッドデッキへの動線も確保されており、使い勝手のよい間取りに。

外壁には、軽くて耐久性・断熱性・防音性・遮音性に優れたパワーボードという外壁材を使用。白を基調とした清潔感あるデザインになっています。

34坪の間取りでは、キッチンとリビングの空間を分けることも可能。家族で食事を楽しむ時間と、リビングでゆったりと過ごす時間をそれぞれきっちり分けられる点がメリットです。

 

34坪の事例②LDKに和室を取り入れたゆったりくつろげる平屋

LDKに和室を取り入れた34坪の事例もご紹介します。ソファや椅子を設置したリビングに畳スペースを設置することで、床に座ったり寝ころべるスペースを確保しています。

勾配天井をリビングに設置し、まるで吹き抜けのような雰囲気に仕上げているのもポイント。開放感あるつくりに仕上がります。

 

34坪の事例③吹き抜けで解放感抜群な2階建て

34坪の間取りに吹き抜けを導入すると、より開放感のある空間になります。LDKに吹き抜けを設置した2階建て住宅をご紹介します。

LDKに吹き抜けを設置し、スケルトン階段でより開放的な空間を演出しています。

 

まとめ:34坪の住宅を建てる際のポイント理解しよう

34坪の住宅は一般的な広さの住宅の広さで、3LDK〜4LDKの間取りが向いています。とはいえ、3LDK〜4LDKの間取りに捉われる必要はなく、理想の間取りを考えることが重要です。

理想の間取りにするためには、費用や間取りを決める際の注意点を理解しておく必要があります。34坪の住宅を建てる際は、この記事でご紹介した内容を参考にしてみてください。